第35話 ランク上がりました

 ご無沙汰更新で申し訳ありません。10月ゴタゴタしてて全く執筆できなかったら、何書こうとしてたか忘れてしまいました。(´;ω;`)

そしてそのままスランプ突入です。


 リュートの年齢を16歳から18歳へ引き上げました。

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「申し訳ありません、彼女時々やらかすんですよね、当然10歳以下の冒険者登録についての資料も貰ってないですよね~」


 気のせいかルイジさんの眼からハイライトが消えた。


「は、は、は……ふぅ。申し訳ありません。10歳以下・・・・・の仮登録の冒険者はランクアップ条件クリア後試験を申請して合格すれば昇級可能なんです」


「今…10歳以下・・・・・と、言われました?アルカさんには登録できるのは10歳以上ってことでポーターを勧められたのですが……」


「はい、確かに基本は10歳以以上なのですがそれは人族の場合です。種族特性を鑑みて低年齢でも身体能力の高い獣人やドワーフ、魔力特化のエルフ族などは能力を示せば登録可能なんです。そちらのポーターの彼は8歳ですか。誠に、誠に申し訳ございません。ダンジョンに入る為ポーター登録されたんですよね~」


 はぁぁぁ、っと大きなため息をつくルイジさん。いやため息つきたいのこっちなんですけど。


「ここで登録はできないのでエオカ支部で登録の際に、こちらで受けた依頼達成分はカウントされる様にいたします。チームとしてダンジョンに入ったことが証明出来ますので。ただここに来るまでの間、チームメンバーの記載がエルさんのギルドカードにされていなかったのでチームメンバーとしての証明ができないんです。コレ、チーム登録したのもアルカですよね、はあぁぁぁ」



 なんてこったぁぁぁ、あの語尾のばしエルフ、とんだドジっ属性だった。

 ルイジさんはこの四季ダンジョン出張所の副所長らしく、エオカのギルマス宛に手紙を書いてくれることになりました。

 まあギルド職員のミスですから当然なんだけど。唯一の救いは


「僕も冒険者になれるんだ」

「よかったな、アス」


 とアス君達が嬉しそうにしてることでしょうか。ヨヨヨ…



「とりあえず先に達成分の依頼料お渡ししますね。

 ワーキングアントは84体討伐で4200、ワーキングアントの甲殻50個納品で10000。

 トレント28体討伐で560。

 クロウラーの討伐53体で4240、糸袋30個納品で6000。

 レッドセンチピードの牙37対納品込みでで7400。

 ビックマンティスの鎌18対込み10800。翅が36枚で14400。

 ポイズンタランチュラの牙が14対込みで3500、毒袋14個で2800、脚30本で2400。

 レッサースパイダーの牙が8対込みで2000、糸袋8個で2400。

 ビッグモス討伐2体で400、ゴールデンビッッグモスの翅が4000。

 フォーブレードマンティスの鎌3個込みで1200でと、翅が1対で800です。

 合計76900、税引後69210ウルです」


 ルイジさんはトレーに大銀貨6枚、小銀貨9枚、大銅貨2枚、小銅貨1枚を乗せる。


「申し訳ありませんがここで担当を代わります、私は手紙を用意しますので手続きが終わってもお待ちください」


 いつの間にか後ろにいた女性職員と交代する。


「ここからはカルミラが担当します。こちらはエルさんとリュートさんの新しいカードになります。内容に間違いがなければ魔力を流してください」


 カルミラさんが差し出したのは銀色のギルドカード。冒険者登録して一月で3枚目のカードだ。



 名前:エル・年齢:16歳・性別:女

 出身地:ディヴァン領、オルフェリア王国

 職業:魔法剣士、冒険者

 所属:ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部

 ランク:D

 パーティー:金色の翼/リーダー

 パーティーメンバー

 ・リュート(格闘家)・アス(ポーター)

 

 賞罰:ー


 ちなみにリュートはこんな感じです。


 名前:リュート・年齢:18歳・性別:男

 出身地:シーデ村、北方連合国

 職業:武闘家、冒険者

 所属:ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部

 ランク:D

 パーティー:金色の翼/メンバー

 パーティーリーダー:エル(魔法剣士)


