すれ違う二人。ー6ー

「ライアスの映画、陸斗くん出るんだよね? 楽しみだな」

「ああ」

「念願のパイロット役だね、陸斗くん」

「そうだな」


私がいつも通り振る舞うのに対し、陸斗くんは淡々と話す。


せっかく陸斗くんが会いに来てくれたのに何やってるんだろう、私。


「陸斗くん、カレーは野菜とシーフード、どっちが良い? 」

「蜜葉に任せるよ」

「わ、分かった」


どうしてこうなっちゃったんだろう?


「ご馳走様。美味かった」


陸斗くんはカレーを食べ終えると、言う。


「良かった! 喉やっちゃったら大変だから甘くしたんだけど、大丈夫みたいだね? 」

「ああ。ありがと。そろそろ帰るよ」

「えっ? 陸斗くん……」

「また、連絡する」

「ま、待って! あの、私……」

「じゃあな」


陸斗くんは私の家を出て行った。


どうしてこんな事に? 私がいけないんだ……絶対。陸斗くんを傷つけまくった。


陸斗くんを守る為にした事で陸斗くんを傷つけてしまった。


私はバカだ。


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