第7話 2008年 音楽「Fitzbeat Years 1983-1985/後藤次利」

□Fitzbeat Years 1983-1985/後藤次利:リリース2008年

□収録アルバム:「Breath」(1983年)

        「INNER SUGGESTIONS」(1984年)

        「CITY TRICKLES ―街の雫―」(1985年)




23年近くの歳月を経て、後藤次利のFitzbeatレーベルから過去に出されたソロ作のリマスタリングBOXです。

何れのアルバムも作曲家・アレンジャー・ミュージシャンとしての後藤次利が一際色濃く出されています。音的には、当時の使用機材見ると初期のサンプラーであるフェアライトやイミュレーターを多用し、チョッパーとスライドの超絶ベースプレイで渾然一体とした会心作。日本での録音の筈ですがミキシングが素晴らしく今でも十分堪能出来ます。

現に「URGENT」は日本テレビの夜のニュース番組のジングルとして数年前迄長らく使われていた位です。


後藤次利のソロ作を聞き始めたきっかけは、当時の後藤次利のFMのスペシャル番組か帯番組で曲が流れたのきっかけです。とにかくカッケーでした。高校生の自分としてはこれで十分です、はい。


購入するきっかけは、当時のレンタルレコード店になかったので止む得ずレコード買おうです。まだCDの時代では有りませんレコードです。

最初に買ったのは新町のビーバップで「CITY TRICKLES ―街の雫―」のレコード。次はサンロード青森のビーバップで「INNER SUGGESTIONS」のレコード。そして「Breath」に関しては取寄せも出来ずに、成田本店のPax・音楽堂・ササキレコード等探し回ったものの断念しました。その頃にインターネットや東京で探すなんて、概念も方法も全く有りませんでしたからね。



また、後藤次利のソロ作の1983年-1985年とその近辺で言えば、吉川晃司の絶頂期も受け持ちしていたのでベースのバキバキ音が聞こえる、あの時期ですよ。ここから入るのも手ではあります。

そう、吉川晃司のアルバム「INNOCENT SKY」「MODERN TIME」「A-LA-BA・LA-M-BA」中の曲、今でもiPodでつい聞いてしまいますね。シングル曲でコンピ盤に入ってる「RAIN-DANCEがきこえる」の初期バージョンでは実に後藤次利のベースが炸裂しています。



そして、もう一つ傑作があるんですよ。映画「テイク・イット・イージー(1986年)」の後藤次利名義のサントラ盤。凄まじいチョッパー奏法でモダンジャズを演奏したトラックが秀逸です。

当時、辛うじてレンタルレコード店にサントラ盤が有り、テープに録音して何遍も聞いていました。ただ社会人になって、勢い余って断捨離でテープ全て捨ててしまいました。勿体ない。映画そのものがDVD化されないのに復刻は難しいですね。

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