第333話 コボルト部隊との攻防

―――――――――――中級層:隔離されたフィールド


キャレットたちの邪魔にならないように大きく開けるようにしてムクロたちはバラけて移動し。

特定の位置に付くと・・・キャレットとデラントにレンブからグループ通話が入り。

朝の挨拶を済ませ、これからの予定をキャレットが伝え・・・内容は変わっていないことを確認したムクロは。

こちらの作戦も変わっていない事を伝え・・・作戦時刻になり。

キャレットは普通のプレイヤーを装った組織の人間に指示を出して行動させ。

そのプレイヤーが動くにつれレイに状況を確認を取らせた。


「レイ・・・どうだ??動きはあったか??」

「いえ、マージの動きはありません。

そのまま移動してみてください・・・・マージが機会を窺っているのかもしれませんし。」

「と、言うわけだ・・・そのまま前進。」

「だがよぉ、俺はやっぱ・・・こういったにして敵をおびき寄せるのは好きじゃねぇな。

どうせ俺はまだまだだが・・・・犠牲の上に成り立つ理想はあり得ないと思っている。

いや、別にあれだ・・・給料を下げて欲しいわけじゃなくてですね??

ただ・・・こういう考えもあると言う事をですね―――――――」

「うるさいぞ・・・お前の言うエサにヤツは興味を示した様だ。

復帰地点に動きがある全員気を引き締めろ!!相手は改造を得意とする生きた悪魔だ。

だが、殺すことはするな・・・捕縛して話を聞き。

生身を拘束しないといけないからな―――――――――」

「了解ッ――――――――――」

「マージが現れた・・・これより我が機関の行動に移る。

ムクロたちは次の指示を待っていてくれ。」

キャレットの言葉にムクロは了解と答え・・・ムクロたちはマージをマップ上と肉眼でで確認すると。

行動の流れを見ていた。


「やぁ・・・プレイヤーさん・・・少しお時間いいかな??

何、お手数はかけないつもりなのだが。

私のちょっとした事にほんの少しだけ付き合ってもらいたい。」

「ん?こんな中級層に着たばかりの俺に随分な言い様だな??

内容にもよるけど・・・何に付き合えばいいんだ??」

「まだだ・・・まだ惹き付けろ。

証拠がまだとれていないからな・・・できる限りこの現場で問題行動の証拠と現行犯で取り押さえたい。

よし、A班B班C班そこで待機・・・DEF班も散会しつつ作戦を指示を待て。」

「だが、レンブ・・・何かおかしくないか??

マージのあの頭の動き・・・が見えているような――――――」

デラントの言葉が聞こえたのかマージは勢いよく走りだし。

スペルを発動すると・・・囮のプレイヤーの四肢に得体の知れない結晶が生えて動きを封じ。

マージは懐から黒い液体の入った注射器を取り出し―――――――――


「まずいッ!!!全員、行動開始!!!勢いで突撃!!!」

「了解ッ!!!!うおぉぉぉぉぉおおぉぉ!!!!」

「そこまでだ!!!仮面野郎!!!!

その拘束した仲間から離れやがれ!!!」

「やぁ、機関の者たち・・・・コレで会うのは2度目か??

いや、そんなことはどうでもいいか。

今・・・・私の計画が成就されたのだからな!!!!

――――――――――アッハッハッハッハ!!!!」

「ぐあぁぁぁぁ・・・・ぐぅ・・・フゥッーーーーーフゥッーーーーーーー

――――――――うごあぁぁぁぁぁああぁぁ!!!!

