第249話 ロシアプレイヤーとのPVP交流
―――――――――――――――プライベートホーム
ユリハ達がソファーに座ると・・・お山座りをするファムがどうしてこうなったのかを聞くと・・・ユキシロの散歩が原因と知り、ユリハとミストもユキシロの散歩に興味があったのか・・・やりたいと言うと、ユキシロはまたまた耳をシュンとして拒否し・・・お山がさらに2つ増えてリビングがどんよりし始め、仕方ないとエリエントが腰を上げ・・・何かを話す前にユキシロは拒否すると・・・エリは何も言う事なく部屋に消えて行き・・・事態の収拾のために散歩に連れて行くと了承すると―――――――
「ほいきた!!!ホレ、このリードでお散歩開始なのじゃ!!!
公園をぐる~りっとしたいのじゃ!!あとあと・・・買い食いもアリじゃぞ!!!」
「いつの間にやらお山が沢山出来ていますが・・・・
―――――――どうかなされたのですか?」
「うぅぅ~~レイは本に集中してたから見えてなかったんだね・・・実はカクカクぅぅうぅぅ――――――――」
ファムは何が起こったのかを説明すると・・・レイはユキシロのリードを掴むと、ユキシロを強制的に引きずりながらホームを出て行き、外からはユキシロの泣き叫ぶ声がコダマし・・・次第に遠くなっていった。
「レイって・・・ある意味最強だよね。」
「そうだな・・・だが、良かったのか?ユキシロはムクロに連れて行ってもらいたそうにしていたのだが・・・・」
「うん・・・そうだね、今からでも見に行ってあげたら?」
「そうだな・・・ユキシロに何を言われるかわからないし追いかけるか。
少し席を外すけど勝手にロシアサーバーにいったりするなよ?」
ユリハたちにそう言うと、ムクロには言われたくないと言い返されてホームから出ると・・・ユキシロたちが散歩しに行った方面を探しに行くと――――――
「いやなのじゃぁ~~~主殿が一緒じゃなきゃこれ以上行きたくないのじゃ~~~」
「困ったメス犬ですね・・・剛腕装甲でひき肉に変えてあげましょうか?」
「やっぱりぐずっていたか・・・ユリハ達の想像は正しかったな。
ほら、レイ・・・ここからは俺がリードを預かるよ。
あと・・・ついでだが、一緒に散歩に来る?」
レイに野暮な質問をと思いながら尋ねると、レイは二つ返事で散歩に参加すると言って腕に抱き着き・・・レイはご機嫌に散歩を再開し公園へ向かうことにした。
「ハッハッハッハ・・・ん~~このオオカミの姿も久々なのじゃ~~
人間の姿もいいのじゃが・・・やはり、オオカミの姿が落ち着くのかのぉ~」
「それではユキシロの部屋はやはり犬小屋にした方が―――――――」
「あはは・・・別にホームは広いから犬小屋にしなくてもいいんだが・・・・
ん?あれは・・・・公園内で人だかり?少し近づいてみるか。」
公園の広間に人だかりができており、何があるのか確かめに行くと・・・そこではPVPをしていたのだが・・・・
「オイオイ、あの軍服のかわい子ちゃん7連勝してるぜ?」
「あぁ・・・あの名前からすると、ロシアサーバーのプレイヤーだろ?」
「可愛い顔して腕は一人前以上と来た・・・こりゃ、止められるヤツはこの始まりの都には数人もいないだろうな。」
「なんだか、PVPをしている様子ですが・・・・不思議な格好をしていますね。」
「うむ・・・じゃが、あの容姿とは裏腹に動きはキレキレのプレイヤーなのじゃ。」
「あのプレイヤーは・・・どこかで見たような―――――――」
「ハァ~~日本プレイヤーはしつこさだけは一人前なのね。
ワタシ、もう少し張り合いのあるプレイヤーさんと戦いたいのだけれど・・・・
どなたか、我こそはというプレイヤーさんはいないのかしら??」
「どいたどいた!!!オウオウオウ!!!公園で暴れてるロシアの可愛い子ちゃんって言うのはお前さんか??ホウ・・・噂通りじゃねぇか!!!ガッハッハッハ!!!そんじゃ、いっちょ・・・俺とPVPでもどうだい???
