陸斗と昴ー6ー

「んっ! 美味しい! 陸斗くん、オムライス美味しいよ! 」

「ありがとう。良かった」

「サラダとスープも最高。毎日食べたいな」

「毎日……」

「陸斗くん? 」

「夜も俺が作る」

「だーめ。夜は私が作るよ」

「でも……」

「陸斗くんが好きなカレー作るよ。スパイスましましで」

「カレー! 蜜葉のカレー、大好き! 」

「という事で、夜は陸斗くんが休んでね。せっかくのオフなんだから」

「分かった」


私と陸斗くん、どっちかがいつ倒れてもおかしくないくらい忙しいからね。休める時、休んでおかないと。


「洗い物終わった。蜜葉、何しよう? 」

「陸斗くん、お風呂入ってきたら? 私、先入って来たから」

「む……蜜葉に一緒にお風呂フラグ折られた」

「そ、そんな破廉恥なフラグをいつの間に立てられてたの!? 」

「あ、でも! 夜がある」

「陸斗くんって最近、思考が綾ちゃん寄りだよね」

「あそこまでど変態じゃない……」

「でも、夜も駄目だよ? 」

「蜜葉さん、厳しい」

「恥ずかしいからね」

「でも、さっきは……」

「陸斗くん、お口チャーック! 」

「分かった。一人でアヒル浮かべて遊んでる」

「アヒル持って来てたの!? 」

「綾斗の漫画でアヒルで遊ぶシーンがあった」

「それ、BLだよね? 」


どんな漫画なんだろ。綾ちゃん、私には漫画見せないんだよね。腐女子じゃないみっちゃんには刺激が強すぎるからって。


陸斗くんがお風呂から上がるまで私は録画してあった陸斗くんが出ているアニメを見る。


「やっぱり演技上手いなぁ」


普段、落ち着いてるけど……演技だと熱血キャラとかも出来ちゃうんだよね。やっぱりすごい、陸斗くん。


「あー! 俺の出てるアニメ見てる」


陸斗くんはお風呂から上がると、アニメを見ていた私に言う。


「最近ハマってるんだ」

「は、恥ずかしい……」

「照れ屋さん? 陸斗くん」

「公開処刑だ」

「すっごく演技上手いよ? 」

「まだまだだよ」


相変わらず、陸斗くんは芝居の事となるとストイックみたい。


「そういえば、明日から始まるアニメで気になるのあるんだよね。少女漫画原作の」

「ああ。宮森さんがメインヒーローやってるやつか。俺も観るよ。あれならハマれそう」

「あ、あと! 二番手のヒーローがカッコよかった。綾ちゃんとね、推しが同じになりそう」

「えっ……」

「ツンデレキャラでさ。綾ちゃんが最近気になる新人声優さんなんだって」

「そ、そうか」

「陸斗くん、共演まだしてないよね? 」

「あ、ああ。でも、いつかは……」

「陸斗くん? 」

「DVD、観ないか? 蜜葉が好きそうな映画持ってきた」

「うん! 」


一瞬暗い顔した気がするけど、気のせい?


私達はその後、二時間程恋愛映画を観る。陸斗くん、私の好みちゃんと分かっててくれてるんだ。


「素敵なラストだったね。歳をとっても仲良い夫婦で」

「ああ。途中、ハラハラした。戦争で二人が引き裂かれて男が亡くなるんじゃないかと」

「うん。でも、無事に再会出来て良かった」

「歳をとってから観るのも良いな」

「そうだね。歳をとってから観ると映画って感想変わるんだよね。小学生の時面白いと思ってた映画が今観るとつまらなかったり、小学生の時に理解できなかった映画が今では理解できて泣ける映画になったり」

「分かる。そうやって大人になるんだな」

「おばあちゃんになった時、一緒にまたこの映画観ようね、陸斗くん」

「うん。約束」


陸斗くんと私はどんなおじいさんおばあさんになるんだろ?


「結斗は近所の偏屈なじじいで綾斗は近所で話題の美魔女だな」

「姫島くんに言ったら怒られちゃうよ! 」

「蜜葉と俺はおじいさんおばあさんになってもいっつもどこ行くのも一緒」

「あはは。遠回しなプロポーズかな? 」

「うん」


うん……って言われちゃった。陸斗くんって本当ドキドキさせてくるなぁ、もう。


2本目はファンタジー映画を二人で観た。同じ物を好きになる傾向にある私達はお家デートとなると、基本映画鑑賞だ。映画を観た後は二人で紅茶を飲みながら、最近の話をしたり。


「あっ。そろそろ、夕飯作るね」

「ああ」


夕飯時になると、私はカレーを作り始める。陸斗くんは私が夕飯の支度をしている間に台本を読み始めた。


「お前がいなくなったら誰があいつを守るって言うんだよ!? 」


演技に集中している陸斗くんはやはりかっこいい。いつもの彼の雰囲気ががらりと変わる。


「美味い! 蜜葉のカレー最高」

「ありがとう! 」


私達は夕飯が出来ると夕飯を食べ始める。


「ごめんな。明日、昼になったら帰らないと」

「大丈夫だよ。レッスン頑張って」

「ありがと。またオフあった時はデートしよ? 遊園地とか行きたい」

「うん! 温泉も良いかも。日帰りの温浴施設」

「それは魅力的だ」


陸斗くんと過ごす一日は特別だ。あっという間に時間が流れるの。


「一日が早い」

「そうだね。でも、久々に二人でのんびり出来て良かった」

「こんなに一緒にいると、離れがたくなるな」

「そうだね。寂しくなっちゃう」


夕飯を終え、それぞれお風呂に入ると、私達は同じベッドに入る。


「さて、おやす蜜葉しますか」

「陸斗くん……」

「ん? 」


私は陸斗くんに抱きつく。


「もう一回、しても良いよ? 」

「み、み、蜜葉!? 」

「だめ? 」

「蜜葉、ずるい……」

「えへへっ」


たまには大胆にもなる蜜葉さんなのです。


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