陸斗と昴にある因縁。ー4ー

「陸斗くーん? 着いたよ」

「ん……」

「ありがとうね、姫島くん。陸斗くんをここまでおぶってくれて」

「気にするな。陸斗に迷惑かけられんのは慣れてる」


姫島くんは陸斗くんをベッドに寝かせる。


飲み会が終わると、姫島くんが私の家まで陸斗くんをおぶって連れて行ってくれた。綾ちゃんはタクシーで一人で帰った。


「また皆で飲もうね」

「おうよ。あ、陸斗に飲みの席で今後はすぐ寝ないよう叱っといて」

「う、うん!」

「じゃあな」

「バイバイ! 」


姫島くんが帰り、私は陸斗くんの顔を覗き込む。


「陸斗さーん? 」

「ん……あれ、俺……」

「起きた? 水いる? いきなり泥酔したからびっくりしたよ」

「あ、ああ。ごめん。せっかく久々に皆で集まれたのに」

「本当だよ! お酒弱いんだからあんなに飲んじゃだめ! 何考えてるの、陸斗くん」

「蜜葉、怒ってる? 」

「もちろん。陸斗くんは子供じゃないんだから! 昴くんにイラついたとしてもやけ酒して人に迷惑かけるのは良くないよ。姫島くんがここまでおぶってきたんだからね」

「結斗が……」

「陸斗くんはマイペースすぎる所があるから気をつけて」


私は冷たい口調で陸斗くんに言う。


「蜜葉、ごめん。マイペースすぎてごめんなさい……」

「知らない! 陸斗くんなんて」


ちゃんと厳しくしなきゃ。綾ちゃんにはみっちゃんが甘やかしすぎると、陸斗がダメ男になる危険性があるわよって言われてるし。


「もう飲まないから! ちゃんとする。マイペースすぎるの直すから……許して、蜜葉」


陸斗くんは私の手を取り、潤んだ瞳で言う。


「そ、そんな瞳で言ってもだめだから」

「ごめん、蜜葉。俺は蜜葉に迷惑ばかりかける。今日は帰るよ……」

「えっ!? 」

「泊めてもらうとか烏滸がましすぎるし」

「り、陸斗くんっ。帰らなくても! 今帰ったら終電あるかどうか……」

「タクシーで帰る」

「反省してるのは分かったから! 帰らないで! 」

「蜜葉! 良かった。許してくれるんだ」

「次やったら駄目だからね? 」

「うん! 」


やっぱり厳しくなり切れないよ、綾ちゃん!


「はぁ。なんか眠くなってきちゃった。でも、お風呂には入らないと」

「一緒にほかる? 蜜葉さん 」

「だーめ。酒臭い人とは入りませーん」

「蜜葉が厳しい……」


全く、陸斗くんは……。





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