38、きっと完璧主義者として在ろうとするThe Girl

 私は、私はきっと完璧でなければならない。

 嗚呼、手際が悪い。例えば、完璧であるには笑顔でなければならない。人当たり良く、優しい微笑を湛えねばならない。立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。私はきっとそうあらねばならない。長い長い髪は漆黒に、風に舞って解けて。大和撫子でありたいと願う、いや、あらねばならない。魅了の呪いを持たねばならない。その目は貴方の心を囚えて喰べて恋の沼の奥底。其処に居る貴方がただ見つめるのは無辜の私。思いを、思いを、束ねて束ねて束ねて束ねて削ぎ落とすさようなら。完璧な私は誰にとっても平等に完璧な私でなければならないから。


 私は、私はきっと完璧であることを願う。

 嗚呼、貌身体かたちが悪い。無駄に長い髪は乱れては醜いから幾重にも幾重にも時を重ねて束ねねばならない。団扇より扇子、その方が素人目に見ればきっと風情があって完璧きれいに。や、くだらない。不知火、貴方から私は浮かんで見えるのかしら、貴方方面から私はどう見えるのかしら、浮かび上がっておかしくなって居ないかしら。如何に、如何に。わからない。私の膨らみも何ミリか大きいか。浮塵子に喰らわれる稲の如くこの余分な肉も削ぎ落とされるべきか。それでこそ牡丹は咲き乱れる。


 私は、私は完璧でありたいはずである。

 嗚呼、思想かんがえが悪い。完璧主義者で在ろうとすることが恐らくすでに完璧主義者として存在出来て居ない。『The Girl』曰く偶像。『The Girl』要は幻想。きっと完璧主義者で在ろうとする『The Girl』つまりは私。嫉妬に友愛、思慕、憤怒。そんなことは全くもってどうでもいい。ただ周りの人間が望む時に望む感情/表情で接すればそれが完璧うつくしい。まるでお人形さん。悲惨なその想いに悲しみ嘆くその姿こそ、きっと色々な意味しいては感情において理想的。


「つまり不要なものは何かしら?」


 A.私が思うに、それはきっと意識。


 私は、私は完璧である。

 嗚呼、意識など要らない。

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