伏兵ガンズ

真羅先はセイバーメトリクスに着目したのはよいが、それをどう実践すればよいのか。


色々考えた挙げ句、真羅先はコンビニの辞め、北九州に旅立った。


ちなみに真羅先の住まいは山形県だ。

何故北九州に向かったのか。


北九州ガンズのオーナーは、自らがモニターを行い、ジョークグッズを開発する会社の社長であり、グッズの内容は自身の一部分を開帳したと言っても過言ではない。


オーナーの名前は潮 富貴代(うしお ふきよ)


日本のプロ野球で唯一の女性オーナーである。


真羅先は潮に、御社の開発するグッズはかなり精巧に作られているが、モデルは誰なのか?

もしかして貴女がモデルなのか?とそれだけを言いにわざわざ山形県から福岡県まで訪ねたという。


潮は当初否定していたが、真羅先の熱心さに折れ、カミングアウトした。


同時にプロ球団、北九州ガンズのオーナーだという事も真羅先に話した。

真羅先はこれも何かの縁と感じ、御社のグッズで悦楽の刻を過ごしていた時に、セイバーメトリクスを閃いた事を述べた。


潮はこのセイバーメトリクスに賛同し、真羅先をGMとして迎えた。


ガンズは着実に力をつけ、近い将来、ゴールデンズを脅かす存在だとも評価されるようになった。


現時点で優勝を予想する評論家はいないが、何が起きるのか解らないのが勝負の世界だ。


注目選手は、外野手の廣永 雅行(ひろなが まさゆき)


入団6年目の24才。野手としては珍しく左利きのスイッチヒッターとして昨年は

打率 289 ホームラン29 打点101 出塁率は387 長打率 584

OPSは.971というガンズの申し子とも言える選手だ。


投手陣では、これもまた珍しく左のアンダースローで先発の真中 俊(まなか しゅん)


入団当時はオーバースローの投手だったが、ある時冗談半分で下手から投げたボールのキレが良く、これを機にアンダースローにチェンジした。


昨年は防御率 3.02 12勝4敗

奪三振は234で第2位。


球速は140そこそこだが、アンダースローの為、ホップするような軌道で打者は手こずる。

シンカーやスライダー、シュートの変化球で左打者からの被本塁打はいまだに0である。


そして中継ぎでは、プロ野球初の女子選手、希崎 舞(きざき まい)


ナックルボールの使い手で、1イニング限定ながら、被安打はかなり少ない。


投球の8割がナックルボールだが、ストレートやカーブを使い分け、奪三振率は高い。


過去にグラビアを飾った事もあり、彼女の投球見たさに球場を訪れるファンも多い。

身長 175センチ

B 92

W 60

H 88

という抜群のプロポーションで、過去にAVからのオファーもあった。

しかし、格闘技経験者である彼女はかなり気が強く、以前、千葉ヤンキースと乱闘の際に、守山の顔面にハイキックを炸裂した程の猛者でもある。


全てが珍しいのが北九州ガンズの特徴である。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る