ゴールデンウィーク②

翌日、俺は中学の同級生を誘ってカラオケに行った。カラオケに参加したのは、俺・高山秀太たかやましゅうた小松瑠璃こまつゆり松山まつやまあかね・宮本沙友里みやもとさゆりの5人だった。


カラオケは朝から夕方まで約8時間ぶっ通しだ。そして5人は小学校からの付き合いだから性格や趣味については大体わかる。そしてカラオケでよく歌う曲も。朝からみんな歌い続けてる。そして昼になり、歌を歌うのが一段落したためこれから昼食を食べる時の話だ。


「優斗、東京での生活はどうだ?向こう女の子ばっかなんだろ。俺は男子校だから羨ましいわ。誰か紹介してくれ~」


「向こうの生活もだいぶ慣れてきたな。同級生には今売れてる芸能人もいる。LINEくらいなら紹介するぞ」


「お、優斗頼むわ~」


特に秀太とは幼稚園からの付き合いだから何でも話せる。しかし女子3人は黙り込んでいた。


「優斗、向こうの生活楽しそう・・・」


「もしかして私たち、優斗に乗り遅れてる?」


「なんで優斗は私のこと選ばないのかな~」


上から瑠璃・あかね・沙友里の3人が小言を言う。


「なんだ、お前ら彼氏いないのか」


俺は3人に言う。


「あいにく私は女子校だから・・・」


「私の高校はロクな男が見つからないの」


「そもそも私に恋愛なんてね~」


上から瑠璃・あかね・沙友里の3人。5人ともそれぞれ違う高校に進学したため色々な話が聞ける。


「ところで優斗は、彼女いるの?」


あかねが俺に話しかけた。


「まだいない。けど2人に告られた・・・」


俺はこう話す。


「優斗マジ!?凄いじゃん」


4人が一斉に叫んだ瞬間であった。


「けど、1人はフッた。でも諦めるつもりはないらしい。もう1人は返事はいらないって言われた」


俺は4人にこう伝えた。


「私にはとても優斗みたいにモテることなんて無理だわ~」


沙友里はこう喋る。他の3人も「そうだな」とうなづく。


昼食が終わるとみんなまた歌い始めた。そして俺も歌う。歌は夕方まで続いた。


「あー、お前らと久しぶりに会って楽しかったわ。と言っても1ヶ月ぶりか。けどまぁ、何かあったらLINEよろしくな」


俺は4人にそう告げて帰路についた。そして夏休み、俺が帰省したらまた会おうと約束した。その時は他の同級生も連れて。

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