 賞罰:ー


 リュートもDになりました。

 Dランク魔物の素材納品がCランクの依頼になるのだけど、前回のキング以外のコックローチと今回のレッサースパイダー、ポイズンタランチュ、ビッグモス、フォーブレードマンティスがCランク依頼になるそうです。

 キングコックローチとトレントの幹納品はBランク依頼になるのだけど、Cランクになるにはギルドの指定した(もしくはそれ相当と認められた)護衛依頼の達成が条件だそうです。

 トレントの納品は金額がかなりお安いので商業ギルド売り一択です。

 私とリュートがランクDになったのでパーティーランクはDです。

 パーティーは2ランク上の依頼まで受けられるから問題ない現段階でBランク依頼まで受注できます。

 あ、キングコックローチはカウントされないのかな。


 二人とも魔力を流してからカルミラさんにカードを渡した。

 カルミラさんはカードを確認後返してくれたので受け取った後別室に案内された。


「ルイジ副所長の指示で応接室に案内するよう言われてます、こちらにどうぞ」


  カルミラさんに2階の部屋に案内され、ソファに座って待つ。


「今のうちに依頼金渡しておくね」


 二人に6920ウルづつ渡した。



 コンコンコン


「お待たせしました。みなさん」


 ノックの後ルイジさんが部屋に入ってきて向かい側の椅子に座った。


「こちらが依頼達成の証明書になります。詳細については速文でも知らせていますので。この度は本当に申し訳ありませんでした」」


 深々と頭をさげるルイジさん。

 差し出された手紙を受け取りマジックバックの方にしまう。

 ルイジさんのせいじゃないけど、ギルドの連帯責任ってことでしょう。


 ルイジさんに見送られギルドを後にする。予定より随分遅くなってしまった。

 レイディを迎えに行きダンジョン村を後にする。

 従魔の首輪は邪魔くさいのでエオカを出るまでそのままにする。きけばエオカ用なので4つのダンジョン村とエオカなら何処でも返せると言うことだった。

 さあ、おとぼけエルフ嬢、待ってなさい。


 門を出てすぐにレイディにまたがり、ういきゃんふらい~

 順番はアス君、私、リュートの順、うん考えない考えない。


 さすがグリフォンあっという間にエオカに到着ですね。

 4日ぶりのエオカは何も変わってません。先に厩舎と宿をとってお昼ご飯にしよう。

 レイディには角兎肉、今日はゆっくり休んでてもらう。


 部屋はリュートが人化できるようになったので別で撮りました。

 ううう、せめてアス君ください。


「もう、オネーしゃんしかたないでしゅね。後でお邪魔しましゅ」


 と、ほんのり頬を赤くしてニカって笑うアス君、マジ天使……

 リュートのジト目は見なかったことにします。


「お昼ご飯肉が食べたいでしゅ!」


 こう見えて二人とも超肉好き。まあ虎獣人だし当然か。

 はい、肉でご機嫌になるアス君が可愛いです。もう、ギルド宿一階の食堂は卒業ですね。

 厩舎の職員にオススメのお店を尋ねたら『金牛亭』と言う食堂のお肉料理が美味しいそうですと教えてもらいました。


 お昼には少し早いが冒険者ギルドでは時間かかりそうだし、速文がまだ着いてないと思うので先に昼食にします。

 お店は開いてました。席も余裕がありました。

 壁面に手書きのメニューが並んでますがここは店員のお姉さんにオススメを確認。


「日替わりは角黒毛牛のハンバーグ、冒険者に人気は金牛スペシャル定食だけど「僕それにしましゅ」……大人でも量が多いかもよ?」


 食べきれないかもと心配してくれるお姉さん、しかし彼アス君はきっと、いや絶対大丈夫だろう。

 食べれる気がする。

 若干彼は今までを取り戻すかのように食べるのだ。


「じゃあスペシャル1つと私は日替わりで、ウリュ君リュートは?」

「オレも日替わりで」


「パンとライスどちらにします?」

「ライスでお願いしまちしゅ」

「私もライスでお願いします」

「オレはパンで」


「あと、お水を人数分ください」

「はい、しばらくお待ちください」


 ウキウキなアス君が可愛いです。アス君の様子にリュートと顔を見合わせクスリと笑う。

 こんな時間がたのしくて、今頃学園に戻っていたら味わえなかったと思うと、本当出奔してよかったとしみじみ思う。







 

