作者 @icey

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Good!


 まず、この連載小説の特徴として、どの話から読んでも構わないということが挙げられる。
 けれども、一話完結式のショートショートという訳ではない。これはれっきとした連載小説としての形を為している。

 まず目に入るのは、「殺」一文字のタイトル。これが三桁に渡って延々と続いている。
 次に、その中から好きな話を選ぶ――個人的には一話目から進めてみるのをお勧めしたいが、ともかく中身を見てみる。
 そこにはただ一文が書かれている。読むのには十秒もかからないから、次の話を読む。それを繰り返すのだ。
 共通項として「殺」が必ず含まれていることが挙げられるが――各話の内容はさして変わることはない。質の良し悪しの問題ではなく、ただ平坦とした文章が延々と書かれているのみなのだ。だからこそ、どの話から読んでも構わない――おススメもなければ、ハズレもないのだから。

 これだけを聞くと、ひどく批判的に感じられるが、決してそんなことはない。二十話ほど読み進めていく(それでも実時間にすれば、わずか五分ほどだろう)と、他の話との妙なつながりを感じるようになっていく。それが、何とも言えない感情を呼び起こすのだ。