第289話 絶景温泉に露天風呂
――――――――――――――温泉宿:黎桜館
センコの女将の案内で玄関まで戻ってくると・・・受付では色々なサービスの受注が可能と説明したが、部屋の中からでも現実と同じようにサービスの受注は可能と言うと・・・次に温泉の説明に向かい、男湯と女湯・・・それに混浴があると説明し。
この混浴で起る事件等は一切責任の追わないとだけ厳重に注意をすると、次に購買や館内限定のガチャがあったりと・・・色々な設備が充実していた。
「それではムクロさん御一行様・・・どうぞ黎桜館を心ゆくまでお楽しみくださいませ。
夕食は部屋の中に設置されたコンソールからでも受注可能ですので、食べたくなった際に呼びつけくださいませ。
――――――――――ではでは。」
「何だか綺麗なアバターだったな・・・あれは6時間キャラデザをしているな・・・・ん?どうかしたのか??」
「ムクロッちって本当に分かりやすいと言うか・・・あぁ言うの見たら、芸が細かいだとか作成するのに一体何時間かかったのかって考えるクセどうにかなんないの??」
「主殿はこう言ったのは変態的に舐めまわすように見るからのぉ~~
アタイも初めて出会った時に感じたアレは今でも体を舐めまわされたような気がして・・・ゾクゾクするのじゃ・・・・ブルブル・・・」
「私も初めて出会った時はそうだったけど・・・こういう事するのってムクロだけだよね。」
「そういった愚痴はお風呂でしましょう・・・ユリハも何か言いたそうな顔をしていますが私に任せてご主人様は男湯に行ってらっしゃいませ。」
「レイちゃん!?私だって言いたいことが!!あ、あとでちゃんと話すからね!!忘れちゃだめだよ!」
ユリハを強引に女湯の方へ引っ張って女湯に消えて行くと・・・ムクロも男湯に入りのんびりすることにしたのだが――――――
「ん?この声は・・・クーリアたちか??」
「でさでさ~ムクロッちって本当に珍しいNPCとかアバターを見たらじろじろ見るクセがあるよね~人が話してるときもじろじろ見ちゃったりしてさ~~」
「ご主人様は作り込みの細かいものにすごく熱を上げて見る癖がありますね。
それにアバターに限らず武器やモブに対しても目をキラキラさせて喜ぶ癖もお持ちです。
最近では私の剛腕装甲を見たいと言って隅々まで見ておられました。」
「あ、でも・・・レイの剛腕装甲の観察がしたいのは私もわかる気がする。
だって、あんなに大きな武器はレイ以外に持ってるNPCもプレイヤーもいないからね。」
「そう言われてみればそうだね。
ずっと前にルミ子ちゃんから聞いた話なんだけどレイちゃんは天使タイプの規格外装備を装備しているんだって。
通常の天使装備は片手か両腕に収まる程度なんだけど・・・レイちゃんは力と破壊の象徴と言う事もあって外装式の巨大武装になったとか。」
「ふむぅ~レイレイの装備は常軌を逸した極悪武器じゃからの・・・
予想だけどの、初めてレイレイとPVPするモノが現れればレイレイの装備を一目見ただけで逃げだしそうじゃ。
じゃが、アタイや主殿はその逆なのじゃ・・・相手が強者であればあるほど燃えるのじゃ!!!
これは戦いが好きとかそういう言葉では言い表せないモノじゃが・・・そう言う事なのじゃ。」
ユキシロの発言にムクロも黙っておられず・・・その会話に同感と言うと。
ユリハ達は慌てているのかバシャバシャと飛沫の上がる音が聞こえていた。
「む、ムクロ君・・・全部聞こえちゃってた??」
「全部聞こえてたな、クーリアが俺の事をアバターをジロジロ見過ぎだとか全部な。
でも・・・間違ってないから言い返しようもないんだけどな、アハハ―――」
「その、ムクロッち・・・私たち、そろそろ体を洗おうかとしてるんだけど・・・聞き耳を立てないでくれると嬉しいかな。
あ、ムクロッちも同時に体を洗えば問題ないじゃん!
と、言う事でムクロッちも体を洗って音の相殺よろしく~」
クーリアは何を気にしているのか、ムクロもユリハ達と同じタイミングで体を洗う羽目になり・・・・体を洗い始めると・・・・
「ひゃうッ!?ユキシロ~触らないでよぉ~~頭洗っている時に不意打ちは卑怯だよ~~」
「ぬあっはっは!!いいではないのかのぉ~~のほぉ~ファムのボインは中々に実っておるのぉ~~」
「ん~ってか・・・みんなデカくない??
