君が教えてくれた希望の光

作者 小森日和

47

16人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

歯車の一つとして動く者達は、時として闇に葬られたまま、陽の目を見ずに埋もれていく事が多いかもしれない。しかし、その歯車にも「安息」を求めて働く意志がある。そのやり方の良し悪しは個人の信念によって違いがあれど、ブレない気持ちこそが、立ちはだかる大きな壁をも乗り越える大事なファクターでなかろうか……そんな気持ちにさせてくれる秀逸の人間ドラマ。

色々と考えさせられる出来事の積み重ねが、この作品の魅力と言えるでしょう☆

★★★ Excellent!!!

追う人も追われる人も、盗む人も監視する人も、それぞれにそれぞれの環境があって、その中で精一杯生きている。
完璧な人が一人も出てこなくて、みんなどこかしら欠けている。
でも、独りぼっちな人は居ない。
お互いにその欠けた部分を埋め合って、そうやって何とか必死で生きてるんだ。
それがたまたま万引き犯だったり、万引きGメンだったり、警察だったり、小売店の店長だったりしてるだけ。
社会の縮図を万引きGメンという形をとって語ったストーリー。
そんな風に、私は読んだ。

★★★ Excellent!!!

万引き犯を捕まえる苦悩とトラウマ
テナントを追い出された親族の復讐劇
仕事と家庭を巡る人間ドラマ

どれ一つをとっても、そこには人間の心とは?というテーマが
流れている名作です。

万引きGメンの仕事ぶりを伝える描写にはじまり
一つ一つのエピソードも非常に良く纏めておられ
そのエピソードが最終的に全てを包含していく過程は
見事の一言でした。

おまけのエピローグ
やっぱりこうなったか、という最後で良かったです。






★★★ Excellent!!!

万引きGメンという、一般にはあまり馴染みの薄いであろう職業にスポットを当て、過去に傷を負った主人公、竹中の生き様を描く、とても奥深い物語。
脇役も含め、様々な立場においてそれぞれの重荷を背負った人生模様が、実に丁寧に描かれていて、物語に深みを与えています。
基本的には淡々とした文体ながら、物語の緩急の付け方は非常に上手い。
謎めいた犯人との対決を描いた終盤には、まさに慟哭ともいえる感情の大波が、読者の胸に迫ります。
文句なしの名作!
ぜひたくさんのひとに読んでいただきたい作品です!

★★★ Excellent!!!

勧善懲悪とか、正義が勝つとか、そういったタイプのお話ではありません。
万引きという犯罪で起こる、様々な人の、様々な苦悩が書かれており、胸に迫ってきます。
この物語を読むと、たかが万引き、軽犯罪、などと軽視できなくなり、万引きという犯罪の重大性を深く考えたくなると思います。

親子の話でもあり、それもとても丁寧に描かれており、終盤はうるっときました。
そしてとても素敵なおまけ付き。

ぜひ読んでみてください。

★★★ Excellent!!!

お仕事コンの作品という事で、万引きGメンの仕事内容を綴っただけの物だと思うと火傷します。確かにお仕事内容はしっかり書き出されていますし、これでもかという程、軽犯罪者がゾロゾロ登場します。しかし実際に見るべきはそこではなく、主人公を始めとした登場人物の織りなす人間ドラマ。物語はフィクションですが、実にノンフィクションに近く、御都合主義的な要素がほぼありません。当然、そうであるから良い結果だけではなく、主人公にとって好ましくない結果も待ち受けています。
それぞれの事象に対して主人公の取る行動は、小説の登場人物然としたものがなく、限りなくリアルに近い人間臭いものでした。

――と、これ以上書くと全部解説してしまいそうなので、ここでペンを置きます。

最後にひとつ、本作のエピローグ。私は大好きです!

ぜひご一読下さい。

★★★ Excellent!!!

モンスターじいさんのところまで読了ですが、あまりに込められた願いが切ないので、ここでオススメいたします。

万引き、Gメン……ともなれば、そう、そこに纏わる「確保」をイメージしがちではないですか?
しかし、タイトルを見て下さい。「追跡者たちのレクイエム」
レクイエムとは、葬送。
よく見る「警察24時」のような活劇よりも、社会問題への提訴と言いますか。万引きはいけない。泥棒。でも、その万引きさせるような世界にメスを入れている力強く、手堅い地の文。

キャラクターたちの迷いながらも進んで行く姿や、振り切って「必要悪」として割り切らねばならない切なさ、思い切りの中の思いやり。
人が決断しなければならないジレンマと、理不尽さ。

誰もが覚えがあるでしょう。一話一話が重く、しっかりと書かれています。しかし、そこに生きるキャラクターは心を律して歯を食いしばっている。

被害者も、加害者もそれなりに意見をぶつけ合い、時には逆になったりもする。万引きGメンたちはその前線で戦っているのです。

これは追跡者たちのレクイエム。皆さん追跡者たちにエールを贈ってあげてはどうでしょう?

★★★ Excellent!!!

 万引きは、様々な事情と時代の流れが反映される犯罪の一つです。何かと軽視されがちですが、犯罪は犯罪。時には破滅に繋がる片道切符。
この物語は、万引きを通し追う者・追われる者。その課程で見る対象を誤り、深い傷を負う者。
登場人物それぞれに用意される事情の設定が細やかで、感情移入まで時間がかかりません。

 読み終えた時、万引きGメンとは、社会が抱える闇を照らし、誰かが負わなければ、誰かが救わなければならない、重要な仕事の一つだと確信します。

 重い内容でしたが、安心して読んで下さい。作者様は犯罪者の味方では無く、読者の味方です。

★★★ Excellent!!!

仕事に、私生活に、辛い過去を持つ万引きGメンの主人公・竹中。
その竹中にようやく出世のチャンスがやってくる。
このチャンスを掴む為にも、実績ーー万引き犯を捕まえなくてはいけない。
ターゲットは竹中が守るショッピングセンターと過去に悲しい因縁があり、復讐を企むひとりの少女。
果たして竹中は彼女を捕まえることはできるのか!?

万引きGメンという特殊な仕事で働く人々の努力、苦悩、そして正しいことをしているにも拘らず心が磨り減ってしまうジレンマ……それらを見事に描ききった、まさにこれぞお仕事モノという作品だと思う。

特に物語終盤の怒涛の展開と結末は必見。

これが埋もれているのは勿体無い。自信をもってオススメできる作品である。

★★★ Excellent!!!

テレビのドキュメント番組なんかで「万引きGメン」の活躍はよく見かける。
でも、実際に人が人を捕まえるということの、本当の意味を考えたことはなかった。

仕事として、犯罪を犯した人を捕まえる。
でも、警察じゃないから、限界はある。
公務員じゃないから、利益を考えなきゃいけない。

そして、犯罪を犯すのが人間なら、捕まえるのも人間だ。

葛藤があって、そこにドラマが生まれる。