第513話 夏の昆虫イベント?

―――――――――――――――プライベートホーム



 プライベートホームへ到着したムクロに待っていたのは・・・強烈な抱き着きから始まり。

相当な事をされたのか言われたのかユキシロはムクロに謝りつつ泣いており。

ムクロはそっとユキシロの頭を撫でて部屋の中に入るとレイや他の者たちの姿も見え・・・これは全てがバレていると覚悟したムクロは全員にまずは謝罪をした。



「えっと・・・てると思うからまずは謝らせてほしい。

その・・・ユリハ達を誘わずにイベントクエストに行って悪かった。

どうかその・・・機嫌を直してくれないか??」

「ご主人様とエリがこうしてやって来たと言う事は本当に全てを話したと言う事でしょうし・・・どうか私からも謝罪を。

本当は私とユキシロたちだけで行く予定でしたがご主人様が来られたので私たちが無理に誘ったのです。

ですからご主人様の罰はなるべく軽度にしていただければ・・・・」

「ハァ・・・今回はレイちゃんやユキシロたちから話を聞いた所ムクロ君が誘ったって言うわけじゃなさそうだからあまりガミガミは言わないけど。

私たちに書置きくらいしてくれてもよかったんじゃないのかな??

それにムクロ君に何回かメールを飛ばしたんだよ??」

「私も何度かメールは送り付けたが音信不通と来たモノだからとても心配したのだぞ??

―――――――だが・・・無事で何よりだ。」

「またミストはそうやってムクロを甘やかしちゃうワケ!?

違うでしょ!?今はそうじゃなくてキチンと私たちを誘って言うこと言ってから行くべきだって強く言い聞かせるシーンでしょ!!!

まったく・・・ユリハもミストも肝心なところで甘々なんだから・・・・

私はみんなの心の声を代弁して言うけどさ!!!

今度行くときはにはちゃんと言うように・・・・いででで!?耳は引っ張っちゃだめだって~~~」

「あら、ごめんなさい・・・・ちょうどいい位置に掴みやすそうな耳があったから思わず握り込んじゃったわ。

まぁ色々と話しておきたいことはあるけれど・・・私からは散々と語らせてもらったからここでは省くわね。

けど、ムクロ??こういう件がこれからもちらほら出ると思うから言っておくけれど。

こうやってコソコソするのはユリハの時くらいにしてちゃんと話せるときは話した方がいいわよ。

私たちだって多少なりと心配するのだから。」

エリエントの言葉でさらにムクロは頭を下げて謝ると、その空気をぶち壊すかのようにクーリアは手を叩いて参加できなかったそのクエストについて話をムクロにするよう語り・・・ムクロはソファーに腰掛けて話せるを聞かせた。



「へぇ~~スイカのモブ・・・何かすごいイベントクエストだね。

それにドロップもスイカなんだね。

水着で参加って言うことはファムやユキシロたちにレイちゃんも水着になったの??」

「うん、そうだよ。

でもパープルシーモンスターとのイレギュラーな戦いに巻き込まれて水着が溶けちゃったんだ。」

「うむ、で・・・その状態をアタイたちが救出したのじゃが主殿はその水着の溶け切ったファムをキャッチしてのぉ。

それからのファムと主殿の鬼ごっこが・・・・のじゃ??」

「ユキシロ、それは完全なる地雷ですよ。」

レイのささやくような声の後・・・ムクロは再び妙な汗をかき始め。

ユリハ達も笑顔のまま表情が固まっており、次第に顔色が見えなくなり・・・・



「ムクロ君ッ!?どういうこと!!!その話はさっきの中には出てこなかったよね!?また秘密にしようとしてたでしょ!!!」

「い、いや違うんだ!ファムが不快な思いをしないかと思って伏せていただけなんだ。」

「そうなのかにゃ??ファムは嫌だったかもだけどムクロッち的にはウマウマなイベントに黙ってただけなんじゃない??」

「この様子だと・・・・まだまだ絞れば何かしらボロが出てきそうね。

だけどそれを無理に聞きだすのも手間だからまたの機会にしましょ。

今回こうして集まったのにも意味があるのだから。」

ブンブンとムクロの襟首をつかんで振り回すユリハもエリエントの言葉に我に返るとムクロの襟首から手を離して視線をエリエントに向けると。

ムクロの不思議そうな顔にミストはメールというとムクロは届いていたいくつかのメールを開いて内容を読んだ。



「メールを読みながらのムクロはそのまま目を通して話を聞いて。

今回こうして私たちが集まったのには理由がある・・・そう言ったわね。

その内容はグロリアの中級層にある大平原フィールドに異常なほどの量の昆虫種モブが出現していると言うものなの。

この先は話を持ち掛けてクーリアに変わるけど手短に頼むわよ?」

「わかってるって!!!まっかせといてよ!!!

コホン、そのイベントにはまだまだ面白い話があってさ?

昆虫種の中に希少種・・・つまり色とか強さの違うモブが紛れててそれを倒すとレアアイテムとかこの夏の必需品であるアイテムの生成に必要な素材を落とすらしいんだよ。

で、その昆虫種を討伐すために皆に呼び掛けたってわけ。

けど・・・私的にはムクロッちたちとの熱いビーチでのひと時の方が俄然行きたかったけれど・・・メソメソしても仕方ないじゃん!?

だったら今からコレに行こうよって言うわけで参加する人はこの指にとーまれ!!!」

「何だか面白そうなのじゃ!!!

アタイは参加するのじゃ!!!昆虫種は硬いのが多いと聞くのでのぉ。」

「私はメールを受け取ってから悩んでるんだけど・・・

虫ってその・・・あんまり好きじゃないんだよね。

オバケとかそう言うのは大丈夫なんだけど・・・・ムシはちょっと・・・」

「ユリハにも苦手なものがあるんだな。

俺は今回の件での罪滅ぼしという形で参加させてもらおうかな。」

「という事はユリハたちも参加ね。

ムクロが1人だけ参加して自分たちは居残り何てユリハたちはしないものね?

私も参加するわ・・・後はアヤカだけだけど。

この様子だと今日は遅いのかもしれないしメールを送っておいて私たちだけで行きましょうか。」

そう言ってエリエントはアヤカ宛てにメールを書いて送ると・・・ムクロたちは装備やアイテムの準備を始め、アイテムを選んでいる最中・・・ユリハは目をグルグルと回しながらムクロに何があれば虫に襲われないかと部屋にやって来ると。

ムクロは本当に大丈夫かとユリハに残った方がと身を案じて呟くがユリハは我慢して大丈夫と言い張り。

顔を青く染めながらも頑張ると語るユリハを見たムクロはユリハに元気になるようにアメ玉を1つ手渡し、虫が苦手とするニオイが出る防虫アイテムを渡すと。

ユリハはすごく喜びに満ち溢れた顔をして部屋から出て行き・・・・それから準備が完了したムクロたち一行は目的のフィールドへ移動した―――――――――

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