第3話どう死にたい?

僕は、リビングルームに何の感情も無く戻った。

血まみれの妻が僕に刺された腹部を抑えて卓上のスマホに手を伸ばしていた。


僕は、妻の手のひらに包丁を刺した。

あああ!

妻は悲鳴を上げた。


「殺してあげるからどう死にたいか、希望を言ってくれないかい?」


妻は、僕の目を弱々しく見つめて

殺さないでと小さな声で言った。


それは、おかしい、だって僕に殺されるために浮気をしたんじゃないか。今さら死にたくないなんて言ったら笑ってしまいそうだよ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る