何だ!?脳に何かが入って・・・・・

ぐあぁぁぁみんな来るな!!!!来るなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

囮のプレイヤーに注射器の中身を流し込むと同時にレンブは指揮する部隊を突撃させるが、マージはそのことを読んでいたかのように指を鳴らし――――――


「さぁ、この者たちの相手をしてやるがいい。

―――――――――バトルコボルト!!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「ゴミに構わずマージを狙え!!!」

「おいおい、レンブこりゃ一体・・・・このコボルト・・・マージを守るように前に出てきているぞ――――――」

「ぐあぁぁぁぁ!!!どうして・・・ステルス化しているはずなのに――――」

透明になり気配を察知されない装備をした隊の1人がコボルトに攻撃されて消滅すると。

―――――――その様子が見えていたムクロには1つの答えが出ていた。


「そうか・・・特異モブの力とコボルトの嗅覚か・・・・

コボルト種には匂いでプレイヤーを見つけるスキルがある。

きっと特異モブになったことによってそのスキルが強化されたんだろう。」

「くッ・・・・レンブ!!!デラント!!!すぐに後退しろ。

ここはモブの戦闘に特化したムクロに――――――――――」

「何を言ってんですか!!!キャレット隊長!!!

俺たちはこのモブとも戦えるように訓練したんですよ!!!」

「あぁ!!!俺達ならまだまだやれる!!!

レンブさんデラントさんやりましょう!!!」

「お前ら・・・・レンブはどう思う??

俺はこいつらの意を組んでやりたいと思う。」

「ハッ!!!どいつもこいつも死にたがり屋ばかりか・・・・

そうか・・・なら、お前達・・・こちらが散るかあちらが散るまで攻撃の手を緩めるな!!!行くぞッ!!!!」

レンブはデラントたちの言葉を受け取り、柄になく熱いまなざしを浮かべながらコボルトの壁に向かって再度突撃を開始した。


「オラァッ!!!!コンボ1!!!」

「コンボ2!!!!」

「――――――コンボ3のデラントさん!!!今です!!!」

「おうよ!!!任せろってんだ!!!

―――――――疾風突き!!!!」

「フンッ・・・・・・はぁぁぁ!!!!」

「スッゲェ・・・・さすがレンブさん!!!

闇市のプレイヤー相手にたった1人で戦う生きた伝説の人は動きが違いますね!!!」

綺麗にコンボを決めたデラントよりも1人で次々とコボルトを切り捨てるレンブに注目が集まり・・・デラントは舌打ちをしながら次に行くぞと言ってコボルトの方に向かって攻撃を仕掛けるが、それを見かねたマージは次の手に出ていた・・・・


「ん?デラントさん危ない!!!!あぐッ!?」

「おい!!!大丈夫か!?しっかりしろ!!!コイツは・・・・毒矢か!!

――――――――――――クソッ・・・・一体どこから・・・・・」

「デラントさん!!!レンブさん!!!後方から敵の援軍・・・です!!!」

「次から次へとモブを強制的に連れてくるとはいい度胸だ・・・・

こっちが数ならあっちも数か!!!面白い・・・デラント!!!

その負傷したのをそこに戦場に戻れ。」

レンブの言葉にデラントが怒鳴りつけるが・・・負傷した仲間がデラントに対して気にしないで欲しいと言うと。

デラントは・・・苦い顔をしながら回復薬を手渡してレンブの隣に立ち・・・


「言っておくが俺たちはモノでも道具でもオモチャでも何でもない。

生きてんだ・・・そのことを忘れるな。」

「フンッ!!!その減らず口もこの戦いが終わるまで立って言えたら考えてやる。

そんな事より前を見ろ、ぞろぞろと出てくるのが見えるか??

あの数を前にあと何人コチラ側にが出てようにするかを考えろ。」

「すげぇコボルトの数だ・・・これじゃまるで本当に・・・戦争―――――――」

「だが・・・レンブさんもデラントさんもまだ後退する気はないんだ。

だったら俺体も最後まで共に突っ走るのみ・・・・

最後の最後まで気合入れていくぞ!!!!」

「―――――――――おぉぉぉぉぉ!!!!」

レンブとデラントを背に全ての班が集合し、突撃できることを2人に伝えると。

あちら側が動き出す前に先手をかけるとレンブが言い放ち。

デラントたちはマージを叩くように戦力を裂き。

レンブが駆け出すと半分に裂いた戦力が駆け出して行った――――――――――

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