第493話 モブの不自然な出現
――――――――――――――――イベントフィールド:墓場ステージ
ミストとアヤカが走って来る方向に視線を合わせつつ移動していると。
その後方から大きな砂ぼこりを上げて何かが走って来ており・・・・その正体は煙が晴れると明らかとなった―――――――――――
「なッ!?マジ・・・・で、言ってんの!?
アレってボスクラスのデッドドラゴンゾンビだよ!!!!
何でこんなところにいんのさ!?それともこれがレアモブとでも言うのかな??」
「今はそんな悠長に話している場合じゃないわよ。
私はドラゴンゾンビの足を氷結させるからレイはアイツを抑えられない??」
「多少無理をするかもしれませんがご主人様の日頃から行われている無茶から考えますとへっちゃらと言う事ろでしょう。
事態は一刻をも争いますのでご主人様方は私が動きを止めたと同時に攻撃を頼みます。」
「ムクロォおぉぉぉお!!!!早くこのデカイヤツを止めて!!!
このままじゃ私たち攻撃もできやしないわよ!!!」
「アヤカ!!!つべこべ言わずに走らないとタックルをもろに受けてしまうぞ!!!
走れ走れ!!!全力で足り抜くんだ!!!」
「ぬうぅ・・・何やらすごく楽しそうなことをしておるのじゃ。
ファム、ここはアタイたちも参戦して日頃のモヤモヤを解消する時なのじゃ!!!」
「そうだね!!!イベントの度にお留守番はもうごめんだからね。
今回は久々にムクロと一緒だからちゃんと役に立つようにならないとね!!!
―――――――と、言うわけだからレイに加勢して威力を殺しに向かうよ!!!」
と、ファムとユキシロはムクロを過ぎ去りつつ語ってドラゴンゾンビに飛び出して行き・・・強烈な一撃を顔にヒットさせつつ怯ませ。
エリエントがチャージした氷のスペルで足を封じ・・・支えられずに倒れてきたドラゴンゾンビをレイが剛腕装甲をフルに使って受け止めていた。
「ご主人様方!!!今のうちに攻撃をお願いします!!!!
この怯んでいるうちが攻撃を最大限に行えるチャンスにございます!!!」
「言われなくても・・・・やる予定だッ!!!!
――――――――ゼリャァアァァァァァアァァッッッ!!!!
――――――――――ブレイブダンス!!!!」
「ここで完全にバーを削り取るッ!!!
――――――――――――
「ふぅ・・・私も攻撃したいのは山々だけどMPをほとんど使っちゃったから回復次第に攻撃するわ。
だからクーリアたちは私の分まで攻撃してやりなさい。」
「はいはい!!!用済みのエリはそこで休んでてよ!!!
ここはムクロッちの膝枕でバフのかかったこのマジカルクーリアチャンスーパーに任せなさいッて!!!
――――――――こういうドラゴンゾンビ系の弱点は聖なる光ってね!!!
――――――――――くらえいッ!!!ホーリーライトニング!!!」
「はぁはぁ・・・・本当にここまでフルマラソンをしている気分だったけれど・・・何とかなってよかったわ。
それじゃ私も追いかけられてた分のお返しをしてやろうかしらね!!!!
―――――――――さぁ、そこが弱点でしょ!!!ファイヤッ!!!」
「ムクロたちに私も続こう!!!
――――――――アークブレイク!!!!」
ムクロたちの攻撃を浴びたドラゴンゾンビは瞬く間に体力バーを赤色にまで減らしたのだが・・・トドメの一撃を加える前にレイの拘束を無理矢理ブレスで解除し・・・・その巨大な翼で上空に逃げ必殺技の構えを取っていた。
「む、ムクロ君!?アレってマズい攻撃なんじゃない??
このままここにいたら・・・私たちやられたりしない??」
「あぁ~そうだな・・・回避ができなければやられるかもしれないが。
今回はその必要がなさそうだ。
――――――――――だよな??エリ??」
「な、なにぃぃ!?エリ!?いつの間にエリはMPを回復して・・・・
ま、まさかポーションがぶ飲みしたでしょ!?ずるいよ!!!こういう時に美味しい所を持って行くなんてさ!!!わ、私だって今からがぶ飲みしたら・・・・」
「やめておいた方がいいわ。
チャージが完了しそうなエリのスペルから見て今頃スキルを発動しようとしたあのドラゴンゾンビも間に合わないと思うわ。
ここはどうなるか見物しておくのがいいわ。」
「フフ、私は期待を裏切らない女なの。
だからここで私が決めると言えば絶対に決めるのよ・・・それが例え無茶だとしてもね。
だからアナタのその強大なスキルの披露はまた来世で・・・・
と、もうこんな時間なのね・・・もっとお話をしてたかったけれどコレで終わりよ。
――――――――――――さようならよドラゴンゾンビ。」
「ギシャアァアァァァ・・・・・・・・・・」
エリエントが別れの言葉と共に放ったスペルはドラゴンゾンビがスキルを発動する前にすべてを飲み込み。
ドラゴンゾンビは空中で力尽き光の粒に姿を変えて地上へ落下していた。
「ううぅぅ~~ん・・・すんごい衝撃だったけどエリがドラゴンゾンビを倒したようだね・・・でも、横取りなんてズルイよね!?ズルくない!?」
「えぇっと・・・私は倒しさえすればコレでいいと思うのだけれど・・・
それよりもアヤカとミストに聞きたいの。
どうしてさっきのドラゴンゾンビが2人を追いかけてたの??」
「それはだな・・・・アヤカと共に探索をしていた時の事だ。
グール系は地面から現れることが多いのは知っていたのだが私の不注意でグール以外のモブを目覚めさせてしまって・・・いつのまにかドラゴンゾンビまでもがやって来てしまっていたと言う事なんだ。
―――――――――本当にすまなかった・・・・」
「ミストだけの責任じゃないわ。
これは私も同行してたんだし・・・気付かなかったのは私の責任でミストはそれをカバーしてくれた結果だから気にしないでいいんじゃない??
こうやってムクロたちが駆け付けて来てくれたわけだし。」
「と言う事はこのモブはたまたま戦闘中に紛れ込んで来た通常のモブと言う扱いと言うわけでしょうか?
それならば・・・本当のボスとレアモブは一体どんなものが潜んでいるのでしょうか??」
レイの疑問にムクロたちも少し想像がつかないと言った様子であったが、ミストたちと容体を確認した後・・・本来のルートを歩むことにし。
まずは集合墓場へと向かって歩いて行った――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます