第29話 2013年 音楽「Escape/SKE48」

□Escape/SKE48 (鈴懸の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上でのやや気恥ずかしい結論のようなもの:Type Sカップリング曲)

□作詩:秋元 康

□作曲・編曲 : 井上ヨシマサ

□発売日:2013年12月11日

□MV監督:丸山健志

□振付け:akihic☆彡

□選抜メンバー:東李苑/石田安奈/大矢真那/大場美奈/菅なな子/北川綾巴/木本花音/木﨑ゆりあ/柴田阿弥/須田亜香里/高柳明音/中西優香/古川愛李/古畑奈和/松井珠理奈/松井玲奈/向田茉夏/山田みずほ

    




多分今回の話、何度も加筆するだろうなと思いつつ…



「Escape」は、SKE48がSKE48たる骨太のアンセム。


BPMはEDMだけど、音色はプログレッシブハウス。2013年発売だと現在蔓延するEDMの概念は無かったので、ここは止む得ないところですが、とにかくフロアは余す所無く上げ上げです。

随所に聞かせるDJブレイクも先進的。今も充分聞けます。AKB曲のセオリーならディストーションギターで繋ぐんでしょうけど、ここは 井上ヨシマサさんの意地でしょうか。

ただ、時間も経ちましたしチーム8の「UZA」の様に、EDMらしくリニューアルも有りかもしれませんが、ブリッジのエモーショナルなピアノの音色が絶対埋もれるので、このままの方が良いと思います。



しかし「Escape」、色々恵まれていない状況が多々有ります。


その曲の完成度と上げ上げ振りにA面曲でも良いでしょうが、「鈴懸の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上でのやや気恥ずかしい結論のようなもの」のType Sのカップリング曲に収まっています。


ここはやや捻れ現象が有って、SKE48のレーベルはavexですが、「鈴懸」の発売はKING RECORDSなので、プロモーションが難しくなっています。露出が少な過ぎます。

YouTubeにしても、上がってるのはトレーラー以下の尺。またケーブルテレビのSKE48特集[注.1]も、私が知る限り放映リストに1回も入った事が有りません。

正に、配慮しすぎての捩じれ現象です。



そして、その問題作であるMV作品について語ります。

SKE48のMV作品[注.2]は謎が多いです。と言うか突っ込み多くなります。勿論愛情有りきですけどね。


ネットに漏れ伝わる秘話が流れてこないので、撮影はロケ無しの多分セットでしょうか。「Escape」MVの世界観は、薄暗いロンドン地下鉄。衣装もロンドンゴスタッチですね。今でも充分着れるクオリティです。


その選抜メンバーですが、黄金期メンバーに、センターは新鋭の山田みずほ。衝撃のダンスは正に山田みずほでなければ、引っ張れなかったと思います。

一歩間違えば、一人の照れで全滅する振りを、力強いセンターが完全成立させます。


振付師はakihic☆彡さん。正直、あまり馴染みが無いけど聞いた事あるよと思って調べて行くうちに「UZA」の振付けも担当されたそうです。「UZA」で書いたでしょう私。もうSKE48はakihic☆彡がメインでもよく有りません。公演ではきついかもしれないですけど。


その山田みずほのダンスはアスリートそのものでしょうね。例えが究極ならシルヴィ・ギエムでしょうか。見た目とは程遠い身体能力で成立させる発露がここにあります。

振りの叩き込み方が、踊りはこう成立すべきだの思考より、次の動きの為にここで止める胆力が終始一貫しています。その為、ついしなりがちな「Escape」がかなりスクエアになり、皆も頑張っているけど、山田みずほが一人がいるだけで完全成立です。



…と言うか、このMV作品一体何テイクあるんでしょう。短いカット多めのベストカットのより選りで、「Escape」実際に公演で再現出来るのかと震えてしまいます。

まあ、そのベストカットも悲喜こもごもと言うか、大場美奈が何時迄踊るのとばかりゾーンに入ってはキレキレだったり、松井玲奈はこんなにもクタクタになるのかと、凄惨を極めます。


