目に見える不幸がうらやましい。

作者 バーバラ・C

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★★★ Excellent!!!

 ここにどう書くのか、本当に悩んだ。しかし、障害者としての作品を、今まで避けてきた人に読んでほしい作品だったと思う。障害者が障害者として文章を書くことは、とても気力、体力を擦り減らしながら行うものなのだ。嫌なことを思い出ながら書く。嫌なことを思い出せば、フラッシュバックの恐れもある。それを乗り越えて書かなければ、ただの不幸自慢の作品になってしまうだろう。
 小生も障害者で、この病気は今のところ完治しない。小生もいつかは自分の病気や障害と向き合って、冷静にまとめられればいいと思う。しかし、今の小生には出来そうにない。作品の冒頭で、不幸が羨ましいという主人公の吐露がある。幼い頃の小生も、自分が一番不幸なのだと思いたい時期があり、共感した。
 しかし、「あとがき」ではっとさせられる。「自分の不幸を相手に話してきたが、聞く方のことは考えていなかった」という内容である。これは今まで自分にしか気持ちが向いていなかった主人公が、初めて他人の立場に立って客観性を得た瞬間だと思う。学校に通ったり、お子さんたちと過ごしたりする中で、きっと主人公も変化したのだと思った。しかも、プラスの方向に――。
 物事を客観的に見ることは、健常者でも難しいだろう。多角的な視点で物事を考えられるようになったこと。そして、親御さんに対する気持ち。「あとがき」に書いてあることが本当なら、この作品の主人公は救われると思ったし、光が見える気がしたのだ。だから、素直に思ったことを、紹介文にした。
 偉そうなことは言えないけれど、主人公の幸せを願わずにはいられない。

 是非、御一読ください。

★★★ Excellent!!!

作者さんと同じ体験をしていなくても、親で苦労された人には共鳴するエッセイです。

親は敬うもの、育ててもらった事を感謝するものと世間の多くの人は思っている事でしょう。

ですがそれは出来ない、するのが身を切られるほどに辛いという人たちも世の中にはいます。

作者さんもその一人なのでは無いかと思います。


親で辛い思いをされた人は共感を、そしてその思いが分からない方はバーバラさんの書かれた事をキッカケに少しでも理解をして頂けたらと思える、心に響くエッセイです。

★★★ Excellent!!!

毒親という言葉が世の中に出だしたのはいつ頃だったろうか。
幼い子供は親の支配から逃れられない。
自分が悪い子だからいけないのだと思い込んでしまう。
そして、親もまた一人の人間で完全ではないのだと思えるようになるまでには、多くの時間がかかる。
乗り越えて、それを次の世代に持ち越さないように呪詛を絶つこと。
そのために自分と真正面から向き合うことは、人生において大きな課題となる。
同じ悩みを抱えた人達に是非読んで頂きたい作品である。

★★★ Excellent!!!

私もおそらくは同じ被害の経験者だと思って読み始めました。私の場合は記憶はあります。おそらく親からの被害の時期が遅かったからだと思います。一方で他者からの被害に関しては、私にも記憶が上塗りされていて完全に思い出せない過去があります。作者様と同じく4歳くらいの記憶です。。それに気づくと何とも自分が分断されているようで釈然としない。。そんな感覚ももっています。作者様はそれが親からの。。というのであれば、その辛さはいかばかりでしょう。。今後の執筆応援しています。