第59話 佐渡島の捕り物
ヘルグリム帝国一行を出迎えてくれたのは、揃いの法被を着た人の良さそうな
おじさんやおばさん達だった。
彼ら団三郎一家は好人物であった、宿となるホテル狸穴も良い旅館だが
旅の気分を楽しむ間もなくついたその日の夜に事件が起きた。
島の全部の港を張ると言う、人海戦術ならぬ狸海戦術で当たることになり
たらい舟で有名な小木港を担当することになった進太郎達ヘルグリム帝国。
ビンゴだった、たらい舟を盗み攫った子供達を乗せて船出した狐人間を
「見つけまちたよ!!」
と、アニーが発見し鎖を飛ばすが届かない!!
「私の出番ですわ!!」
メイが変身して海にダイブし追いかける。
進太郎がデーモンブリード通常フォームで、アニーを背負い空を翔ける!!
陸に残ったフランが、団三郎一家に連絡すると10分後にはノーヘルでバイクに
乗ってきた狸人間やワゴン車を運転する狸が駆けつけてくれた。
フランは狸達と、狐が使っていた倉庫のガサ入れを始める。
一方海では、メイがパドルで潮流を操りたらい舟の動きを抑える。
そして空から、アニーが鎖を素早く船頭をしている狐の首に絡め釣り上げる。
「メイ、子供達を港へ!!」
狐が苦しむのを気にせずアニーが叫ぶ。
「お任せあれ♪」
メイが応えて、モーターボート並の速さでたらい舟を港へと戻しに行く。
「進太郎、敵の仲間はおらんようじゃな戻るぞ!!」
変身ベルトのバックルになっているゴート66世の言葉に頷いて、狐を捕獲して
港へ戻る進太郎達。
港へ戻った一行は、子供達を団三郎一家に預けた。
「・・・・・・殿下、とんでもない事が起こるみたい。」
フランから、悪い知らせを聞かされる。
敵のパソコンから引き出せた情報は、吸血夜会東アジア支部の日本侵攻作戦
の概要だった。
「博多湾から乗り込もうとは、元寇みたいじゃのう?」
ゴート66世の感想は素直だった、何故か敵の侵攻予定ルートがあの元寇
で元軍が攻め入ろうとしたルートと重なっていたのだ。
「ヴィラン対策室に、証拠とレポートを届けるか。」
次の日、進太郎は航空法とかガン無視でマイティ・ロウに見つからないように
飛んでいった。
なお、下っ端の狐は団三郎一家に引き渡した後は感知していない。
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