第67話 魔界のトラブル8千円
異なる存在との接触や交流は難しい。
人間の世界でさえも外国との付き合いは大変である。
魔界であるヘルグリム帝国も同様で、他の魔族が治める外国との
外交は苦心している。
ヘルグリム帝国が人間界と交流を持つ以前から、実は密やかに人間界と
魔界は交流があったのだ。
物語の創作とされていた、魔術師の"召喚魔法による悪魔の召喚"
人間の世界で、魔術や魔法と呼ばれている物は召喚された魔界の悪魔から
もたらされたニュートラルの力を用いた技術である事が判明した。
そして、召喚魔法以外では様々な事情で、魔界から人間界へと抜け出した存在
に"はぐれ悪魔"という輩がいる。
アラビアのランプの精も、はぐれ悪魔の物語であろうと専門家に分析されている。
こうした、ディープなオカルティスト以外には民間に伏せられている情報は
ヘルグリム帝国からもたらされたものである。
そして、こうした人間界における魔界関連のトラブルの対応を”何とかしろ”
と押し付けられる事になったのもまたヘルグリム帝国であった。
文句の持って行き所ができたら流れていくのは、自然の流れである。
そして、需要と供給が発生すれば商売になるのも自然な流れで基本料金
8千円からと言う金額でヘルグリム帝国の収入源ができた。
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