第48話

 校長探しの一歩目として魔法学校地下に位置する祭壇にやってきたベルダイアとミシェル。


 この祭壇からは何となく不穏な空気を感じる。校長はこんなところにいるのだろうか。


「今日はトイレで泣いているようね。ここにはいないわ。」


「泣いてること、決定事項なんですか!!?ってか、なんで校長は泣くんですか?」


「うーーん、弱い・・・のかしら?ま、状況をみて察してちょうだい。」


 と答えるのを暗にベルダイアは拒否する。

(うまく、はぐらかされたーー!)


「じゃあ、上に戻りましょうか。」


「そうですね・・・っていたたたたたたたた!!!!!!」


 ミシェルはなにかにつまずいてこけてしまった。

 そのなにかを手でつかみ、目の前に持ってくる。


「きゃあああああ!!が、骸骨-------!?!?!?」


 そう、なにか、とは骸骨だったのだ。ミシェルの顔がさっと青くなり、こわばる。


「ど、どうしてがっ、ガイコツなんかが、ここに・・・?」


「・・・それ、レプリカよ。校長がね、趣味で集めているの。悪趣味だからやめなさいって言ったんだけどね。校長はこの趣味を人に見られたり知られたりするのは嫌らしいから、何も見なかったことにしてあげて。」


「あ、レプリカなんですね。わかりました。」


「さあ、立って。行きましょう。」


「はーい。」


 歩きながらミシェルはベルダイアに質問した。


「あの祭壇って何に使われているんですか??」


「特に魔法学校としては使っていないわ。校長の私室みたいになっているもの。校長が魔法の練習をこっそりしたり、泣いたり、魔法学校から抜け出すために使う部屋・・・ってところね。」


「はあ。ベルダイア先生、よくご存じですね。校長先生はこっそり使っているつもりなんでしょう?」


「そのようですが、バレバレです。まあ、私はつ・ね・に、校長を監視・・・仕事をさぼらないように見張っていますから。」


 うふふ、と笑いながら話す。

 そうこうしているうちに普通科のトイレの前についた。


 ミシェルは男子トイレに入ろうとした。するとベルダイアがそれを止めた。


「待ちなさい。」


「え?」


「校長は・・・」


 なぜかごくんとのどが鳴る。


「女子トイレでいつも泣いています。」


「・・・え。えええええええええええええええ!!!!!お、男なのに、女子トイレで堂々と泣いているんですか?!」


「ええ。変態ですよね。」


 あっはっは、と笑い飛ばしながらベルダイアは女子トイレに入っていった。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援した人

応援すると応援コメントも書けます

ビューワー設定

文字サイズ

背景色

フォント

一部のAndroid端末では
フォント設定が反映されません。

応援の気持ちを届けよう

カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。

アカウントをお持ちの方はログイン

フォロー機能を活用しよう

カクヨムに登録して、気になる小説の更新を逃さずチェック!

アカウントをお持ちの方はログイン

フォロー機能を活用しよう

カクヨムに登録して、お気に入り作者の活動を追いかけよう!