第350話 新たなる期間限定メイド

―――――――――――ガヘリスの工房


エリは少し考えると言ってガヘリスからレシピと出るであろう効果と武器のステータスが書かれた詳細ファイルを受け取ってムクロたちと話し合いをすることになった。


「で、ムクロはどう思う??金額と素材はいいの・・・この先ムクロとクエストに行けばすぐに集まりそうな素材だから。

でも・・・そんな事よりも武器のステータスが割と大雑把に変動するところなのよね。

ムクロの完成した武器のステータスはどうだったの??」

「俺の剣は今回使う素材よりもさらに素材を使って制作してたから変動地は大きくなかったな。

それにスキルも3枠しっかりと出てくれたし。」

「えぇ!?ムクロッちのあの剣ってそんなに素材が詰め込まれているの!?

うげぇ・・・廃人プレイヤーのやる事はエグイなぁ。」

「でも、そうでもしないと良い武器ができないのよ。

だからレア素材が中々落ちないプレイヤーは市販の武器かマーケットで買うでしょ?

それ以外のプレイヤーはこうやってレア素材を武器に次ぎ込むのが当たり前なんだと思うし。

だから私はそこそこ安価で作成と強化かできる銃との相性が本当にいいわ。」

アヤカは銃のフレームを綺麗にヤスリをかけながらクーリアに語ると――――――


「知ってるけど・・・でもさ??せっかくレアドロップした記念品として置いておくってもの一つの楽しみ方じゃない??」

「まぁそう言ったコレクター感覚で集めるプレイヤーがいるから足りない素材を買う時に困るのよね。

予想以上の高額になっていたら自分でドロップするまでモブ狩りをしているなんて言うのもよくしたわ。」

「クーリアの考えもこのグロリアを遊ぶ上で楽しめる一つなのかもしれないな。

素材1つ1つがこだわって作られてるって言うか。

どれも同じものが存在しないんだよな・・・これって。」

「それにレア度によっても全然違うからね。

レア度が違えば加工の手順や時間も変わるし。

効果も質も全く異なるしね。

本当にいいモノが欲しいのならレジェンド級の素材を沢山素材にする方がいいって言うのも簡単だけど。

私たちは言うだけでそれらを持ってくるムクロたちの途方もない時間を武器にするわけだから生半可に作る気はないから安心して。

私はムクロたちやプレイヤーが全力で集めたモノを無下にするような三流じゃないからね。」

ガヘリスの言葉を聞いてか・・・エリは決心がついたのか。

指定された素材の1.5倍増しで渡すと。

ガヘリスは無言のまま受け取り、素材を溶かす工程や必要な成分を抽出する工程に入り出し。

これから数時間以上はかかるとされ・・・ムクロたちはガヘリスの邪魔をしないようにとホームに戻ると。

中ではユキシロとファムがレイに叱られていた。


「ですから・・・いいですか?2人とも??買い食いや寄り道はしてはいけないとは言っておりません。

ですが限度と言うモノが―――――――」

「あ、主殿ぉ~~タスケテ欲しいのじゃ~~~」

「さっきお使いから戻ってきからレイに怒られてるの・・・・」

2人はアヤカやクーリアたちの方に逃げるようにしてやって来ると。

レイがそっとやってきていた。


「で、ご主人様はまたその2人をお助けしまして私が悪者になるのでしょうか??

これも2人のためを思いまして言っていることなのですが・・・・」

「いや、俺はしっかりと言う時にははっきりと伝えるレイが何て言うか。

カッコよく見える・・・・かな、アハハ。」

「それじゃ・・・主殿ぉ・・・せめて話が終わるまで一緒にいてはくれないじゃろうか??」

「うん、私からもお願い。

ムクロがいてくれたらレイの言葉も少しはマイルドになると思うから。」

ムクロは他に協力してくれそうなクーリアたちを後方を振り返って探すが。

アヤカにクーリア・・・エリまでいなくなっており。

3人は自分たちの部屋に消えており、巻き込まれるのは御免と言うオーラを放ちながらドアを閉めると。

レイはムクロたち3人をソファーに座らせ。

お茶を飲みながらお叱りの続きが始まった。


「ですから・・・買い食いはいけない事ではありません。

道草も同様にです。

ですが、今回は度が過ぎていると言うのをお伝えしたいのですが。

ご主人様は分かってくれますよね??」

「ぬ・・・レイレイが主殿を引き込もうとしておるのじゃ。

ファム・・・何とかせねばタイになってしまうのじゃ・・・・」

「うん・・・早く手を打たないとだね。」

「そうだな・・・時間はある程度ズレるのは仕方ないとして。

大きく時間を空けてレイを待たせたのは良くないな。

2人はそのことについては悪いと思っている・・・よ・・・な??どうしたんだ2人とも??」

ムクロは言葉をかけた2人の反応がなく・・・下を向いたユキシロの声をかけると。

ユキシロは涙目になっていた。


「あうぅ・・・本当に悪かったのじゃ~主殿ぉ~」

「私もごめんなさい~もう長時間道草しないから許して~」

「えぇっと・・・2人もこう言ってるから今回はこの辺で・・・・レイ??」

「ユキシロ、ファム・・・本当に謝る気持ちがあるのであれば。

ご主人様に謝るのではなく私に謝るべきではないでしょうか??

それにご主人様も甘々すぎです!!!

たかだか2人が泣いた程度で手を緩めてどうするのですか!

それに・・・2人ともご主人様にベタベタ振れ過ぎです。

早く離れなければ剛腕装甲で引き剥がしますよ??」

レイは剛腕装甲を出現させると2人はさっとムクロから離れ・・・

どうしたら許してもらえるのかレイに尋ねると。


「そうですね、特にペナルティは考えていなかったのですが。

そこまで言うのであれば罰を与えて覚えてもらいましょうか。」

「ぬあぁッ!?しまったのじゃ!?ついうっかり言った言葉がそのままレイレイに通ってしまったのじゃ・・・ファムよ悪い・・・」

「気にしないで・・・私も言おうとしてたからどのみちだよ・・・

それより・・・どうしたらペナルティを回避できるかを考えないと。

ねぇ、ムクロは私たちに酷い事なんてしないよね??」

「えっと・・・レイ・・・その暴力的な事はしたら駄目だ・・・わかっているな??

でも、あまりにひどい事もダメだからな??」

ムクロはレイにハードルを下げるように注意すると。

レイはため息をつきながら2人にここで数日の間・・・メイドになって働いてもらうと言うと。

2人はそれなら頑張ってやってみると言って承諾すると。

ムクロを置いてレイは2人を自分の部屋に連れて行き・・・部屋から出てくると・・・・


「あうぅぅ・・・アタイの一張羅がメイド服になったのじゃ・・・・

慣れない服装は違和感があるのじゃ・・・・」

「ねぇ!?レイ!?どうして私のメイド服はこんなにパツンパツンなの??

もう少しゆったりとしたサイズはないかな??」

「すみませんファム・・・その大きな胸が私を超えているのでキツイのかと思われます。

ですが、それも罰として受けておいてください。

さぁ・・・どうですかご主人様??メイドがこれで3人になりました。

何かあれば私たちメイドにご命令をお願いします。」

よく見るとユキシロとファムの格好は微妙に違いがあり。

ユキシロはスカートに対してファムはスカートではなくスパッツのようにぴったりとしたズボンをはいており。

ファムだけある意味露出が高く見る場に困る格好であった。

その2人はもじもじとしながらムクロに感想を尋ねていた――――――――

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