登場人物紹介


 一旦お話を中断させていつもの登場人物紹介です。飛ばして頂いても結構です。尚、番外編に登場する人物については紹介致しません。後に改めて紹介となります。今回多めです。



 志乃しの


 星ノ宮神社に住んでいる巫女、妖怪討伐を生業にしている。年の割には冷静で淡々としており、強力な術をいくつも使いこなす。今回は演舞祭の出場に余り乗り気ではない様子。出会いを大切にせず、一人静かに暮らしたいと考えている。

 幼い頃母と別れて以来、小幡に拾われる。あまり母に会いたいとは思ってはいない様だが…?



 水倉みなくらイロハ 


 那須野の山に住んでいる狛狗一族の末裔の姫。ひょんなことから志乃と出会い、殆ど一緒に住んでいる。並外れた運動神経を持ち刀を扱うことが出来る。妙なケノ国なまりで話すが時折口調が変わる。狛狗と人間の間に生まれた半妖怪だが、彼女の出生にはとんでもない秘密が隠されている。


 トラ


 かつて那珂なかの里を支配していた猫又のボス。最近引退し、志乃のいる星ノ宮神社にやってきた。妖力を開放すると巨大化(熊程度の大きさ)になることができる。(夜などがなりやすいらしい)

 非常に力があり、喧嘩が強く三十年以上生きていると思われる。その為何かと物知りだったり、星ノ宮の先代巫女やイロハの父とも面識があるようだ。

 普段はふらふら出歩いたり神社の留守番をしていたりする。



 典甚てんじん


 顔が広く、小幡を始め他の社中とも交流が深い僧侶。小幡の宮司とは古い付き合いらしく、また、先代星ノ宮巫女を星ノ宮に連れてきたのも彼である。志乃の目付もしており、志乃からは典爺(てんじい)と呼ばれている。 

 以前は人買いの仕事(妖怪討伐の素質がある子供を見つけ連れてくる)をしていた為、世間から「人買い典甚」や「人攫い典甚」などと呼ばれていたりする。顔が半分ただれているが、それはかつて妖怪と戦った時のものらしい。性格はざっくばらんで行動力があるが、裏目に出ることもしばしば…。


 小幡こばた宮司ぐうじ


 八潮にある小幡神社の宮司。身寄りの無い志乃を引き取り、星ノ宮神社に住まわせる。尚、小幡神社と星ノ宮神社は何の関連も無く、近いという理由で管理を請け負っている。普段穏やかな人物で志乃を孫娘のように可愛がっている。


 二原山にはらやまの宮司


 二原の里にある二原山神社の宮司。大変影響力のある神社で力もあり、小幡神社とも縁が深い。というのも二原の里自体に大変な権威があり、その理由としてはやはり初代幕府将軍が奉られている「東照宮」を始め、力のある寺社がいくつも固まってるからだ。様々な寺社関連の奉行(寺社事変改め方など)も置かれており、妖怪側から見れば里自体が難攻不落の要塞のようである。

 悪評の絶えない芳賀家を快く思っていないようだ。

 


 芳賀はが佐夜香さよか


 葦鹿の里にある芳賀一族の総領を勤める少女。(総領という言い方は正しくないかもしれないが、とりあえず作中ではこう呼んでおく)

 幼くして母を亡くし、先代総領である父から陰陽術を習ってきた。家柄は幕府から支援を受けているため裕福であり、教養も高い。葦鹿学校(日ノ本最古の学校で、当時陰陽道の研究も盛んだった)に就学し、もともと陰陽師としての資質も高かったので常に首席の成績を修めていた。

 しかし、佐夜香の義母が嫁いできたことから事態は一変する。間もなくして父は急死し、学校を辞めて家業に専念しようとするも歳が幼い事を理由に義母である佳枝が芳賀家の実権を握る。

 それからの佐夜香の暮らしは過酷を極めるものとなり、表向きは「修行」と称して暗殺術を叩き込まれる事となった。それは正に佳枝の仕組んだ陰謀であり、死にかけたことも一度や二度ではない。体中にある傷はその為である


 芳賀はが佳枝よしえ


 自らの野心の為に芳賀家に嫁いできた女。現在は芳賀家を始めとした芳賀一派全体を取り仕切る者として暗躍している。しかし、その手口から同じ一派や専門家から野心家として煙たがられている。

 元々佳枝の一族は喇叭らっぱとして将軍家から仕事を与えられていた。しかし戦国の世は終わり、幕府が開かれると仕事も減り一族は衰退していく。将軍家の相続時に少なからずお家騒動があり仕事がある筈なのだが、衰退した一族にはそれすら声がかからなくなっており、遂に滅んでしまった。内心将軍家に強い恨みを持っている。



 三嶋みしま道兼どうけん


 手一丁口八丁の男。自身たっぷりで占うが大抵外れる。たまに当たるのでその時だけはもてはやされ、自分もそれを宣伝する。外れるといい加減なことを言って逃れるのがうまい。

 志乃に敗れた後は占い師引退かと思われたが、逆に志乃と勝負したことを利用し、商売の宣伝にしている。ある意味たくましい。


 虎丸とらまる


 若く背の高い旅の僧侶。見鬼の業や法力を身に付け、妖怪退治をしていて五十人の弟子が居る(自称)という。典甚と顔見知りのようだ。

 そう、この人物こそ後の世で……特に活躍はしない。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る