第175話 いざ温泉プールへ
――――――――――――プライベートホーム
俺がソファーに座ると・・・・レイがそっと紅茶を出しながら、体の具合を確認すると・・・小さく笑いながら自分の席に着くと・・・
「ね、ねぇ・・・明日、こうやって皆と・・・ムクロと・・・その、グロリアの人とって言うか・・・ゲームの人たちと現実出会うなんて私初めてで――――――
その、皆は念のために聞くけど・・・学生なの?」
「あぁ、俺たちはアヤカを除いて、みんな高校生だ。
その・・・ヴァニスは答えたくなければいいんだが・・・学生なのか?」
俺はヴァニスに学生かどうか尋ねると・・・ヴァニスはコクリと頷き、返答した。
「その、私も高校生で・・・ちょっと有名な学校だから言えないんだけど・・・1年生なの。」
「そうか、だが安心してくれ・・・ここにいるメンバーは私は3年・・・ユリハは2年生だ。
そして、この・・・クーリア、エリエント、ムクロが1年で・・・つまり同期だな。」
「へぇ~ヴァニスって私たちと同い年なんだ~~よろしくね!」
「このクーリアは少し危ない事をするときがあるから気をつけてね。
たまに爆発したりするから。」
「アヤカがこの中で一番の年長だが、初めて出会った時は大学生には見えなかったけどな・・・・」
「ムクロ、それはどういう意味?私が子供っぽいって事?
話の流れによっては・・・もう1つ風穴があくわよ?」
俺はアヤカに謝ると、レイ達も負けじと自分たちの予定を話し始めた。
「で、私たちはどうしますか?」
「そうじゃのぉ~まずは例の肉料理と魚料理はこのシーズンは逃せないのじゃ~」
「だよねだよね~ビッグフライフィッシュのお刺身とかホーンドレイクの霜降り肉とか・・・・あぁ~楽しみ過ぎて今日は寝れるかわかんないよぉ~~~」
レイ達はレイ達で楽しむ気満々で話しており、俺たちは中断してしまった話の続きを始めた。
「それじゃ明日、バス停前に午前9時に集合して・・・そこから20分発のバスに乗って移動だな。」
「うん、私は問題ないよ。
クーリアもエリちゃん達も・・・この時間で大丈夫そう?」
「大丈夫大丈夫!あ、でも・・・どうせなら私たちはムクロたちと合流してから向かおっか!」
「そうね、クーリアだけ別行動したらどこに行くのか怖いから妥当ね。」
「で、ヴァニスは・・・大丈夫そうか?」
「え、えぇ・・・大丈夫よ?
私もそのバス停に着くように移動するわ。」
俺たちは予定が決まると・・・明日の準備のために今日はコレでログアウトする事となり、レイ達と挨拶をしてログアウトした・・・・
「悠ちゃ~ん、用意はできた?
――――――あ、今回は用意が早いわね。」
「そりゃ・・・荷物が少ないから―――――姉さんの方こそ・・・って、聞くまでもないか。」
俺と姉さんは荷物の用意ができると・・・そのまま夕食と風呂も済ませて自分の部屋に行くとブロッサムに由里や耀子たちからメールが来ていた。
その内容はどれも似たようなもので、明日が楽しみだとか・・・この前に買った水着を着るから楽しみに等、耀子達は大はしゃぎで、俺は1人1人のメールを読んで全員に返信すると・・・由里から電話が掛かってきた。
「もしもし?悠一君?
―――――今、時間大丈夫?」
「あぁ、ベッドで横になりながらでグロリアの情報サイトを見てるだけだから大丈夫だ。」
俺の返答に由里は笑いながら何か良い情報があったか聞いてきた。
「そうだなぁ・・・新しいイベントが開催予定とか公式で発表があったくらいだな。」
「へぇ~どんなイベントなのか楽しみだね。
それはそれで明日はヴァニスも来てくれることになったし、良かったね!
でも、悠一君・・・言っておくけど・・・あんまりジロジロと女の人を見たりしちゃダメだよ?」
俺は由里に「何で?」と答えると・・・由里の声が少し変わり、話し始めた。
「なッ!?何でって・・・そりゃ・・・皆、きっと・・・だ、ダメなものは駄目なの!!!」
「あ・・・わかったから、落ち着け・・・なら、俺はどうすればいいんだ?
目隠しでもしてればいいのか?」
俺の返答に由里は少し考え・・・
「ん~私の側から・・・離れちゃダメ・・・だよ?
