第341話 白騎士の謎
――――――――――――――学校:教室
悠一たちは無事に遅刻することなく教室に辿り着き、午前中の授業を済ませて屋上へ向かい。
由里達と一緒に食べていた場所で昼食をすることした。
「はい、コレが悠一の弁当よ。
―――――――――で、コレが耀子の分。」
「あぁ・・・本当に感謝しますコトハサマ!!!
それじゃ早速って・・・ん?なんか悠一たちと比べてなんか量が少なくない??
私の目が疲れているのかな??
イヤ、待って!!!コレは明らかに少ないよッ!!!」
「ん?どうしたんだ???弁当が足りないのなら俺のを分けてやろうか??」
と、ギャーギャー騒ぐ耀子を鎮めるために悠一はどれか好きなものをやると言って耀子に弁当を差し出すと。
耀子以外にコトハも箸が伸びており・・・・
「えっと・・・私もその・・・悠一におかずを盛りすぎて少ないからもらってもいいかしら??」
「あぁ、コトハにしては珍しいな・・・いつも綺麗に分けるのにさ?
毎日コトハに頼ったから・・・疲れたか??
だったら家に戻ってゆっくりしてもいいんだけど。」
「そうだよぉ?私がちゃんと悠一の面倒を見てあげるからゆっくりしてていいよ??」
耀子の挑発的な言葉にコトハはプツンと何かが切れ・・・全然平気と胸を張って言い返し、耀子を悠一の家に残して自分だけ家に帰れないと語ると次の瞬間には弁当をがつがつと食べる見た事のない荒々しいコトハがいた。
「あんまり無茶はするなよ??
あと少ししたら姉さんたちが帰って来るし・・・」
「無茶なんてしてないわ。
あと、今日は少し家に戻ってから悠一の家に行くから。
放課後は別行動でよろしく。」
「あ、私も着替えを取りに帰るからそれでよろ~」
2人はそう言って弁当を食べ終え・・・いつもより早く食べ終え。
少し暑くなってきた日差しを見ながらのんびりしていると。
耀子はこれから行われるグロリアでのメンテについて語りだした。
「この時間あたりからグロリアはメンテだけど。
これってアレだよね??例のワクチン??」
「きっとそうだな・・・如水さんたちのチームの腕がいいんだろうな。
それともGMの解析が早かったのか。
どちらにせよコレでいつも通りのグロリアができるって事だな。
だが、1つ気になることがある。」
「気になる事??悠一にしては珍しいわね。
由里のこと以外で何を悩むことがあるのかしら??」
茶化すコトハに苦笑いで返しながら悠一は・・・特異モブにとともに消えた白騎士について語り。
その内容に耀子は―――――――――
「でさ?悠一の言う白騎士・・・ゼロについて詳しく情報グループと連携して調べたんだけどさ??
全く情報が出てこないんだよねぇ~
こんなことはまずないんだよ??だってゼロって言う名前のプレイヤーは沢山いるしさ??
それに、この情報網に引っかからないって事は・・・きっと誰かが意図的に情報の遮断をしている可能性があるんだよ。
つまりね?その、結論を急ぐわけじゃないけど・・・白騎士にはきっと大きな何かがあるんだと思う。
まず、情報を表に出さないようにする情報処理を施すモノでしょ?
履歴の削除にIDの書き換え・・・本当に何者なんだろうね。
この白騎士って言うプレイヤーは・・・」
「そもそも・・・その白騎士ゼロは本当にリアルに存在する現存プレイヤーなのかしらね??
