希崎の投球は冴え渡り、5番垣原をショートゴロ、6番松浦をファーストゴロに打ち取り7回の表は終了した。

7裏ガンズの攻撃は4番廣永からの攻撃。

やや疲れが見えた高峰のスプリットを捕らえ、打球は左中間に飛ぶツーベースヒット。

続く5番熊野は、初球ストレートをライト前に弾き返し、一点を献上してしまった。

ここで高峰は無念の降板となる。

そしてガンズが一点を守り抜き、8回は山田、最終回は守護神、花崎が抑え、1対0でガンズが勝利した。

勝ち投手は希崎で今季1勝目、敗戦投手は高峰で、1勝2敗という成績になった。

希崎のナックルを攻略しない限り、ガンズに勝つ事は難しい。

結局この三連戦、エンペラーズは1勝2敗という負け越しでカードを終え、北九州から北海道へ移動した。

…時を同じくして、土佐ハードパンチャーズのGMだった宇棚ひろしは、オーナー結野の怒りを買い、GMの職を解任されたが、今度は週刊誌で人生相談のコーナーを連載。タイトルは【宇棚ひろしの人生はうだな(^-^)】

その雑誌は主に下世話な芸能ネタを扱う三流紙で、どのような経緯で白羽の矢がひろしに立ったのかは不明だが、読者からの相談に答えている。

「34才、ニートです。引きこもり生活を始め12年になります。大学を卒業したけど、就職するつもりは全くないのですが、親からは【いつまでも家でゴロゴロしてないで、働け】と言われてかなりツラいです。

いっそ生保でも受けてフラフラしようと思うのですが、どうやったら生保を受けられますか？」

という、グズ極まりない相談をひろしなりに真剣に考え読者にアドバイスしている。

「はじめまして私宇棚ひろし言います(^-^)

34才は若者あふれてパワーたっぷりです(^-^)

ニートよりもミートが大好きです(^-^)

朝の食事にカツ丼に納豆、お吸い物はありですか？

私解ります(^-^)

私アドバイス送ります(^-^)

うだな(^-^)」

といった内容だった…意外としぶといひろしだったのだ。

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