真実 4
城門前に到着。
手続きをし、場内へ侵入する。
気のせいか警備員が多い気がした。
武装した兵士みたいなのも居たし。
・・・・まぁ気のせいか。
城の出入り口に停車。
車から降りると見た事がない人が立っていた。
「お疲れ様でした。
眞鍋さんがお待ちです。こちらへどうぞ」
案内してくれるみたいだ。
ここにも係員の姿はなし。
俺たちの担当はアイツじゃなかったのか?
城内へ一歩進むと、内部はごたついていた。
人が慌ただしく走り回り、あっちこっちで指示が飛んでいる。
・・・・混乱してる?
そんなに忙しいなら、別にわざわざ呼び出さなくても良かったのに。
「こちらで眞鍋さんがお待ちです」
そう言うと、案内人がドアをノックし扉を開いた。
中には眞鍋さんがいた。
「あっ・・・・まな・・・・・」
声をかけようと思ったけれど、忙しそうに指示を出す姿が視界に入り、黙り込む。
いつものハイテンションとは違い、慌てている様子。
・・・・何かあった?
しばらく放置された後、俺たちの存在に気づいた眞鍋さんが声をかけてくれた。
・・・・やっとマリアに会える。そう思ったのに。
「着いて早々で申し訳ないけど、二人共戦闘準備に入って」
「は?」
予想外の事に理解が出来ない。
戦闘準備?
待ってよ。
俺、眞鍋さんにお願いした事があったのにっ!
「説明している暇はないの。
早く所定の位置へ二人を案内してちょうだい!」
ここまで連れてきてくれた男へ指示を出す。
「あのっ!眞鍋さん。俺・・・・最近身体が重くて、その・・・・。
先に点滴か何かして貰えませんか?動きが鈍くて・・・」
せめて応急処置で点滴だけでも。
そう思ったんだけど、眞鍋さんの口から出てきた言葉は予想外のものだった。
「あぁ・・・・・、そろそろ涼君の脳もダメかー・・・・。
髪の毛や肌が老化する所まできたら、もう手遅れね。
新しいのに取り替えなくちゃ限界なのかも」
え?
「とりあえず点滴は出しておくわ。
その間時間稼ぎをしててあげて。
点滴をしてもその場しのぎでダメだと思うけど」
何それ?
「ハヤトは・・・・大丈夫みたいね。
そもそも貴方は漆黒の翼を全然使ってないみたいだし」
わかんないよ。
「大変です!風の国の者と見られる奴らが裏口から城内へ侵入してきました」
「なんで?警備は何してたの?」
「それが警備は何者かによって射殺されていて・・・・・」
・・・・・何言ってるのかわかんないよ。
「眞鍋さん・・・・。手遅れって何?脳がダメってどういう事?」
足がガクガク震える。
「早く二人を連れて行きなさい!今はかまってる暇ないんだから!」
眞鍋さんの怒号が響く。
俺は強制的にここまで案内してくれた男に引っ張られ、部屋を出た。
そのままどこかへ連れてかれる。
何?どういう事?説明してよ!
ハヤトは大丈夫なのに、俺は手遅れってどうして?
わからない。
ワカラナイ。
怖いよ。
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