第278話 由里との久々のデート??

―――――――――――――――――プライベートホーム


レイと共にリビングに向かうと・・・これだけ長い間待たせた理由をレイはムクロやユリハ達に聞き尋ねると。

ムクロが話す前にユリハが今回の事情を話し・・・ガヘリスから受け取ったキーホルダーを渡すと、ムクロにコソコソと何かを話し始めた。


「ご主人様はその指輪をみんなからプレゼントされたのですよね?

私以外から・・・・」

「あぁ・・・そうだが・・・レイは毎日色々してもらってるから逆に俺が返さないといけないくらいじゃないか??」

レイにそう言い返すと・・・レイは少し考え、レイは自分もムクロに何かプレゼントがしたいと言い出し。

断ればさらに何を言われるか不安がよぎり・・・楽しみにしているとしか言いようがなく・・・レイに返事をすると―――――――――


「それではご主人様・・・プレゼントをお楽しみに。

では・・・私は皆さんのお茶のご用意を♪」

「何アレ??すっごいご機嫌さんだけど・・・ムクロッちィ~何を話したのさ??」

「いや、それを言ったら俺がレイに何をされるかわからないから言えない。

すまん・・・」

「あはは・・・でも、なんだか予想が出来ちゃうかも・・・」

「あの喜びに満ち溢れたレイだからな・・・きっと、すごい計画を考えているのだろう。

だが、今回のクエストにレイを誘えなかったのはとても歯がゆい気持ちでいっぱいだ・・・だからムクロはしっかりとレイの気持ちを受け取ってやるがいい。」

「うむぅ~主殿とレイレイの怪しい秘密というヤツじゃな!!」

「ユキシロ・・・それはなんか色々と響きが変な気がするよ??」

ワイワイと話していると、レイがお茶を淹れて戻ってくると・・・ムクロたちはお茶を飲んでいると、レイは用事があると言ってそそくさとホームから出て行ってしまい・・・ホームの時計を見ると22時を回っており、ムクロが早めにログアウトをしようとした時――――――


「ねぇムクロ君・・・明日はその・・・時間あるかな??

明日って、休みでしょ?だから・・・2人でどこかに行けたらなって。」

「俺はいつも暇だからな。

で、どこかってどこに行きたいんだ??」

「ムクロッちは本当に女心がわかってないねぇ~~

それに、の予定を私たちの前で堂々と話し合うのもどうかと思うよ??どう思うミスト??」

「だが、生憎と私は明日の休みにやる事があってな・・・誘われていたとしても一緒に何かをすることはできなかったわけだ。

だから、2人とも清く正しく楽しむようにな。

私は先にログアウトさせてもらうとする・・・それじゃ。」

ミストはユキシロたちと挨拶をすると、すぐにログアウトして消えて行ってしまい。

クーリアは黙ってお茶をすすってムクロたちを見つめていた。


「クーリア・・・そんなに見つめられても・・・アハハ・・・

でね、予定だと映画でも見ようかなって。

最近の映画のアクションとかグロリアに取り入れられないかなって思って。」

「それならDVDでも動画サイトでも見ればいいんじゃないか??

あぁ・・・どうした?ユリハ??どうしてそんな怖い顔をしているんだ??

何かマズイ事言ったか???」

「はぁ~デートプランを語るユリハもユリハだけど・・・それを真っ向からぶち壊すムクロッちもムクロッちだよ??

私は巻き込まれる前に撤退するから~~あとはそこで無言のまま睨みつけてるエリをどうにかしてね・・・そんじゃねぇ~~」

「別ににらんでないわ・・・ただ、面白くないと感じてるだけよ。

そうだ・・・良かったらヴァニス、街にあるアイスクリーム屋さんでも一緒に行かないかしら??」

「ん~別に家で食べたいものを言ったら届けてくれるから特に・・・ん?

あ・・・そう言う事・・・いいわよ!!そのエリエントの提案を珍しく私が丸のみにしてあげるわ!!!

それじゃ・・・私たちはコレで失礼するわ!!!

