第447話 宝箱はすぐそこに・・・

――――――――――――――イベントダンジョン:宝探し


 サンダーグリフォンの雷攻撃が激しさを増す中、エリエントとクーリアは安全ギリギリなラインからバフをかけつつスペルをチャージをするのだが、上空からの突拍子もない雷撃にチャージができずにいると。

ムクロはチャージをせずに即時発動できる魔法で対処するようにと語り。

その言葉に2人は即時発動できるスペルを次々にと属性を気にせず乱打し始めていた。



「オラオラオラオラオラァァァ!!!!トリガースペルはっぴぃ~~~ヒャッホー」

「こら、また調子に乗ってるとすぐにMP切れを起こして使い物ならなくなるから止めておきなさい。

それに私たちにはバフをかける仕事もあるのだから・・・・くッ・・・雷撃をかわしつつバフをかけに行くわよ!!!」

「きゃぁッ!!!本当にこの雷がいつ仕掛けてくるのかわからないから不用意に攻撃できない・・・・ムクロ君!!!この場合だとどうしたらいいの??」

「雷撃はある一定の時間で足の止めているポイントに落ちる仕掛けだ。

だからポイントをずらしつつ攻撃してれば当たることはないんだが・・・・そろそろ周期が変わるぞ!!!黄色バーになった・・・みんな退避!!!」

「えぇ!?今からっていう時に退避なんて何が起こるのよ!

ん?サンダーグリフォンが赤くなって・・・・ヒッ!?」

「アレは・・・体中から電撃を放っているのか!?

あぁ・・・アレは近距離戦で使われるのは厄介だな・・・・ムクロの言った通り距離を取って攻撃が終わるまで逃げ切ろう。」

「そうだね・・・あんな状態で攻撃は仕掛けられないしクーリアたちに近づかれたら大変だもんね。」

サンダーグリフォンの雷撃の凶悪的な攻撃の前にムクロたちは後方へ逃げていると。

グリフォンはムクロたちを目掛けてくるのではなくエリエントとクーリアをターゲットにして飛行していた。



「ぎょわぁ!?こっちにくるぅ~~~いやぁぁぁこないでぇぇぇぇ~~~まだレアアイテムもゲットしてないのにぃぃぃぃ~~~」

「そんなことはどうでもいいのよ!!

本当にこのままだとレアアイテムどころか私たちはおしまいよ!!!

それが嫌ならもっと足を動かして逃げなさい!!!」

「ムクロ君!!!何とかしないと2人がまずいよ!!!」

「よし、こうなったら俺たちもグリフォンの向かった方向に移動して仕留めるしかない。

かなり危険な戦いになるが付いてきてくれるか??」

「当たり前だ・・・ムクロだけに無茶はさせられないからな!!

だが、ヴァニスは怖ければここで待っていてもいいんだぞ?

あんな電撃ビリビリのグリフォンに突っ込んでいくのはな私たちだけでいいからな。」

「そこまで言っておいて私だけは良そうですかって待っているわけないでしょ?

私もミストの言ったバカの1人だから付き合うわよ。

何せ高貴な私がいた方が勝率がぐっと増える訳じゃない??

つまり私に任せておけばいいのよ!!!フッフッフ!!!」

自分1人だけじゃないことを言い事にヴァニスは少し調子に乗って語ると。

ムクロたちは大きく語るヴァニスに笑いながら先頭を任せると言うとすぐに謝って後方へ下がりだし。

ムクロが先頭に出てその後からユリハ達は電撃を放ってクーリアちを狙っているサンダーグリフォンに突撃を開始した。



「うおぉぉおぉ!!!ハァァァッ!!!ぐぁ・・・グッ!

結構痺れるな・・・・だが、コレで動きは止まった・・・・」

「くッ・・・ダメージは低いけど伝記が体に流れる感覚はすごいね。

2人とも安全な場所まで退避して!!!

ここは私たちが食い止めるから!!!

―――――――――――行くわよ!!4連星突きフォースターレイン!!!!」

「た、たすかったぁ~~~それじゃお言葉に甘えて逃げさせてもらうよん!!!」

「後方からの援護を楽しみにしてなさい・・・あと、助かったわ・・・」

「フフ、このまま一気に残っているシールドと雷の壁を壊すとするか!!!

ヴァニス!!!私に続け!!!」

「しょうがないわねッ!!!

――――――――スティールスラッシュ!!!!」

ミストの攻撃に続けてヴァニスはスキルを発動するとサンダーグリフォンの纏っていた雷が剥がれ落ち。

シールドも同時に消失してダメージが入り始めると、ムクロとユリハはその気を逃さないとさらに駆け出して追撃をしていると・・・・



「お待たせだよ!!!マジカルクーリアちゃんとエリのバフタイムだよ!!!

たっくさん受け取っちゃって!!!

――――――――――wステータスアップ!!!」

「本当にさっきまで逃げていた様子がウソの様ね。

でも受けた借りはキッチリと返すのが私のやり方だからバフでも攻撃スペルでも何でも言いなさい。

言わなくても勝手にするのだけれどね・・・・・

―――――――――――キュワーライト!!!

――――――――――――フレイムボム!!!」

「よし、このままサンダーグリフォンに攻撃を仕掛けるがユリハはまだやれそうか?」

「うん!!大丈夫任せて!!!それにミストにヴァニスも来てくれてるよ!!」

「2人だけで美味しい所を持って行かせるわけにはいかないからな。

ここは私たちもしっかりと混ぜてもらわないと困ると言うモノ。

なぁ?ヴァニス??」

「え、えぇそうよ!!!高貴な私を置いて2人だけでこのサンダーグリフォンはやらせないわよ!!!

さぁ~そう言う事だから観念してやられちゃってよ!!!」

エリエントのスペル攻撃が止むとその爆発に乗じてムクロたちが近づき。

サンダーグリフォンの体に攻撃をヒットさせ始めると、グリフォンも黙っては

はいられないと雷攻撃を仕掛けようとしたがクーリアとエリエントの攻撃でスペル同士で相殺されてまともに攻撃ができないままムクロたちの攻撃を浴び続け。

ついに体力が底をついて消滅した。



「ハァハァ・・・・アハハ・・・結構しぶとかったがなんとかなったな。

ユリハ達は大丈夫か??」

「私たちは大丈夫だよ。

それに後ろのクーリアとエリも大丈夫みたい。」

「うおぉ~~いムクロッちィ~~やったね!!!コレでまた1つクリアじゃん!!

でさでさ?面白い事にさ・・・サンダーグリフォンを倒してからままっプを確認したんだけど。

この頂に一番の目玉である宝箱があるらしいんだよねぇ~だから早く行こうよ!!!」

「本当にクーリアは・・・ムクロたちは私たちよりも動いてたのよ?

少しは休憩させてあげてもいいんじゃないの??

それにヴァニス達もよくやったわ。

これだとクリアを目指す際に私の背を任せられるわね。」

「えぇ・・・私はそこまで強くなないんだけど・・・ミストに任せちゃダメなの??」

「いや、エリの言った言葉はそういう意味じゃないと思うぞ?

きっと私たち誰もの背を任せられると言う事だ。

それだけの動きをしていたと言うべきか・・・・

私も傍から見ていたがヴァニスの動きは間違いなく良くなっている。

あとは自信をもってやればいいんじゃないのかな。」

ミストたちの褒める言葉にヴァニスは再び調子に乗って威張り出し。

反り返っていると、ムクロたちは立ち上がってクーリアの言っている開かれた道の先にある頂を目指すことにした――――――――――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る