第101話 レイの手料理
―――――――――――17時22分・・・平原フィールド
クーリアと夕暮れの空を眺めていると急にクーリアが立ち上がり・・・・・
「さっ!ムクロッちとの差はまだまだあるということが分かったところで・・・・
メインのバーで飲み会だね!!」
「うっ・・・ついに来たか・・・だが、店も開く時間だし行くか~」
俺はクーリアに腕を引っ張られながら街に戻ると・・・クーリアが情報交換の場で聞いたという良いお店に入ったのだが・・・・
「なぁ・・この店は健全な店だよな?」
「噂ではいいお店で通ってるけど・・・実際に見たことはなかったから・・・その・・・と、とりあえず入ろう!」
クーリアは店の雰囲気に圧倒されながらもドアを強く開くと・・・チャイナ服を着た女性の店員が俺たちを個室に案内すると、くすくす笑いながら部屋から出ていくと部屋には沈黙と気まずさで満ちていた――――――
「む、ムクロッち何か話してよ・・・・そ、その・・・私だってこんなお店だなんて知らなかったんだよ・・・・もぅ――――」
「その・・・なんだ・・・雰囲気というか作りがその・・・別目的用なんだがな・・・・」
俺はクーリアと座っている椅子の後ろを見ると大きなベッドが見え、その視線を戻すかのようにクーリアは俺の顔をぐいぐいと力づくで元の位置に戻しメニュー表を俺に見せてきた。
「ほ、ほらほら・・・い、一応・・・飲み物は充実してるから何か飲んで乾杯しようよ!」
「お、おう・・・そうだな・・・こんなところユリハ達に見られたらなんて言われるだろうな・・・あはは―――――」
俺たちは飲み物を注文すると、またもや部屋の中が静かになっていた。
「だ、だから・・・ムクロッち!
何か話してよ・・・・こんな場所で静かになっちゃうと・・・色々ダメな気がするよ・・・・」
「そう言われてもな・・・・何を話せば・・・」
俺は話題を考えていると・・・店員がドアをノックし、お酒を持ってきた。
「それでは・・・・ごゆっくり・・・ふふふ――――――」
「なぁ・・・ここ、本当に健全なお店なんだよな?」
「も、ももももちろんだよ!?あ、ああああ当たり前じゃん!?
何?ムクロッち・・・この部屋の作りに惑わされちゃった!?それとも隠された私の魅力に気づいちゃった?」
動揺しながらクーリアはセクシーポーズをとって話すが・・・恥ずかしさでクーリアはお酒をもって勢いよく乾杯と言うと、ごくごくと果実酒を飲み干し・・・ぷはーーーっといい顔をしていた。
「ヒック・・・ムクロッち~どうしたのよ~ほら、もっとぐいぐい飲みなさいよ~
それと、もっとこっちに・・・ううん・・・私からそっちに行っちゃう~」
「お、おい・・・・クーリアもう酔ったのか?
さすがに酔うのが早いだろ・・・・ん?」
俺は果実酒のグラスを嗅ぐと普通の果実酒よりも濃いい匂いを感じ、飲むのをやめると・・・それを見たクーリアは俺のグラスを取り、俺の口にお酒をねじ込むと・・・俺は少しお酒を飲んでしまい頭がフラフラし始めていた。
「ぬへへ・・・ヒック・・・もっとじゃんじゃん飲もう!!」
「少しだけだぞ?」
クーリアはじゃんじゃんとお酒を飲んでいるが、俺は自分の飲める量をちびちびと飲んでいると・・・・
「ムクロッち~飲む量が足りなよ?
う~ヒック・・・・」
「クーリア・・・そろそろ飲むのを止めたらどうだ?
俺もこれ以上飲むと駄目になりそうだしな。」
クーリアは俺の言うことを素直に聞いたかと思えば、クーリアはグラスを置き後ろのベッドに横になって寝息を立て始めた。
「ん~~むにゃむにゃ~~」
「おい、クーリア・・・寝るのならホームに帰らないか?
