第505話 ドロップアイテム報告会

――――――――――――――プライベートホーム



 墓場ステージから戻ってきたムクロたちはホームに帰るとすぐにソファーへなだれ込むように座り。

クーリアはアイテムストレージをチラチラと見ながらムクロたちに今回の報酬でレアドロップがあったのかと問い・・・・話が長くなりそうと感じたレイはお茶の用意をすると言って立ち去り。

アイテムの仕分けが早かったミストからアイテムの報告が行われた。



「私の方は特にコレと言って珍しいアイテムがドロップしてはいなかった。

やはりレアモブと言っても必ずしもレアなアイテムをドロップすると言う事はなさそうだ。

そう言うクーリアはどうだったんだ??そのニヤニヤからしてレアアイテムをドロップした口だろ??」

「えぇ~~~バレちったぁ??うん!!!私のはすんごいアイテムがドロップしたんだけどさ??

今ここで伝えるとムクロッちたちのアイテムが霞んで見えちゃうかもしんないし最後に問っておくかなぁ~~~デヘヘ。」

「この笑みを早く歪ませて咆えちからせたいものね。

それじゃお次は私のドロップしたアイテムの紹介かしら。

そうね・・・ドロップした中で一番高額でレアなアイテムはこれかしら??

―――――――――ギシンの眼・・・ね。」

「うぎゃッ!?何なのじゃそのすごいおぞましくぎょろっとしたアイテムは・・・・

アタイなんだかそのアイテムを見て夢に出てきそうで不安なのじゃ・・・・」

「ん~~それってそんなに価値があるの??

どう見ても食べられそうにないけどなぁ~」

「いや、食料という名目ではないと思うのだけど・・・・

にしてもあのアルヤフムの目とはね、武器か何かしらの素材に使うのかしら?

でもこの目からアイテムが作られるとすると想像もつかないわね・・・・」

「うん、なんだかすごいデザインになっちゃいそうで・・・・気にはなるけど見た目がね・・・あはは。」

「ご主人様方お茶が入りましたのでどうぞ。」

アイテムの話をしているうちに台所からレイがお茶を淹れて戻って来るとムクロたちに手渡し話の続きとなり。

クーリアは未だに勝ち誇った顔をしてエリエントのアイテムを見つめ、次はだれがレアアイテムの発表をするのかということとなり。

先ほどまでお茶を淹れていたレイはアイテムを取り出しテーブルに置いた。



「では私がドロップしたレアアイテムを申告いたしましょう。

ドロップしたアイテムはこの神秘の鎖というアイテムにございます。

アイテム詳細からなんでも指定したモブや相手の動きを一定時間封じる効果があるアイテムらしいです。

それにアイテムの使用回数と場面が決まっているらしく好き勝手に使用できないのがネックな物ですがレア度は伝説クラスになっております。」

「うわぁ~すごい綺麗な鎖だね。

これって金なのかな??すごいピカピカしてるけど・・・・」

「現実で例えるのならそうなのかもね。

だけどこの世界の石は常識から外れてるのが多いから金とはいかないかもしれないけどとても綺麗なのは確かね。

――――――――――綺麗なのとは裏腹に怖い効果をしているけど。」

「珍しいアイテムがドロップしたけど・・・なんとかクーリアの表情は硬いままか。

これはかなり価値のあるレアものだと言う事だな。

それじゃお次は誰が紹介するんだ??誰もいなかったら俺が・・・・・」

「待って待って!!次は私、私のドロップしたアイテムを紹介するよ!!!

えっとね・・・伝説クラスのアイテムが確かこの辺に・・・あ、あった!!

コレコレ!!私のドロップした中で1番高価そうでレア度の高いアイテムだよ。」

そう言ってファムは虹色に光り輝く王冠のようなアイテムをテーブルに置くと。

さすがのクーリアも目が点になるアイテムらしく・・・アイテムの内容がわかっていないファムの代わりにアイテムを知っていたレイが説明を代わりにし始めた。



「これは神王の冠にございますね。

確か伝説レジェンダリークラスの中でも中々お目にかかれない上物。

その効果は装備者に幸運と財力を与えると言われ・・・その効果も目には見えない不可視ステータスに追加されどれほどの効力があるのか未知のアイテムだと言われております。

その価値、時価数億リムドの価値だとか。」

「す、数億リムド・・・・じゃとぉ・・・・ごくり。

そ、それだけあればこの街のウマイものを全部食べてもおつりがくるのじゃ・・・・

いや!!世界中の上手いもの食べ歩きも夢ではないのじゃ!!!」

「ここまで来てそれを使わずに売ってまで食べたいって・・・本当に食欲に敵うモノはないのね。」

「で、さっきまで上機嫌で笑顔でいたクーリアはどうしてそんなにも苦い顔をしているのかしら??

それともファムの王冠が欲しくなっちゃったとかかしら??」

「そ、そそそんなんじゃないやいッ!?

べ、べべべべ別に私のレアドロップしたアイテムの方が価値あるしぃ!?

負けたとかそう言うんじゃないと思うし・・・・うん、私まだ大丈夫・・・

さぁコレ以上のアイテムがあるのなら出すなら出せやい!!!」

クーリアはもはや脳が追い付いていないのかただの負け惜しみなのかはさておき。

お次にレアドロップした者はいないのかという事から次にユリハが小さく手を上げてドロップしたアイテムをテーブルに置き、説明し始めた。



「えっと・・・私のレアドロップはこれだけだけど・・・・伝説クラスと名前以外にどれだけの価値があるかわからないけど・・・どうなんだろ??

―――――――――神聖グランドペーパーっていうアイテムなんだけど。」

「それって・・・・この世界の神を介したよ。

その紙に書いて結んだ契約はどんなことがあっても断ち切る事の出来ない真の契約として結ばれると聞いてるわ。

つまり効果的には自分のルールを相手に従わせるゲームのシステムに介入するチートアイテムのような品物ね。」

「・・・・・・ズルイ・・・・・ズルイズルイズルイ!!!ユリハたちばっかりそんなレアアイテムばっかりゲットしてズルイよぉ!!!!」

「ついにクーリアが暴走を始めましたね。

にしても契約書とは・・・とんでもないアイテムをドロップしましたね。」

「うむ、だが・・・クーリアもドロップしたアイテムには自信があったのだろ?

だったらそのアイテムを見せてくれないか??

ほら・・・私たち的には戦闘向けのアイテムの方が嬉しいかもしれないし・・・なぁ?ムクロもそう思わないか??チラッ・・・」

ミストの無理矢理なフリにムクロはぎこちない表情で話に合わせると、クーリアはアイテムをカバンから取り出しとあるアイテムをテーブルに叩きつけた―――――

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