第353話 2人の帰還と土産物
―――――――――――――中級層:森林フィールド
レイは激しい戦いの末に話すべき内容を忘れており。
思い出せない事をいいことにムクロたちはレイが先ほどの話を思い出す前にすぐにその場を離れホームへと戻ると。
ホームには武器の調整をしているアヤカとまだかまだかとブツブツ言っているエリの姿があった。
「ただいま。
アヤカはまたすごいコトしてるな。
また0から組み立てているのか??」
「ん?そうよ・・・今少し集中してるから話しかけてこないで。
あと、お帰り・・・・これじゃないし・・・こうでもないでしょ??ん~~」
「お帰り、レイがいなくなっていたからもしかしてとは思ったけれど。
本当にムクロを追いかけて行くとは思わなかったわ。
それはそうと、私の杖の完成は明日になりそうなのよね。
だから今日は何も考えずに落ちて寝ることにするわ。
覗きに行ったとしてもガヘリスにプレッシャーを与えるだけだから。
それじゃまた明日。」
「ばいばいなのじゃ~~~ぬぅ。
エリは武器が待ち遠しいようじゃの。」
「そりゃそうだよ!!自分のこれからが決まるモノだからソワソワしちゃうのも無理ないよ。
それに・・・明日はチーム対抗ポイントイベントが始まるから余計にだと思うよ。」
「そう言えば明日でしたか・・・と、言う事はユリハとミストが戻るのも明日と言う事ですね。
これはまたホームが賑やかになりますね。」
レイはクスクス笑いながらジャカルゥの面倒を見に行くと言って小屋の方に消えると。
ムクロは何もすることがなくなると・・・明日のイベントの為にと今日はログアウトする事にして。
チャットで全員にログアウトすると連絡を入れてからログアウトすると。
昨日までいた耀子やコトハ達の事を思い出しながら笑い。
悠一は夢の中に吸い込まれていった―――――――――
そして翌日・・・・自分自身で支度して学校まで行くとなるとこんなにも大変だったとは思いもせず。
耀子とコトハの2人がギリギリまでいてくれたことに再度感謝しつつ2人の待つ通学路に向かうと。
2人はすでに待っており、合流した悠一に2人は口を揃えて遅いと言うと。
悠一は今日のイベントが楽しみでと理由を吐くが、それ以外に由里達が帰ってくるからだと耀子に指摘されると。
悠一は返す言葉もないまま学校へ向かうと・・・・教室や廊下でも今日から開催されるチーム対抗ポイントバトルの話題で盛り上がっていた。
「にしても本当にグロリアって人気だよねぇ・・・学校のみんながやってるって言っても過言じゃないよ??コレ??」
「そうね、でも人気の理由ってきっと冒険をしなくてもいいって事とデザイン関係や酒場等の施設の経営とか何でもやりたいことができるからじゃないかしら??
それにネカマがほぼ存在しないから純粋に出会いを求める。
グロリアお見合いなんて言うのも企画されてるくらいよ。」
「十人十色と言う事だな。
グロリアの楽しみ方は人の数だけって事で・・・俺たちは俺達で今日のイベントを頑張らないとな。
由里たちにもカッコ悪い所見せられないしさ??」
耀子とコトハは悠一の言葉にコクリと頷くと・・・予鈴がなって授業が始まり。
しばらくしてから昼休みとなった。
「ん~~やっぱり昼はここで食べるのが最高だよねぇ~~~空は綺麗だし。
愉快な仲間がいるし・・・ね?」
「誰が愉快な仲間よ。
愉快なのは耀子と悠一だけでしょ??
で、悠一は弁当はその・・・持って来たの??」
「あぁ・・・自分で頑張ってみたんだが・・・オムライスしかできなくてさ??」
悠一は朝から自分なりに頑張った証である形の悪いオムライスを2人に見せると。
2人は同時に何かを取り出し・・・・
「そのオムライスだけじゃお腹が空くでしょ?
だからコレ・・・良かったら食べなさい。」
「コトハだけじゃないよ!!!
