ゴールデンウィーク①
5月、世間そして学校は大型連休に入った。この連休中はひたすら仕事をする生徒、土日同様実家で過ごす生徒、そして帰省する生徒がいる。俺もこの連休中は帰省する予定を入れた。
東京駅から新幹線で約1時間半、名古屋駅に着いた。そこから地下鉄で約30分。さらに駅から5分ほど歩く。これでようやく俺の実家に着いた。時刻は正午を回っていた。俺の実家は築50年のボロアパートだ。そして家族は母親だけ。親元を離れて1ヶ月、今頃何しているのだろうか。
「母さん、帰ったよ」
俺は実家の玄関を開けると一声出し、母さんが居間から来た。
「お帰り、優斗。寂しくなかった?」
俺は母さんの声を聞き、自室に荷物をまとめた。今は私物がほとんど寮にあるので大分空きスペースがある。
母さんの名は
「優斗、いつ東京戻るの?」
「日曜の朝には実家出る」
「高校生活は楽しい?周りが女の子ばかりで苦労してない?」
「大丈夫。みんな優しいしなんとかなってるよ」
「そう。ならよかった」
俺は母さんとの話を済ませると、母さんが用意した昼食を食べ始めた。この後母さんは仕事で出ていく。帰るのは日付が変わる頃だとか。
さて、どうするか。とりあえず今日は休もう。明日は中学の同級生に顔を合わすか。暇な奴いるかな。
結局この日俺は実家で体を休めた。
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