第70話

「ミシェルちゃん、これはだれの指示?」


 こぼした水を差しながらハーブはミシェルに尋ねた。


「え?なん・・・のこと?」


(やっぱり気づかれてたんだわ。何か、別の方法を考えないと。それよりも先にここの言い訳をしないと・・・)


「ミシェルちゃん、せっかく来てもらったのに悪いんだけど、帰ってもらえる?・・・ここの片づけしなくちゃなんないからさあ。」


(ここは言うとおりにしておいたほうがよさそうね。)


「分かった、ごめんね、帰るよ。じゃあまた明日優等科で会おう。バイバイ。」


 ミシェルは言われた通り、ハーブの部屋を出、自分の部屋に戻った。


* * *


(ミシェルちゃんがまさか白粉を使うなんてね。でも、残念ながらミシェルちゃんの心には悪が混じってるみたいね。魔力はあちらのほうが上でしょうから。ミシェルに白粉を使うように命令したのは誰かしら?

殺してあげないと。私の邪魔をする奴らは遠慮なく・・・ね。こういうことをするのは校長か、ベルダイア先生、ラルトス先生のだれかね。早めにことを起こして殺してしまわないと。もちろんミシェルちゃんも私の邪魔になるから、そうね、そろそろ開催されるプレ魔法バトルで事故、ということで殺してしまおうか。)


 ハーブはこれからの計画を綿密に練り始めた。


* * *


 ミシェルが部屋に戻ると、ネマとライトがいた。


「あ、ライト。起きたの?・・・私の部屋に来たということはメモを読んだのね。」


「ああ。メモにもう片方の手にもメモを握らせておく。と書いてあったが、もう片方の手には何もなかったぞ。」


「やっぱりね。教室に誰かがいる気配がしたのよ。たぶんテイルだわ。魔力が若干漏れていたのよ。魔法で隠れてたみたいだけど、私の力じゃ居る、ということしかわからなかったわ。」


「ふうん。」


「あ、ネマ。悪いんだけどちょっと外してくれない?ライトと内緒話したいの。」


 ネマは若干傷ついた様子を見せたがすぐにうなずき、部屋を出て行ってくれた。


「話って?」


 ライトが聞く。

 ミシェルは校長とベルダイアに話した通りにライトに話をした。それに加え、先ほど起こったハーブとの出来事を伝えた。


「なるほど・・・ね。」


 ライトは頭に入れとく、と言って部屋を出て行った。

 ライトの顔は嫌な笑みを浮かべていた。


 ライトの部屋にはユキの死骸が無残に置かれていた・・・。









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