Enemy Side

 捉えたっ! ボンジョレ・ヌーボは正面に敵機を捉え、機銃の発射トリガーを引く。

「これで決まってくれっ!」

 だが、敵機の尾翼辺りからビール缶くらいの円筒形の物体が離れた。それはすぐに破裂し、数個の黒い玉を拡散させる。


「うわっ!」

 機体を回転させ、軌道から外れる。

 機体をかすめるように流れて行った黒い玉はすぐ近くで炸裂した。

「なんだ今のは」


「あっはっは。炸裂弾ですね~。よかった~私小さくて」


「くっ、あんなものまで持ってるのか。しまった、今の隙に後ろに付かれた。……よーし、なら付いて来いっ」

 ボンジョレ・ヌーボは機体を低空に飛行させ、渓谷の間を縫う。

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