第57話


「ダイス君とハーブちゃんだっけ?」


 ラルトスの話が終わり、パタパタとダイスとハーブに駆け寄るミシェル。


「うん、ミシェルちゃんどうしたの?」


 返答をしたのはハーブだ。ハーブはイスに座ってふわりとした笑みを浮かべている。対してダイスは、こちらをじ、とにらんでいるように見える。

 (なんかしったけ・・・?)


「あ、あのさっき自己紹介してくれたじゃない。だけど、よく聞こえなくて・・・。名前しかわからなかったの。だから、もう一回してもらってもいいかな・・・?」


 聞いていなかった、というと何か言われそうなので、聞こえなかったことにした。


「あー、そうだったんだ。じゃあ、もう一回するね。私はハーブ。普通科から優等科に来たの。風属性だよ。よろしくね!」


「うん、よろしく!」


 ダイスは、


「・・・・・・。自己紹介は一回で十分だろ。」


 と言い捨て、教室を出て行った。


「ごめんね。ミシェルちゃん。あれは地属性のダイスね。ダイスはねー、あーみえて恥ずかしがり屋の王子様なんだ。きっと照れてるんだよ。ミシェルちゃんが可愛いから。」


「そんなことないと思うけど・・・。あ、ダイス君も普通科から来た子だよね?」


「うん、そうだよ。いやー、あいつがまさか優等科に入れると思わなかったけどねー。ま、私もだけどさっ!」


 ダイスがいないことをいいことに、ぺらぺらといろんなことをハーブはしゃべりだす。


(ストレスがたまってたの・・・かな?)


 一通りしゃべって満足したのか、そのまま机に突っ伏してハーブは寝てしまった。


「うそでしょ・・・。」


 ミシェルはダイスと話せなかったことが心残りだったが、本命のテイル様と語り合うために、勢いよく振り返った。




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