第166話 家具屋での買い物
―――――――――――プライベートホーム
アヤカの爆弾発言から少しして、ユリハ達は協力の末・・・プライベートホームの掃除が完了し、レイの淹れたお茶を飲みながらみんなでソファーに座って寛いでいると・・・・
「そうだ!掃除が完了したことをムクロ君に送ろうよ!!!」
「そうね、私はいいと思うわよ。
――――私たちの頑張りを見なさいって送ってあげるといいわ。」
「うむ、そのチャットを見るとムクロは返信をしないわけにはいかないだろうからな。」
「でも、主殿が戦闘中だったら・・・・見れないと思うのじゃが・・・・」
「ですが、送ったということでどこかで気付くと思われるので・・・しないよりはした方がアピールになるかと。」
「そうと決まれば、ユリハ~代表して書いて~~」
「ムクロはユリハに甘々だから一発でいける!これは確信。」
皆が揃いも揃ってユリハを見ると・・・ユリハは・・・わかったと書くのを引き受け、写真と共に送信すると・・・これからどうするかの話し合いになった。
「ん~みんなでレベル上げとか?」
「それもいいけど、私はご飯が・・・・」
「ファムはいつもグ~ペコなのじゃ・・・・その栄養が本当にどこへ向かっているのか不思議なくらいなのじゃ~~」
「きっとこの辺りじゃないか~~んん?どうしたファム?前よりも大きくなっているんじゃないのか??」
「ミスト・・・それ以上はファムが泣いちゃうからダメよ。」
「ん~レベル上げかご飯か・・・あ!そうだ!!その手があるじゃん!!!あたしはやっぱり天才だね!!このプライベートルームに私たちの個人部屋を作るってのはどうかな?」
クーリアの突然の発言に皆は少し考え・・・そう言えば自分たちの部屋がない事を
忘れていたのか・・・気にしていなかったのか・・・クーリアの発案に、レイですらノリノリで参加し・・・メンバー全員の個人部屋作りが始まった。
「レイ、先ずは人数分の部屋を1階のスペースに作ってくれないかな?」
「仕方ありませんね・・・今回はご主人様の部屋も作ると言うことで私は参加しただけですので・・・別に、私利私欲があったわけではないので・・・
―――――――・・・・・ハイ、これで人数分の個人部屋が作成完了しました。」
「うわぁ~~本当に個人部屋ができてる~~」
「アタイもこれからは犬小屋じゃなくてちゃんとした部屋に・・・レイレイありがとうなのじゃ!!!」
「うんうん・・・で、ムクロッちの部屋はどこなの??」
「きっとアレじゃない?」
「あぁ・・・アレだろうな・・・私たちとは反対面側で迷わなくていいな。」
ユリハ達の個人部屋の向かい側には1つだけ部屋ができており・・・その中に皆が入ってみると・・・
「レイちゃん・・・これは・・・どういう作りなのかな???少し詳しく聞かせてもらってもいいかな??」
部屋の中はなぜかキングサイズの大きなベッドに、個人用アイテムボックス・・・そして、なぜかレイの形をした像が立っていた。
「いえ、何もないと寂しいと思いまして・・・私なりにアレンジしてみた所・・・こうなっただけですが・・・何か問題でもありましたか?」
「レイって自分の美意識高い感じかな?
でも、ムクロッちの事だから・・・シンプルに何も像とかオプションは必要ないと思うんだけどね。」
「確かに言われてみればそうだな・・・ムクロの部屋には目立ったモノが何もないな・・・あったとしてパソコンとベッドに机がある程度だな――――――」
「それなら、レイちゃん・・・せっかくの像だけど・・・片付けよ?
きっと・・・ここにコレがあるとムクロ君も何か言いだしそうだし・・・・あはは。」
「でも、それだとやっぱり何もないし・・・これからみんなで家具屋にでも行って見てみない?
