第15話

 第5試験、闇魔法を作り出すという試験に失敗してしまったミシェル。

 落ち込んでいるミシェルに校長先生が通知書をもって声をかける。


 校長先生は合格、または不合格と書かれている通知書をミシェルに手渡す。


(すべての試験をクリアしないと、オールラウンダーは正規入学者の資格を得ることができないって説明されたし・・・きっとダメだよな。きっちりいろんなことを頭に入れなおして出直そう。)


 ミシェルは通知を見る前から肩をがっくりと落とす。ため息を深ーくつきながら通知書の封を切り、中に入っている紙を取り出す。そこにはこう書かれていた。


 ”合格おめでとうございます。すべての試験をクリアされたミシェル・フランソワーズの魔法学校正規入学を許可します。学校長”


「え・・・?」


 ミシェルは合格と書かれている通知を見て驚く。



「校長先生、どういうことですか?私・・・5つ目の試験、失敗しましたよね。いや、うれしいんですけど、意味が分からないんです。すべての試験をクリアしたって・・・・・・?」


 校長先生もどうしてそんなことを聞くのか?という顔をし、こう答える。


「?5つ目は闇魔法だったよな。しっかりミシェル君は、その試験をクリアしているぞ。失敗したと思うのは間違いだ。それでいいんだよ。」


 校長先生の言葉に首をかしげる。


「闇魔法はな、別名タブー魔法と言われ、公共の場で使うことは許されていない。また、使える者も限られている。基本、使えないのが当たり前の魔法なんだ。使える者は心悪しき者のみ。心が澄んでいるものには使えないのだ。いくら頑張っても。」

「つまり、私が闇魔法を使えなかったから、悪しき考えを持っていないと判断されたということですか。」

「そういうことだ。魔法学校には心悪しきものはいらぬからな。十分な入学判断材料となった。」


 合格通知への疑問が解け、すっきりとした気分になったミシェルは叫んだ。


「やったあああああああああああ!!!!!!!」


 校長先生は耳がつんざけるかと思い、耳を必死にふさいだ。

 ミシェルは満面の笑みを浮かべ、喜びを表現した。


「おめでとう、ミシェル・フランソワーズ。オールラウンダーは20年ぶり、ベルダイア先生以来の生徒なのよ。ようこそ。魔法学校へ。」


 わらわらと教師たちが集まってきて、ミシェルを取り囲む。校長先生をはじめ、ベルダイア先生、火属性のルシア先生、水属性のタイト先生さらに、風属性のフィン先生、地属性のソニア先生、そしてこれから担任となるラルトス先生。それぞれが一人ずつお祝いの言葉をミシェルに伝える。

 ミシェルは今までこんなに人にお祝いされたことなんてなかった。ミシェルは恥ずかしさと嬉しさで顔を赤らめた。

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