それも山田みずほの引力あればこそですね。「Escape」のSKE48は、多分これから先も越えられない何かで満載です。



そんなMV作品が何故お蔵扱いされるか。

各方面の配慮は勿論ですが、画面の点滅が激し過ぎてオンエアの自主規制かもしれません。ほぼ黒の画面に照明の点滅が多過ぎで、気をつけなかったら目眩しちゃうだろうとも。



そして、センターの山田みずほですが2015年2月28日でSKE48の活動終了しています。

皆に惜しまれての活動終了ですが、実に勿体ないです。と言うか山田みずほの才能の事を思うと、宙を見ては切なくなります。これなら他人の才能にただ嫉妬する一般人の方がまだましかと思う位に。


そのSKE48。実に恐るべき団体です。

十年に一度の逸材を、どこをどうしたのかポンと輩出します。本当に逸材なのかとお思いでしょうが本当です。ただ本人の自覚が薄かったり、周囲の目線のハードルが高過ぎて、発露を見せつつも惜しくも活動終了します。


一時期SKE48が危ないが皆の口から出ていましたけど、そうじゃないだろうと、ただ歯がゆかったです。もっと的確に褒め合えれば、そんなの事乗り越えられるだろうと思ったり。

山田みずほの活動終了で、SKE48から少々距離を置いた自分が言うのもなんですけどね。



やや蛇足になりますけど、その「Escape」ですがAKBグループに歴史が有るため幾つもの公演バージョンが生まれます。


#「Escape」各バージョン書き出し


■みずほEscape

みずほEscapeはMVそのまま王道派Escape。

映画館のライブビューイング[注.3]で「AKB48 リクエストアワー セットリストベスト1035 2015」を見ましたが、山田みずほ活動終了直前且つ大勢の前という事も有り最高の完成度見せました。青森のコロナワールドであっても、皆感動に震えていました。

尚、この時のみずほEscapeは最骨頂で皆くたくたになります。どれ位かと言うと、後に進行の松井玲奈の歌が悲惨そのものでした。

この先「Escape」の公演完成度は、悲しいですけど、センター変遷すれど永遠の未達演目でしょう。


■チームK Escape

隣接県の盛岡に遠征しては「AKB48全国ツアー2014 岩手公演」でチームKの「Escape」を二階席から見ました。まあ小さい訳です。

公演前半のダンスナンバー故かメンバーの体力に合わせてか、みずほEscapeの振りの名残りは随所に有るけど、変更有りの、省エネモードです。そこはアイドル公演だから前半で完全消耗出来ませんよね。地方公演が続きますから贅沢は言えません。


■田野ちゃんEscape

田野ちゃんことチームK田野優花センターの「Escape」です。

XXXtubeにて見た記憶有りますが今は削除されています。田野ちゃん発案かアイディアを取り入れてか、ストリート系だった筈。ストリート系はホールになるとどうしてもコンパクトになってしまうので、演者の思惑とは剥離する悲しい傾向です。とは言え田野ちゃんの踊りはキャラが立ってるので、田野ちゃんEscapeも有りです。

ただ田野優花はAKB48での活動終了していますので、もう二度と見れません。


■SKE48 47都道府県全国ツアー青森県 Escape

2016年4月2日(土)リンクステーションホール青森にて、ダンスナンバーの一つとして見て来ました。ただ二階席だったので善し悪しの判定出来ません。でも、伝えたい気持ちは届きました。

若いメンバー多かったので、生歌のキーが高かったですね。


その時の遠征メンバーは以下の通り。

チームS:大矢真那、北川綾巴、二村春香、宮前杏実、矢方美紀

チームKⅡ:石田安奈、江籠裕奈、大場美奈、小畑優奈、北野瑠華、惣田紗莉渚、高柳明音、日高優月、古畑奈和

チームE:鎌田菜月、木本花音、熊崎晴香、後藤楽々、菅原茉椰、須田亜香里、髙寺沙菜


奇しくも、この一連の東北遠征ツアーがニコ動でも中継され、SKE48復調の狼煙となりました。音楽に携わるなら首都圏ツアーではなく、全国ツアーはマストなのだなと沁沁です。


■AKB48 FES 2016 Escape

NHKホールで行われたAKB48 FES 2016の演目。グループ全体のダンスチューンからのSKE48の演目。後藤楽々がセンターだったらしいです。

らしいは、ハードディスクレコーダー(HDR)でも確かに見ましたけど印象がまるで有りません。その後のダンスブリッジ(本間日陽→横山結衣→大島涼花→本村碧唯→松井珠理奈→加藤夕夏)が鮮烈過ぎて、そっちばかり見ていたからでしょうね。見返そうに昨年HDRが壊れたので、まあです。