―――――約束できる?守るなら・・・目隠しとかしなくてもいいけど・・・」
「それはそれで耀子たちが文句を言いそうだが・・・由里がそれで納得するならそれに従うよ。」
俺は由里の提案に仕方なく了承すると・・・由里はまた明日と言いながら電話を切っていた。
「大丈夫なのか?これで・・・・」
俺は由里のテンションの上がり方も不安に感じながら・・・なるようになると言う考えで、目を閉じて眠りについた。
そして、翌朝・・・・
「ん・・・・またか、姉さん・・・ホラ、姉さん・・・起きてくれ。」
「ん~~~え?また、ここに来ちゃってたのね・・・ごめんごめん。」
姉さんは寝ぼけながら立ち上がると・・・フラフラと歩いて行き、俺も顔を洗って服を着替えてから台所に向かうと、いつもの姉さんが朝食を作っていた。
「さっきはごめんね、私またしちゃってたみたいで・・・・」
「気にしなくていいよ姉さん・・・ワザとじゃないと思うし。
それより、早く食べて由里達と合流しないとな。」
俺が時計を見ながらそう言うと・・・由里達と合流する時間が20分程度しかなく・・・姉さんと俺は急いで朝食を済ませると、由里達といつも待ち合わせる場所に向かって行った。
「お~い、悠一~~~コトハも由里ももう来てるよ~~~」
「来ないんじゃないかって少し心配した。」
「でも、私たちが早く来すぎてたんだけどね・・・あはは・・・」
「悪い悪い、待たせたな。」
「彩花とヴァニスはバス停で落ち合うことになってるし・・・移動だな。」
移動を開始すると・・・由里は俺の隣にやって来て・・・・
「今日はすごくいい天気で・・・良い日になりそうだね。」
「そうだな、今日は温泉で癒されるとするか。」
「うんうん、私もたくさん楽しんじゃうよ!!!」
「耀子はリアルでもグロリアでも毎日楽しんでいるように見えるのは私だけかしら?」
「そうだな、いつもグロリアでも学校でもニヤニヤしているからな・・・・」
由里達と温泉プールに着いたらどうするかと話していると・・・予定より早くバス停に到着した。
「お、着いたな。
――――――合流予定より少し早い到着だな。」
「うん、あ~本当に楽しみだね!」
「楽しみなのはいいんだけどさ~~由里・・・なんだか悠一に近くない?」
「耀子、そういうあなたも人のこと言えないと思うけど?」
「時間通りに到着したのはいいのだが・・・この調子で大丈夫なのか?」
ヴァニスと彩花を待っている間ごちゃごちゃ話していると、先に彩花が前方から歩いてやってきた。
「皆おはよう~今日はいい天気だね。」
「彩花、おはよう・・・ふわぁ~~」
「彩花さんおはようございます!
今日は温泉プール楽しみですね。」
「彩花、オハヨ~~ふわぁぁ~悠一のあくびが移っちゃったよ~」
「おはよう彩花・・・・耀子も悠一もどうせ夜遅くまで寝てないんでしょ?」
「彩花さん・・・おはよう、2人とも・・・夜更かしは感心しないぞ?
――――――――夜にちゃんと寝ないと・・・成長しないぞ?」
姉さんがぐだぐだ話している中・・・残るヴァニスを待っていると・・・1台の高級リムジンが止まり・・・中から同年代くらいの女の子が下りてきた。
「あ、えと・・・オハヨウ・・ゴザイマス・・・私が、ヴァニスのプレイヤーで名前は・・・
「あ、えっと・・・俺は―――――――――――」
俺たちは急な出来事に戸惑いながら、自己紹介をしていると・・・・
「その、私の事はアイリスって呼んで・・・・名前長いから・・・」
「あぁ、俺の事も
俺はアイリスと軽く握手をすると・・・耀子が割り込んで来た。
「ちょっと、悠一!!握手が長い!!!
え・・えっと、これからよろしくね!アイリス!!!」
「よろしく・・・・アイリス。」
「うむ、これからよろしく頼むぞ。」
「あはは・・・よろしくねアイリスちゃん。」
「アイリスって本当にお金持ちだったんだね・・・ゲームの中だけの設定だと思ってた。」
アイリスとグロリアの話で盛り上がっていると・・・・アイリスはリムジンに手を振り何かをジェスチャーすると、リムジンは来た方向へと帰ってゆき・・・それから間もなくして時間通りにシャトルバスがやって来た。
「さて、これに乗るぞ~~忘れ物が無いようにするんだぞ。」
「了解!!!さぁ~楽しい楽しい温泉プールだ!!!」
「耀子、浮かれすぎ・・・・」
「アイリス、いつもテンションはこんな感じだが・・・気にしないでくれ。」
「う、うん・・・大丈夫・・・私も、楽しいから平気。」
「あはは・・・私たちのメンバーってすごく賑やかになったよね。」
「私が入った頃もすごい賑やかだったけど・・・慣れちゃうと心地いいモノだけどね。」
そして、全員がバスに乗り込むと・・・目的の温泉プールに向けて出発した。
――――――――――シャトルバスにて移動
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます