第122話 誰かの夢 3

***







僕は見つけてしまった。

中学の制服を着て、犯されている僕の写真を。


これは、あのときの写真だった。

多部に撮られたあのときの…


「どうして……。どうして岡山先生のパソコンに?」


僕はシルバーグレーのパソコンの、トラックパッドに指を乗せた。

震えていた。

人差し指を上へと滑らせる。


喉がカラカラに乾いていた。気道がひっつく様な苦しさにせても、パソコンから目を離すことが出来なかった。


写真は最近のものまである。

岡山先生が撮ったんだろう。

写真に映る部屋の内装は、隣の寝室のものと同じだった。

今、先生が眠っている部屋だ。



「一体いつ?」



僕は、何故だかわからないけれど、吸い込まれる様にパソコンの【メール】を開いていた。


そして【送信済み】のボックスをクリックする。





多部 誠 2014/07/12

件名なし

添付ファイル:IMG_8288.JPG




多部 誠 2014/07/05

件名なし

添付ファイル:IMG_8511.JPG




多部 誠 2014/07/05

件名なし

添付ファイル:IMG_8540.JPG



多部 誠。多部 誠。多部 誠……


「多部……先生」


どのメールにも、僕のあられもない姿の写真が添付されていた。

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