陸斗と昴にある因縁。ー2ー

「まだ子供だった。もっと俺が強かったら声優にならないでバイオリニストを目指してたかもしれない」

「でも、私は陸斗くんが声優って夢を見つけてくれて良かったよ! じゃなきゃ、創作研究部はこのメンバーじゃ無かったよ」

「蜜葉……」

「みっちゃんの言う通り。あと、あたしは頑張る陸斗をバカみたいだなんて思わないわ。努力に努力を重ねて評価される人間もいれば、始めてすぐに評価される人間もいる。陸斗は努力型なだけ。ユイユイだってずっとラノベ書いててようやく入賞されたもんね? 」

「そうそう。って! 俺の話は良いだろ! 」

「あんなクソ野郎に負けないわよ、陸斗は」

「ああ。バイオリンでは負けたが、声優業においては負けない」


でも、昴くんはどうして陸斗くんと同じ事を始めるんだろ? バイオリンといい、声優業といい。


「分からないな。昴くんが陸斗くんを目の敵にする理由」

「昴は性悪なんだ」

「確かにな。これだけじゃないもんな。陸斗が昴に与えられた傷は」

「ああ」

「まだあるんだ……」

「でも、せっかくの再会だ。重い話はもう終わり。すみません! 生ビールジョッキ大でお願いします」

「えっ! 陸斗くん、お酒弱くなかったっけ」

「最近、仕事でよく飲むから大丈夫」


ほ、本当に大丈夫かな?


「俺、やな予感しかしないわ」

「姫島くん……」


そういえば、綾ちゃんもお酒は……。

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