――――――――もちろん、断らねぇよな?」
「オイオイ、ライザーさんが来たぜ!!!こりゃ楽しいもんが見られそうだぞ!!!」
「お前らも来てみろよ!!!女狩りのライザーがロシアプレイヤーの女の子に牙を剥くらしいぞ!!!」
ライザーの二つ名は最低としか言えないような名前であったが・・・一応プレイヤースキルとしてはそこそこ腕の立つようになったプレイヤーで、どのように戦うのか楽しみに見ていると――――――
「モチロンよ・・・・ワタシ、ケモノでも何でも売られたモノは何でも買っちゃうの・・・でも、弱い相手には興味がないのよねェ・・・だから、少しでも楽しくなるように努めなさい――――――」
「ヘッ・・・その笑いがいつまで続くか見ものだぜッ!!!!
――――――――――オウラァッ!!!!」
ライザーとロシアのプレイヤーはPVP開始の合図と同時に飛び出し・・・互いに武器と武器を重ね合わせて力比べとなり、さすがと言うべきかこの場合のライザーの力は凄まじくロシアのプレイヤーを軽く宙に浮かすほどに飛ばしたのだが・・・・
「へぇ・・・
――――――――――それじゃ、今度はこっちから・・・・行かせてもらおうかしらァ?」
「マジかよ・・・アレだけ高い所から降りてきたっていうのに・・・」
「スゲェ身のこなしだな・・・・只者じゃねぇぞ・・・あのロシアプレイヤー。」
「ガッハッハッハ!!!結構、ガチでぶっ飛ばしたつもりだったんだがナァ・・・・全くダメージ0たァ・・・アンタ・・・相当プレイしてる口だな。」
「あの動き・・・ご主人様、あのプレイヤーはレベル以前に腕前はあのライザーを軽く凌駕しておりますがこのまま見ていてよろしいのでしょうか?」
「そうだな・・・だけどさ、止められないな・・・・俺はこの戦いでもそうだが・・・全ての戦いにおいてこう思っている・・・目の前の相手の力やレベル・・・腕前の差を自分の何で補えるかが勝利を掴むための答えだ・・・ってな?
だから、ライザーの目が生きているうちは見守るのが俺たちの役目だ。」
「やはり主殿はいいことを言うのじゃ!!!
じゃが、ライザーはここから先・・・どうするつもりなのじゃ・・・・」
ロシアプレイヤーとの距離は宙に弾いた分だけ離れていたが・・・ロシアプレイヤーは戦闘中に武器を変え始め、ソードから弓矢に変えて急に状況が一変し始めた。
「さぁ・・・射貫くわよッ!!!
――――――――ニーベルシュトルム!!!」
「こんなものッ!!!!ふん、ふんふん・・・どりゃぁ!!!
―――――――――どんなもん・・・・・なッ!?」
「マズイぞ・・・・あの位置に・・・いつの間に!?」
「ライザーさんの懐に矢と紛れて侵入していたのか!?」
「だが、ライザーはまだスキルが・・・・」
「スキルがあったとしても間に合わないだろうな・・・・あのラグじゃ・・・」
「それはどういう―――――――ご主人様?」
弓矢を放っていた武器は形を変え、大部分の骨組みが散らばっており小刀のようなものでライザーの懐に飛び込み・・・小刀のスキルが発動し、ライザーの体力がなくなっていた―――――――――――
「ガハハハ・・・可愛い子ちゃん、中々やるもんだな・・・名前は何て言うんだ?」
「そうね・・・ワタシにここまでさせたからご褒美に教えてアゲル。
ワタシの名前は――――――――」
「ヴィーチェ!!!こんなところにいた!!!困るなぁ・・・勝手に日本サーバーで大暴れしてくれちゃって・・・・どうも皆さんお騒がせしました――――――
―――――――それでは・・・・」
何だか腰の低いプレイヤーが颯爽と現れ、ヴィーチェと名乗った大暴れしたプレイヤーの手を握って公園から去って行ってしまった。
―――――――――――――――始まりの都:公園
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