私なんて普通サイズくらいなのに・・・ユリハなんてたゆんたゆんじゃん!!」
「もぅ!クーリア!!ムクロ君が聞いてたらどうするの!!
見られるよりも情報が流れるだけで恥ずかしいよ・・・うぅぅ・・・」
「そうは言いますが・・・ユリハの肌はスベスベで絹のように白くとても羨ましいですよ。
本当にキャラクターデザインの賜物ですね。」
「すまないが、皆の声が聞きたくなくても聞こえてくるんだがどうしたらいいんだ!?」
ムクロの声にユリハの悲鳴やユキシロの笑いが反響し・・・ムクロは聞かないようにと露天風呂の方に移動していくと―――――――
「すごい絶景だな・・・・グロリアだからできる絶景の中の露天風呂だな。
こんなのが現実であったら観光客とかで溢れるだろうな。」
ムクロはとにかく現実ではまず見ることのできない絶景を満喫しながら露天風呂に入っていると・・・体中に力が漲り、ステータスを見ると温泉バフと書かれた項目が幾つか現れていた。
「これがクーリアの言ってた温泉の効能ってヤツか・・・・現実で言う疲労回復とかそういったのか。
だが、こうやってのんびり温泉に入っているだけで効果が得られるのは最高だな。」
ムクロが露天風呂で気持ちよさそうに岩にもたれかかって入っていると・・・
「うっわ~~すごい景色~~お~いムクロッちはバフ何が付いたの??
私は念願のレアドロップUPのバフが付いたよ~~
何でもお風呂によってかかるバフが違うらしくてさ・・・あと、最大3つまでバフがかかるらしいよ。」
「クーリアはいつでもどこでも賑やかだな・・・・
俺の方は攻撃アップと弱体耐性が付いているな。
他のユリハ達はどうしたんだ??」
「私たちもいるよ・・・ただ、この絶景がすごくて声にできなかっただけだよ。
本当に・・・キレイ。」
「ハイ、コレはどこを探してもここだけにしかないと言える最高の露天風呂ですね。
本当にすごい景色にございます。
ご主人様と同じ風景をこの壁越しに見ていると感じただけでここに来てよかったと感じております。」
「レイレイは大げさなのじゃ・・・と言いたいところじゃが。
本当に見事な絶景としか言いようがない程に美しいのじゃ。」
「うんうん、後はバフを付け終えた後の食事が楽しみなくらいだね!!!
想像しただけでよだれが・・・・じゅるり。」
ファムの発言に食いしん坊とムクロが言うと、ファムは壁をバンバンと叩きながら否定すると・・・ムクロたち全員に最後の3つ目のバフが付き。
風呂から上がって外の受付で落ち合う事となった。
「ふぅ~さっぱりした~~」
「主殿お帰りなのじゃ。
ユリハ達は髪の毛を乾かすとか何とかで少しだけ時間がかかるとか言っておったのじゃ。」
「私とユキシロはすぐに済んだんだけど・・・ユリハ達の髪は長いからね。
あ、ムクロも私たちとお揃いの浴衣なんだね!!」
温泉上がりの服装と言えば浴衣と、クーリアが言って。
絶対に冒険着で上がってきたら駄目だと念を押されていた。
「あぁ、クーリアの目がマジだったから浴衣を着て来たんだが・・・・
ファムにユキシロ・・・ちょっと緩く着ていないか??」
「ん?そうかな??胸が苦しくなくてそうでもないんだけど・・・・
ユキシロ、私の浴衣って変かな??」
「ん~胸のあたりが開き過ぎてるような気もするのじゃ・・・
ちょっと帯を拝借・・・・こうしてこうッ!!!」
ユキシロは手慣れた手つきでファムの浴衣を直したのだが、これでもかとユキシロの縛りがキツく・・・ファムの胸が帯に乗っかている状態になっていた。
「ねぇ??これはこれで変じゃないかな??」
「俺も何だか違う気がする・・・」
「ぬぅ・・・主殿が喜びそうに盛る形で縛ってみたのじゃが、こういうのは好みじゃなかったのかのぉ~~~
それじゃ、普通に戻すのじゃ・・・そい。」
ユキシロは再び慣れた手つきでファムの帯をシュルシュルとほどき・・・ちょうどいい辺りで結んでいるとユリハ達も受付にやって来た――――――――
――――――――――――――――黎桜館:受付前
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます