第316話 レイ達との連戦試合
―――――――――――――町はずれの草原
レイとのPVPが終わり・・・レイに近づくと・・・レイの格好に問題が発生しており。
レイはムクロの放ったスキルによってメイド服がはだけ。
綺麗な肌をメイド服から露出させながら必死に隠していた。
「レイ、悪い・・・ワザとじゃないんだ・・・」
「いえ、わたくしは1ミリも怒ってはおりません。
むしろその逆でございます・・・私の肌が目的とあらばどうぞご覧あれ・・・ご主人さ――――――」
「はいはいごめんね~~少し待ってねぇ~~すぐにリペアしちゃうから~~~」
「全く、PVP中でも人の衣装を剥くだなんて・・・ユリハ達にどう伝えてあげようかしらね??覚悟はいいのかしら??」
「でも・・・剛腕装甲で守ってたからムクロ自身見えなかったしワザとには思えないんだけど―――――――」
ヴァニスがムクロを庇おうと前に出るが、クーリアとエリの眼圧に負けて引っ込むと。
この問題もひっくるめて、前に出たのはエリであり。
過去の師弟関係の決着を付けるともいえる・・・ムクロvsエリエントの大きなPVPが始まろうとしていた。
「ご主人様は大丈夫でしょうか??
あのエリとの真正面での戦いは初めてのように思えるのですが。
それと・・・リペアをすると言っていたのですが――――――
どうして私はてるてる坊主のように可愛い格好になっているのでしょうか?」
「そりゃ・・・それだけ派手にキレてたらこの場での修復は無理だし?
ホームで修復するまでその恰好でよろしくね。
ムクロの目の健康のためにも―――――――――」
「さぁ・・・ムクロ・・・始めましょうか?
あれから長い間、力を付けていたのは分かるわ・・・・でも――――――
基礎を鍛えたのは誰かしら?それらすべてを教え込んだ私に通用するのか見てあげるわ!!!」
「お手柔らかに頼むぜ?
それに・・・エリも最近のプレイだけでかなり強くなってるし・・・俺は手加減しなくていいだろ??」
ムクロはそう言いながらPVP申請をエリに飛ばすと・・・ニヤッと笑いながらエリは承認し。
互いに本気のぶつかり合うPVPが始まった―――――――
「さぁ・・・これはどうかしら??
――――――――――クイックリチャージ・・・くッ!!!詠唱中に攻撃・・・本当にスペルを使わせない気なのね。」
「こっちだってエリの追尾魔法弾を避けながらで精一杯だからな・・・これ以上の追加スペルは阻止しねぇとだ。
――――――――――クイックシフト!!!ぐあぁ!!!!」
「エリの大好きな追尾弾スペルをあぁも派手に避けるって・・・ムクロっちはどうすれば倒せるんだろ・・・・
もはや倒す手立てが思い浮かばないんだけど――――――」
「そうでしょうか?
ご主人様も無敵ではないので・・・やりようによっては勝てるでしょう。
その代わり・・・動きをご主人様レベルまで引き上げなければ到底不可能とも言えます。」
エリの追尾魔法弾を後方に引き連れながらムクロは加速スキルで振り切り・・・魔法弾を斬撃で相殺してエリに攻撃を加えるが。
エリのガードスペルが想像以上に堅く・・・ムクロはさらに追尾弾をダガーを使って撃ち落としながら移動していると―――――
「それじゃ、私のこの状況で使えるとっておきを見せてあげるわ・・・・
――――――――出でよ、ブレイズマン!!!」
「新しい召喚系のスペルか!!!
この炎を纏ったゴーレム・・・厄介そうだな――――――」
「エリってばあんな凶悪なスペルまで使って・・・・
相当ムクロッちに勝ちたいんだね。
でも・・・ムクロッちの顔は逆にやる気満々って顔になってるんだけど??」
「ご主人様はこういう難易度の高い場をこよなく愛する変わり者でございますから。
きっとこの状況ですらご主人様にとっては最高のシチュエーションなのでしょう。
それにしても・・・本当に無駄のない回避と攻撃・・・
どうやればあのようなプレイスキルを磨けるのか不思議です。」
「わ、私だってあれくらい・・・・ちょっと本気を出したらムクロ何てやっつけちゃうんだから!!!」
見栄を張って大口をたたくヴァニスは激しい戦いを見せるムクロとエリの動きに困惑しながら見ており。
ムクロはブレイズマンの両腕を斬り落とし、トドメをさすと。
エリはチャージしたスペルをムクロに放つが・・・スキルによって回避を行っており、ムクロに致命打を与える所まで行ってはいなかった。
「アレを避けるなんてさすがね・・・本当に私の教えた以上に成長して。
本当に何て言えばいいのかしら??