■「珠理奈、踊ってみた」Escape

2016年「みんなが主役!SKE48 59人のソロコンサート~未来のセンターは誰だ?~」よりの松井珠理奈10分枠での「珠理奈、踊ってみた」でのノンストップチューンの一曲。


セットリストはDear J〜UZA〜Escape〜赤いピンヒールとプロフェッサー、の4曲。

男性のダンサー6人従えての、ギミック少なめのエンターテイメントは秀逸そのもの。

男性の体幹に限りなく近づけたハードな踊りとフォーメーション、しかも生歌とは、その上ディーバコーラスもこなすとは…

BS11での特番は今でもHDRに有ります。何をBGMにしようかと思った時、迷わず再生しています。それほどに完成度は高いです。


上記で「Escape」は山田みずほ一人で群舞は成立すると書きましたが、このショート公演では男性ダンサーつくものの紅一点の珠理奈で成し遂げてます。流石は珠理奈と言うべきか。

上限を言ったら切りがありませんけど。松井珠理奈の年齢ではかなり奮闘していると思います。年を経る毎に円熟味が増し、新たな「Escape」の可能性が育まれる可能性は高いです。


■チーム8 Escape

AKB48SHOWのコーナーにて見ました。すいません。チーム8、4人では人数少なくて余り語れません。

まあ、若いので声が出し切れていませんけど、踊りは卒なくと。


■NMB48 Escape

XXXtubeにて。出典は2018年のNMB48の二人による演目。身体能力を極力排除して、振りに徹した意欲作。とは言え殆ど踊ってません。好き嫌い別れる事でしょう。

難点は、間奏のループが余りに同じなので間延びしています。





最後に。ふと今、こう思うのですよ。

その佇まいで、フロアさえも絶対服従させる欅坂の平手友梨奈。

そして、SKEで活動終了したけど、その身体能力そのもので群舞を率い、フロアを興奮させた山田みずほ。

もし、私が秋元先生だったら、絶対両者を対決させてたよなと。

お互い傷だらけになるかもしれないけど、共に、確実に到達不可能な場に踏み入れただろうなと、思いは馳せます。








[注.1]ケーブルテレビのSKE48特集

主にM-ONとSPACE SHOWER TVの特集になりますが、方針がかなり首を傾げます。どこ部門の方針か分かりませんが、何故かMVがshort .verばかりです。ここは地上波でもどうしても不可能なプロモーションの場なのに、魅力を根こそぎ取られるshort .verにするか分かりません。もっとも現在はoriginal.verがほぼでインタビュー付きでオンエアしている傾向です。

そう、名を挙げている時に、MVを積極的に公開すべきでしたね。乃木坂欅坂はここの反省を活かしてかoriginal.verをオンエアです。さすがSONYと言うか、eZの下地があるのか的確な音楽番組の戦略が有ります。



[注.2]SKE48のMV作品

SKE48のMVは初期作品は何故か百合が多いです。W松井で変化球投げたらそれなのかなと、歌詞上の互いの恋愛対象はそれのなのかとか。それって秋元先生は容認してるのかなとか思ったり。

まあ、その謎の傾向は最近も強く、制服で浜辺を踊るMVもあってシュールだなとか、いや誰が水着の駄目出ししたのかと微妙になったり。



[注.3]映画館のライブビューイング

AKBGの映画館のライブビューイングは、青森映画館コロナワールドでまま有ります。昔はSKE48のコンサートもやってくれましたが、今はAKBGのリクエストアワーの最後位とAKB紅白位でしょうか。ライブビューイングに観客は入りますけど、色々難しい問題が有る様です。

映画館でのライブビューイングは、私は青森からほぼ出ないので、非常に貴重な機会ですけど、困った事が有ります。映画館のドルビーシステムで兎に角フィードバック起こします。ギターの低音リフに、ベースの持続音、これはマスタリングの問題ですよね。

録音等はAKBGのプライベートスタジオのPro Toolsで編集しているようですが、楽器各々の不必要なイコライザーカットが甘いと思われます。フィードバックすれすれの方が迫力あって、納品テイクほぼそのまま使う故でしょうか、いざ映画館のライブビューイングを行うとドルビーシステムでブーストされる為、ブンブン唸りまくって耳が痛いです。結構つらいです。と言うか映画館のスピーカー壊してませんかね。

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