圧倒的に深く創り込まれたストーリー性を感じました。恋愛というジャンルを軸とした、『心』と『記憶』の物語。
語彙力の無さが今この時に酷く恥ずかしく思いました。この作品は、きっと読む人の心にも響くと思います。
主人公の、最初から最後まで崩れない性格・・・・・それだけで無く、全ての登場する人物の確立されたユニーク性は素晴らしいと思います。浴に言う≪キャラ崩壊≫を起こすことも無く、一定性を保った中にある〝独自性〟。
所謂ユニーク性とも言うそれがしっかりと成されています。
各キャラに設定されたユニークな性格が違和感なく自然に書かれていて、思わず本当にありそうでクスリと笑みが零れてしまいます。
何といっても、主人公のジョークが面白いです。途切れることなく次から次へと出てくるその言葉の数々に、「ああ、やっぱりこうじゃなきゃ」と≪思わされます≫。
つまり、≪ジョークが途切れる場面が在る≫、ということ。だからこそその場面に私達読者は惹かれて、魅せられてしまうのです。
彼女の【心】は序盤、中盤、終盤の三つにかけて大きく動いていきます。その移り変わりや、時たまに現れる【片方】の存在が物語の軸となっていることが分かります。
―――『彼女は1人であり、3人である』。
ラストの部分でその意味が分かるでしょう。そして、序盤から読まないと分からない【彼】の存在意義が分かってきます。
全ての場面に措いて読者を魅了し、そして心に語り掛けてくる物語は、中毒性を以って私を襲いました。
まるで魔法のように私の心を引き留めて、彼女は優しく笑った気がします。彼のジョークと一緒に紡がれる彼女の【心】。
貴方も、この物語に導かれる結論を見てみませんか?
この作品との出会いは何かいい小説ないかなと思い目に止まったのが出会いでした。
興味本位で読み進めていると気がつけば
最後まで一気に読み切ってしまいました。
感想として物語の展開も素晴らしいのは
勿論のこと自分が今まで紡いできた人生を振り返ることが多々ありました。
その中であの時こうしていればもしかしたら彗とアリナの物語が始まったように自分の物語も始まっていたのかもしれません。
物語を読み終えた今ではいつかこの人と
同じ人生を歩めて良かったなと
思えるような人生を歩んでいきたいなと
心の底から思うことが出来た作品でもあります。
この作品を書いてくださった作者様に感謝の言葉をここで述べさせていただきます。
本当に素敵な作品に出会わせて頂いて
ありがとうございました!