平和な日常の背景に溶け込む機械兵士の姿

 公園の片隅にぽつんといる機械兵士。
 戦争が終わって30年、今は公園の遊具と一緒の扱いを受けている。

 主人公の語り部は現代日本にもよくいるタイプのサラリーマン。
 機械兵士をぼんやり眺めている。

 特に事件事故が起こる話ではありません。
 でもどこか優しい。
 主人公が課長に出世したように、機械兵士にも立て札が立てられてちょっと偉くなる。
 何でもない平和なラストが心にじんわりきます。