って・・・・おいッ―――――――」
俺はクーリアを起こすためにさすると、クーリアは俺の腕を掴みベッドに引きずり込むと俺はクーリアに抱き枕状態になっていた―――――
「おい、クーリア!しっかりしろ!!
ほら、冗談はなしだ・・・・な?」
「冗談じゃないよ・・・・いつだって私はムクロッちを独り占めしたかったんだから・・・・お酒の力を借りないと何もできない私だけど、今だけでもいいから私を見てほしい・・・・・」
クーリアは俺をじっと見つめて何かをしようとしたが、その前にクーリアは意識が飛ぶように寝落ちしてしまっていた。
「クーリア?――――寝たのか・・・・」
「ん~むにゃむにゃ・・・ムクロッち~えへへ・・・・」
クーリアはいい夢でも見ているのか笑顔でニマニマしながら寝ていたが、俺は状況がこれ以上悪化しないようにお酒の代金等を支払うと、俺はクーリアを背負いチャイナ服の店員に見送られながらホームへと戻っていった―――――――
「おかえりなさいませご主人様・・・・これは一体どうなされたのでしょうか?
―――――それにこの匂い・・・・お酒の匂いですか?」
レイはクーリアを抱える俺を見るや否や俺たちから漂うお酒の匂いを嗅ぎ取ると、手で鼻を隠していた。
「これには深い訳があってだな・・・・クーリアの頼みでお酒を飲んだんだが、思ったよりも強いお酒でこんな状態になったんだ。
あと、悪いんだが・・・クーリアをベッドに運んでやってくれないか?」
「ん~むにゃむにゃ~~うぇへへ・・・・」
「そうですね、これは少し時間を置かないと治らないレベルですね。
わかりました、ご主人様の命令ですし・・・この臭うクーリアをベッドに寝かせてきますのでご主人様はソファーに座ってご休憩くださいませ。」
俺は助かるといい、クーリアをレイに渡すとレイはベッドの部屋にクーリアを連れて行った――――――
「はぁ~今日はクーリアに振り回されっぱなしだったなぁ~」
俺はため息を吐きながらソファーにもたれ込みゆっくりと目を開き天井を見ると、そこには―――――
「お疲れのようですね、ご主人様・・・フフフ・・・・ツンツン―――――」
真上からレイが俺を見下ろすように見ながら俺の顔をツンツンと
「どうしたんだ?そんなところで見てないでレイもソファーに座ったらどうだ?」
「そうですね、それでは失礼して・・・・」
レイは俺の隣に座ると、落ち着きのないそぶりを見せ・・・俺は気になりレイに尋ねてみると―――――
「今日、クーリアから聞いたのですが・・・ご主人様が私の手料理を食べたいとか言っていたと聞きましたので・・・その・・・作ったのですがお召し上がりになってくださいますか?」
「そう言えばそうだったな・・・・それじゃ、レイのお手製料理でもいただこうかな。」
俺はクーリアとお酒しか飲んでおらず、お腹が空いたのもあるのだが・・・レイが頑張って作った料理を食べない訳にはいかず、俺はレイの料理を食べたいと言うと・・・・レイはスタッとソファーから立ち上がり台所に向かうと、台所から料理を運んできた――――――
「今回作った料理は・・・ビッグテールのステーキ・・ストロングコーンのスープ・・・・複数の珍味野菜を使ったカラフルサラダ・・・それとこれは力が
どれも自信作ですが・・・ご主人様のお口に合えば光栄です。」
「どれもおいしそうなんだが・・・・このドリンクは体に影響はないのか?
ゴポゴポいってるんだが・・・・大丈夫・・・なのか?
色も赤いし・・・・」
レイは一口その赤いドリンクを飲むと、少し沈黙し・・・顔を赤く染めると息が荒くなり、立っていられないのか少しソファーに寄り掛かる態勢になっていた―――――――
――――――――――――18時43分・・・プライベートホーム
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