それに私たちも色々と揃えないといけないじゃない?」
レイはみんなの意見を聞き受け・・・自分の像を片付け、アヤカの提案により自分たちの家具とおまけにムクロの家具を見に行くこととなった。
「ん~~~確かこの辺に家具屋があったはず・・・
―――――――ん・・・あ、あったわよ・・・あの店よ。」
「のぉ~~家具だらけなのじゃ・・・・」
「そりゃ・・・家具屋だからな。
それにしても・・・グロリアの世界は広い事は知っていたが・・・本当に色々な国の家具があるな。」
「天世界製のドラゴンの骨で作ったりした家具はないみたいだけど・・・作りは同じなんだね!」
「天世界は色々ワイルドなんですね・・・骨細工というわけですか・・・趣味が好いのか悪いのかは置いておきまして・・・各自で欲しいモノを見て回りましょうか。
私も見ておきたいものがありますので、後程・・・・」
皆はレイの提案に同意し、ユリハ達はタンスや机などのコーナーを見て回っていると・・・・・
「レイレイ、そのライトをどうするつもりなのじゃ?
部屋には照明がちゃんとついておったが・・・・」
「これはユキシロにはまだ早いので・・・さぁ・・・次に行きますよ。」
「ん~コレとコレ・・・どっちがいいかなぁ~
―――――ファム?どっちがいいと思う?」
「私はこっちがいいと思うよ?
――――――それにしても皆、今回はまじめに家具選びしてるけど・・・どうしたのかなぁ。」
「そりゃ・・・自分の部屋だからな・・・自分好みに家具を選ぶとなるとまじめに選ぶのも当然だ。」
「と、言いつつ・・・ミストもすごい悩んで買っていたわね。
―――――私は一通り買い終わったのだけれど・・・この様子だとユリハ達はまだかかりそうね。」
エリは待つのも時間が勿体ないと感じ、少し興味のあるミストに付いて回っていると・・・ミストが話しかけてきた。
「その・・・答えれたらでいいんだが、エリはどんな家具を買ったんだ?」
「私の買った家具は・・・普通のモノばかりよ?
ミストの選んでいるようなアンティーク系じゃなくてシンプルな家具ね。」
「シンプルねぇ~~エリはもっと個性を出さないと~~
私の部屋は数々のアイテムコレクションを展示できるようにするんだぁ~~」
クーリアの一言にエリは少し考え・・・再度家具を見に移動していった。
「よし、これで私の欲しいモノは揃ったよ。
―――――ファムがいて助かったよ~」
「ううん、ユリハお疲れ様――――私も買い揃え終わったし・・・皆と合流する?」
ユリハとファムは家具を買い揃えると近くにいたユキシロとレイに近づいた。
「ふぬぅ~~何とかアタイの欲しい家具はコレで揃ったのじゃ・・・・
――――――ところで、レイレイの方は揃ったのかのぉ?」
「私は数分前には買い揃え終わりました。
―――――そして、こうやってユキシロが家具を見ながら悩んでいる様をずっと見てました。」
「レイちゃん、ユキシロ・・・家具は揃った?」
「やほ~こっちは揃ったから様子を見に来たんだけど。」
ユキシロとレイは家具を揃えたらしく・・・会計を済ませ、他のメンバーを探していると――――――
「ユリハ~~私たちはここだぞ。」
ミストが家具の影からユリハ達を呼び・・・全員が合流すると、レイが各自買い忘れがないかを確認するように言い・・・ユリハ達は特に問題ないと言うと、さっそくホームに戻って部屋の割り振りをすることにしたのだが・・・
「わ~い!私はこの部屋も~らい。」
「それじゃアタイはこの部屋なのじゃ~~」
「どれも同じ部屋なのだけれど、2人ともあんなにはしゃいで・・・それじゃ私はココにしようかしら。」
「エリもあぁ言いながらもニコニコしていたな。
――――――よし、私はここによう。」
「ん~私は・・・ココでいいや。
―――――少しうるさくなるかもしれないから防音加工しないと・・・」
「アヤカは一体何をするつもりなんだろ・・・・えぇっと・・・私はここね。」
「あはは・・・天世界の戦士寮みたいで賑やかで楽しいね。」
ユリハ達は部屋を決めて中に入り、ガサゴソと部屋の模様替えを始めた―――――
―――――――――――プライベートホーム
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