私もその・・・早起きして作ったからさ・・・食べて。」
「2人ともありがとな。
今日は忙しくなりそうだし遠慮なく貰うとするかな。」
そう言って悠一は2人から軽く作ってある弁当をむしゃむしゃと食べると。
自分で作ったオムライスが残りそうになると。
耀子とコトハはそのオムライスを食べたいと言い出し・・・・・
「悠一の手料理・・・うん、普通だね。
でも悠一が頑張って作ったんだからちゃんと食べないと勿体ないよ??」
「そうよ?食べ物は粗末にしては駄目よ。
だからこうして私たちがしっかりと処理してあげるから気にしなくていいわ。」
「あはは・・・2人からの弁当が出てくるとは思わなかったからな。
でも2人の弁当は美味しかったぜ、ごちそうさん。」
悠一の言葉に2人は笑顔で受け取り。
耀子たちは悠一の作ったオムライスを完食すると・・・イベントの作戦会議を話す前に時間が来ており。
3人は弁当を片付けて教室に戻り午後の授業を受けると・・・・・・
「さぁ~悠一ぃ~早く帰ろうよ!!
言えにはきっと涼孤先輩も帰って来てると思うしさ??
それに由里だって・・・・」
「あぁ、さっき目が覚めたらしい。
時差で少し寝てたとか。」
「その状態だと今日のグロリアのイベントはフルで動くのは駄目そうね。
でも、明日は由里達は続けて休みだと思うからゆっくり寝てベストコンディションにしてもらわないとね。」
それからして3人で寄り道せずに帰り道を歩き。
いつもの分かれ道で急に来た姉さんのコールでお土産をもらいに行くこととなり。
耀子たちは一度家に戻ってから向かうと言うと。
耀子とコトハは分かれ道を歩いて帰り・・・・悠一は久々に会える姉さんの顔を思い出しながら家に入りただいまと言うと――――――――――
「お帰り悠ちゃん・・・・私たちがいない間・・・ヨロシクやってたみたいだけど??ナニか過ちはしてないかしら??フフフ」
「ね、姉さん??過ちって何??えっと・・・その・・・2人は俺のできない家事を手伝ってくれてさ?弁当も作ってくれて。
姉さん達がいない間だけ俺を支えてくれてたんだ。
でも、姉さんとの約束を破ったのは悪いと思う・・・ごめん。」
シュンとする悠一に涼孤は悠一を抱きしめ。
自分も会いたかったと表現すると・・・それはそうとテーブルに並べられた大量の土産を悠一に見せると。
姉さんはこれ全部が悠一の分だと言って。
テーブルの下に転がっている小分けされた袋が他の悠一を助けてくれたコトハや耀子の分に彩花たち分と説明すると。
姉さんはワクワクしながら悠一にどのお土産から開けたいかと尋ね。
悠一は小さな箱を指さすと――――――――
「悠ちゃんはこれだけ色々と大小さまざまなものがあるのにこれを選ぶとは。
やっぱり悠ちゃんは勘が良いのかそれとも私の事を見透かしているのか・・・
今はそんな事よりも!!
その中身を空けてみて。」
「あぁ・・・・それじゃ・・・・ん?
これって・・・・名前が彫られたアクセサリー?」
悠一は自分の名前が彫られた綺麗なアクセサリーを取り出すと。
姉さんは悠一に似合うと思って作ってもらったと言うと。
悠一はさっそくアクセサリーを首からかけると・・・・・
「うん!!お姉ちゃんの見立て通りすごい似合ってるわよ悠ちゃん。」
「ありがとう・・・でもコレ・・・高かったんじゃ?
日本の物じゃないと思うし。」
値段の事については姉さんは秘密とだけ言うと。
姉さんは次から次へと悠一のために買って来たと言ってお菓子を開き。
色々なモノを食べているとインターホンが鳴り響いた。
「あら、耀子ちゃんにコトハちゃんかしら??
あのメス・・・コホン。
あの子たちにもちゃんと事情を聞かないとね?」
一瞬姉さんを見て悠一はぞっとすると。
姉さんは2人と挨拶をするとリビングに入れ・・・今日までに起こった内容の話し合いになっていた――――――――――
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