クフフ・・・明日が楽しみね!!!」

何だか悪い顔をしながらヴァニスとエリはログアウトしていき。

ユリハはムクロの一緒に見に行く映画の重要性について語りだした。


「いい!?私たちって・・・いつも誰かがいて2人っきりで会う事なんてほとんどなかったでしょ?だから・・・今回の映画はとても大切な私たちのイベントにしたいの。

だから・・・DVDを借りて見るとか動画サイトで見るなんてダメだよ!!

ちゃんと一緒に隣の席で大切な人と映画を見たいの。」

「わかった・・・ユリハ。

明日は映画を見に行こう・・・でも、俺は映画なんて全然わからないんだが・・・」

「そう言うと思ってアタイたちが主殿たちの代わりに映画を調べているところなのじゃ!!!

のはぁ~何だか映画と言っても様々な種類があるのじゃのぉ~~~」

「私の天世界だと・・・映画とかなくて・・・紙芝居とか影絵だったよ??

へぇ~~現実ってこんなのを見ているんだね!!!」

ユキシロとファムが現代の映画情報サイトを見ながらワイワイと話していると・・・ユリハはすでに見たい映画は決まっているかのような口ぶりで言い放った。


「2人とも一生懸命に探してくれてるのは嬉しいんだけど・・・すでに見る映画は決まっているの・・・ごめんね。

でね、私たちが見る映画は・・・コレだよ!!!」

「ん?ギャラクシーウォーズ??

何か聞いたことあるようなタイトルだな。」

「ふむふむ・・・主殿、これじゃ!!

えぇっと、ぎゃらくしーうぉーず・・・銀河を舞台にしたアクション映画・・・

宇宙の果てまで冒険したいと飛び出して行った主人公は成り行きで囚われた姫を救い出しに行く物語と書いてあるのじゃ。」

「何だかスケールが大きいね・・・さすが現代の映画だね!!!

それに、ユリハの事だからアクション映画じゃなくて恋愛映画とかコメディーを選ぶかと思ってたよ。」

ファムの発言にユリハは、最初に恋愛やコメディー映画を見ようと考えていたと話すが・・・どうしてそっち方面を見ないのかとユキシロが尋ねると、ユリハはムクロが見ている最中にしまう事を考えてグロリアでも活かせそうなアクション映画にしたと言うと。

ユキシロやファムはムクロを一目見て、ユリハの答えに納得していた。


「大丈夫だと思うけど・・・そんなに不安なのか??」

「う~ん・・・ちょっとね・・・あはは・・・

でも、それも明日の映画次第で考えるよ。

それじゃ、明日の9時にいつもの学校に行く道で待ち合わせよっか。

また何かあったら連絡してね・・・それじゃ、バイバイ。」

すごい嬉しそうにユリハはユキシロたちと挨拶してログアウトすると。

ユキシロたちはムクロの隣にやって来て、本当に明日は大丈夫なのかと尋ねてきた。


「まぁ、今日はこれから早く寝てしっかり眠たくならないようにするから大丈夫だ。

それに・・・ユリハを怒らせたら後が怖いだろ??

だから、しっかりと寝るためにそろそろログアウトするか。」

「うむ、それがいいのじゃ。

レイレイにはアタイたちから伝えておくのじゃ。

だから主殿はしっかりと寝てユリハを満足させてあげるのじゃ~~」

「だね、ユリハが怒ったらすっごく怖そうだからしっかりとしないとだね。

それじゃ、ムクロ・・・バイバイ。」

こうして、ムクロはグロリアからログアウトし・・・明日のユリハとの映画でしないように眠りにつくと。

何かに抱きしめられたと感じて目が覚めると隣で姉さんが寝息を立てて眠っていた。


「うぅうぅ・・・姉さん・・・また、部屋を間違え寝てたのか・・・・」

「んん・・・悠ちゃん??あれ??また部屋を間違えちゃったのかしら??

土日祝は本当に気が抜けて・・・迷惑かけてごめんね。」

朝から姉さんのハグで目が覚めると・・・用意をして由里との待ち合わせ場所に向かうと――――――


「あ、悠一君おはよう!!!

今日の映画がすっごく楽しみだね!!」

「あはは・・・由里は朝から元気だな・・・ふわぁ~~

――――――それじゃ、行くか。」

由里と合流すると、悠一と付かず離れずの距離を保ちながら2人で映画館に歩いて向かって行った。


―――――――――――――――商店街:映画館

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る