きっとこれ以上しても私はムクロに勝てるかどうかは不明ね。
でも・・・やれるだけの事はやらないといけないわね。
だって・・・相手を倒すまで攻撃を緩めない事を教えたのは私なんだから!!!」
「あぁ・・・その教えがあったから俺は今まで勝ち残って来れたんだ。
今、その教えをエリに変えさせてもらう・・・・
―――――――――ブレイブダンス!!!!」
エリの連続で放つ追尾弾をスキルで切り落としながら爆風と共にエリの目の前に現れ。
スキルによる連撃を叩き込むと・・・エリの体力バーが消滅し。
倒れそうになるエリをムクロは抱き寄せて倒れた。
「はぁはぁ・・・やっぱエリは強いよな・・・アハハ・・・・
追尾弾とあのブレイズマンのコンボはさすがにやられるかと思ったぜ。」
「本当ならアレでムクロを倒し切る予定だったのだけれど・・・・予定は予定。
ムクロはやっぱり予定だけじゃ倒し切れない未知の強さを持っているのね。
だけど・・・この戦いは私がムクロに教えたことを再確認することができたいい戦いだったわ。
――――――――――また、戦いましょ。」
2人が倒れながら握手をすると・・・ヴァニスやクーリアたちが寄って来ると・・・お次は誰が戦うのか話し合い。
次に出るのはクーリアとなり。
アイテムの準備とスキルとスペルのチェックをしてからPVPの承認をすると。
エリ達が離れて見守る中、クーリアvsムクロのPVPが始まった―――――――――
「そんじゃムクロッち!!!始まったばっかりで悪いけどさ?
アイテムでバフを入れさせてもらうよ!!!
――――――――――ゴールデン・ドリンク!!!」
「あ、ずるいぞ!!!!
一定時間無敵のアイテムとかクーリアらしいけど・・・問題はこの後の行動だな・・・・何をする気だ??」
「ハァ・・・さっきの戦いが嘘かのようなセコイ戦いね・・・・
頭を使った卑怯な作戦って言った方がいいのかしらね??」
「ですが、アイテムを使ってはいけないと言うルールはないので・・・この後に行うクーリアの行動に注目といった所でしょうか?」
「でも、クーリア・・・何かすごいものをチャージしているような・・・・
無敵化のアイテムを使ってから微動だにしないわよ?」
ヴァニスの読みが当たったのか・・・クーリアは長いチャージを終え。
巨大な氷塊を落とすスキルをムクロに向けて発動していた。
「そう言う事か・・・・無敵時間を利用した・・・・
一撃離脱って戦法か・・・昔こういった戦法をするプレイヤーは割といたが・・・大体はこれで済んでたな。」
「ん?ムクロッち??何してんの??
そんなことしても・・・オブジェクトクラスだから潰れたらあの氷塊を壊すか避けない限りダメージが入って・・・・ウソ?だよね??
まさか・・・マジでアレを壊す気!?」
「どう思いますかエリ??
ご主人様はあの氷塊を壊す気なのでしょうか??
私の計算では・・・少し火力が足りないかと思うのですが・・・・」
「そうね、普通に考えれば逃げるか無敵効果系のスキルで離脱が妥当よ。
でも・・・ムクロはレイの戦いから一度も退かずに全ての攻撃を真っ向から覆していたわ。
だから今回もムクロはあの氷塊を覆すわよ・・・・きっとね。」
「でも・・・失敗したらムクロは潰れて・・・・」
ヴァニス達が心配する中・・・ムクロは精神を集中させながらスキルの発動タイミングを狙いつつジッと機会をうかがっていた―――――――――
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