それともバグの塊なのか・・・次に会う事があればスクショして証拠を固める必要がありそうね。
次にあえればだけれど・・・・」
そう言ってコトハは立ち上がり、教室に戻ると言って3人は教室に戻ると。
教室内ではグロリアのメンテが始まったと噂になっており。
真意を知らない生徒たちは何が追加されるのかと想像を思い思いに膨らませていた。
それから午後の授業が終わり、3人は下校すると。
分かれ道で解散し・・・悠一は先に家に帰ると同時にブロッサムに謎のメールが届いていた。
「誰だ??差出人不明のメール・・・
すまない、ルミ子・・・いるか??」
「何ですか変態マスター・・・・
わかりました・・・このメールにウイルスがまぎれていないかの多重解析でございますね。
少々お待ちを―――――
スキャン完了・・・ウイルスチェック5重解析共に完了・・・・
ウイルス検知度0%・・・関連項目ヒットなし。
変態マスター、このメールにはウイルスは検知されませんでした。
安心して内容をお読みいただけるかと。
あと、この差出人のIPアドレスを辿った所・・・この世には存在しない謎のアドレスでした。
ですから本文を全て鵜呑みにしない事をお勧めします。
―――――――――それでは・・・」
悠一の脳内を読み取ったルミ子は全てのアンチプログラムスキャンを行い、安全と語るが・・・不明な点もあると言っていたが悠一は見ない事には始まらないとメールを開くと。
そのメールの中身は真っ白であり。
文字が一切書かれていないモノで悠一は悪戯か何かと思いメールを閉じて部屋に入りPCを起動させて白騎士の情報収集に乗り出した。
「これだけ調べても違うゲームのキャラクターとかが検出されるのが落ちか。
本当に白騎士って・・・」
「わッ!?えへへ、驚いた??あれ??」
急に驚かそうと声を発した耀子が悠一の後ろから現れるが。
真剣に考える悠一には耀子の驚かす声に微動だにせず・・・・
「もしも~し・・・悠一??どったの??ん?
1人で白騎士について調べてたの??本当に調べ物には熱心だねぇ~」
「おわッ!?耀子・・・いつからそこに!?」
悠一は意識を現実に戻すと、耀子の姿に驚き・・・耀子はその驚いた声に驚いて尻もちをついていた。
「急にびっくりさせないでよね!?
しかもどうして今ビックリすんのさ!!!今じゃないでしょ!!!
本当に悠一は考えてるときは周りが見えないんだね。
で、調べて何か見つかった??この内容を見る限りじゃ全然ってところだと思うけど。」
「あぁ、その通りだ。
これだけ探しても全然ヒットしないと言うか・・・出てこないとなると。
NPCか海外のプレイヤーと考えるのが妥当か、耀子はどう思う??」
悠一の出した仮説に耀子は残っている答えから考えて同じようなことしか考えられないと言いながら家から持って来た棒付きアメを悠一に渡し。
PCを借りて違う検索エンジンを使って情報を探すが、やはり情報は出ずであったが・・・・
「あ、見て悠一!!!今回のメンテ&アップデートで時間帯限定で夜に花火が上がるようになるらしいよ!!!」
「何だか急にグロリアが夏になったな。
でも、そうだな・・・調べて出てこないんだったらアッチから来てもらうしかないよな。
それなら白騎士がコッチに来てくれるまで情報収集は延期だな。」
悠一はアメをコロコロと転がしながら語ると。
耀子も同意しつつ悠一のベッドに寝転び・・・ブロッサムを開き。
メールを見ていると――――――
「あ、悠一・・・由里と涼孤さんが明日の夜にハワイを出発して戻って来るらしいよ。」
「やっと二人に会えるのか・・・これで本来の目的であるグロリア攻略が開始できるな。
そうと決まれば今日はそのための用意でもしておくか。」
「そうね、あと・・・ただいま。
それはそうと今日の夕食は肉じゃがでいいかしら??
最近レシピを見て覚えたのだけれど・・・どうかしら?」
と、コトハの質問を悠一よりも先に耀子がOKと答えるが・・・コトハは耀子の返事をスルーしながら悠一の答えを待っており。
悠一は耀子にジッと見られながらOKと言うと。
コトハは仕方ないと言って台所に耀子を引きずって下りて行き。
夕食の調理を開始する音が下の方から聞こえていた――――――――
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