第23話 自己防衛最優先…。
朝、目が覚めると同時に憂鬱な気分に襲われました。
仕事がある日の最近は、こんな感じです。
お休みの日には感じないのに…。
お休みの日は自由に時間を使えるから…。
こんな事を言うと、世間からは我がままだと言われそうですが
あえて書きます。
そもそも、お休みの日は自由に時間が使えるので無理をしないで
外出などが出来ます。
それに対して、仕事の日は出社時間も決まっているし時間を
自由に使う事が出来ません。
つまり、時間が決められていると言う事は無理をしなければ
ならない事とイコールで結ばれます。
遅刻しないように朝食を済ませ、顔を洗い、会社へ向かう。
出社する時間は特別な場合を除いて、通勤ラッシュの時間帯です。
危害を与えられる可能性も高い上、いつ狙撃されて命を奪われるかも
分かりません。
交通トラブルも起きるかもしれませんし、会社に行くまでも危険です。
家から外に出れば、いつ殺されるか分からない世界。
命を落とす可能性がある事を自分の中で整理してからでなければ外に
出る勇気も出てきません。
今日は、命を落とす可能性をなかなか自分の中で整理できず…。
『 人間に殺されたくない。 まだ、外に出たくない! 』
とか思いながらも、会社に遅刻する訳にはいかないので外に出ました。
会社に着くまで、車社会の中での警戒態勢が続きます。
交通トラブル、交通事故、人間に危害を与えられる可能性、狙撃される
可能性、色々な事が頭を支配します。
真横で止まる車に関しては、一瞬だけ視線を合わせます。
こちらに敵意を見せていないか銃を向けられていないか…。
後ろからの車に関しては、自殺志願者が突っ込んでこないか警戒します。
まぁ、普通に前方不注意で突っ込んでくる可能性もありますが…。
結構、後ろから衝突している交通事故は目撃しますしね。
会社に到着すれば、同部署で働く上司と先輩に怯える時間の始まりです。
全然、この人達に慣れる事が出来ません。
いつ危害を与えてくるか分からない存在ですし上司も先輩も人間である
事には、かわりがありません。
些細な言葉や行動でも傷つく私は、傷つきっぱなしです。
特に上司は、自分の意見と違う答えが私から返ってくると
別の言い方で私に答えを求めようとしますが、私には何を
求めているのか一切、分からないのできょとんとしてしまいます。
それを見て上司は…。
上司 : 「 何をきょとんとしよんやっ!? 」
とか言ってきますが、私には分からないのできょとんとする事しか
出来ません。
むしろ、もう関わってこないで欲しいです。
自分の命を守るのに必死で正直、他事なんて考えている余裕は
ありません。
上司、先輩も人間である事には変わりがないのですから…。
私にとって人間は、危害を与えてくる存在でしかないのですから…。
他の部署の事務所に入っても同じ事です。
そこには、人間が居ます。
その中の誰が危害を与えてくるか分かりません。
怯えるしかありません。
でも、仕事はしないといけないので耐えるしかないのです。
こんな感じで仕事が終わって会社をあとにする頃には、精神状態は
ボロボロです。
通常の退勤時間は、帰宅ラッシュの時間帯に重なります。
つまり、会社へ行くのと同じような事を家に帰るまで考えないと
いけません。
気持ち、仕事から帰る時の方が朝よりも渋滞が長くとまっている
時間も長いように思えます。
つまり、とまっている時間が多いほど、狙撃してくる相手にとっては
好都合なわけです。
確実に獲物(私)を仕留められるわけですから。
家に帰れば、今日も生きて帰る事が出来たんだと、ほっとします。
着替えて自分の部屋に直行です。
本当にこんな私が、人間と関わる事が出来る日が
来るのか全く先は見えません。
視界は、1mm先も見えないほどの闇です。
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