「ふふっふーん」

「ミネルバ、どうしたの？　何かいいことでもあったのかな？」

「あ、お兄ちゃん！　えへへ、そんなにいいことあったように見えるかなー？」

「うん。鼻歌を歌ってたし、すごく嬉しそうだよ。何かあった？」

「えっとね、タカシくんが…なんでお兄ちゃん、魔道具を構えてるの？」

「ははは、ちょっと構えたくなっただけだよ。で、どうしたの？」

「タカシくんが私に指輪をくれたの」

　…殺るしかないな。

「その指輪はちゃんと捨て…どこに置いたんだい？」

「えっとね、お姉ちゃんが『こ、これは呪いの指輪だ！』って言って持っていっちゃった！　わざわざ呪いの指輪を回収するなんて優しいよね、お姉ちゃん」

「姉さんが優しくて良かったねー」

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