 

 スペシャルはなんと角黒毛牛のステーキと角黒豚のカツレツ、さらに合挽きハンバーグにサラダと野菜スープでした。それぞれは単品よりは小さいサイズですが、2人前くらいありそうだった。

 アス君はどこぞのフードファイターかと言いたくなる食べっぷりでしたがさすがにきつかったようで、ジト目でリュートを見ましたが、お兄ちゃんは弟の頭を軽くこついてから残りを食べてました。

 しかし二人ともどこに入っていくんでしょう?見た目と胃袋の容量に差がありすぎです。

 私なんて水でも太る……のは衣瑠でございました。エレーニアボディはそんなことがなさそうですね。でも食べ過ぎないように、偏らないように気をつけてますよ。


 私たちのハンバーグは角黒毛牛のハンバーグでした。目玉焼きトッピングもあって美味しゅうございました。

 衣瑠だった頃はパイナップルトッピングは好みではなくて、びっくりなお店ではおろしそバーグディッシュが定番でしたね。

 この店のオーナーさんは牧場主さんで、餌にマナ草やリポ草を混ぜることで野生に近い肉質をキープしているのだとか。餌代かかりそうと思ったけど牧草地で薬草も育ててるんだって。すごいね。

 値段はそれなりにしたよ、日替わりは500ウル、スペシャルは900ウルしました。





「はぁ~美味しかった。お腹いっぱいでしゅ」


「食べすぎだろう、アス」


「兄しゃま、お肉いっぱい食べないと大きくなれましぇん」


「オレはこれ以上大きくはならないと思うが」


「お肉食べて筋肉つけるのでしゅ」


 むう、アス君は肉信奉者かも?マッスルなリュートはご遠慮したいのですが。

 そんな話をしながら通りを歩く。


「冒険者ギルドに行くまえに商業ギルドの用事済ませてしまいたいのだけどいいかな、2人とも」


「あ、試験……」


「そんな満腹状態じゃ動き辛いだろ。すまないエル、先に商業ギルドに行こう」


「う、ごめんなしゃい」


 2人でアス君の頭をわしゃわしゃしてから商業ギルドの方へ歩き出す。せっかく気をきかせたのにお兄ちゃんは厳しいですね。







 商業ギルドの受付嬢にコナリーさんからトレントの納品の件で連絡が来ていると思うと伝えると、ギルマスの部屋に案内された。


「マスター、エルさんがお見えになりました」


「ああ、入ってくれ」


 執務机に向かって書類を読んでいたのは70歳くらいの白髭のおじいさん。黄門髭だよ。チリメン問屋でのし上がったのかな?立ち上がって手を差し出して来た。


「ここのギルドマスターのエドワードじゃ。よろしくのう、嬢ちゃん、坊主達。ワシのことはエドと呼んでくれ」


 まあ、この人からすれば私らひよっこですな。しかしそんなギルマスを愛称で呼び捨てするわけないです。『ふぉっふぉっふぉ』とでも笑ってくれればご老公と呼んでさしあげますよ。


「トレントをこちらで競りで販売することで、【四季ダンジョン】出張所のコナリーさんから話がきてると思うのですが、トレントをどちらに置けばいいですか」


「すまんの、嬢ちゃん。何本ほどあるんじゃ?」


「チェリーが4本、アップル、ウォールナット、オークが3本づつですね」


「そりゃまた……たまげたな、そんなにあるのか」


「多すぎるなら減らしますよ」


「イヤイヤイヤ、その心配はいらん。嬢ちゃんは次は夏階層に挑戦するんじゃろ、じゃったら次にトレントが入る予定は無いも同然。ここはいっそすっぱり出し切るようお願いする」


「わかりました」


「じゃあ倉庫に案内しようかの」


 え?ギルマスみずから案内してくれるの?


「まあ、そのマジックバックかの?他の者にはばれんようにしたがよかろうて」


 ああ、インベントリに気使ってくれたのね。コナリーさんの根回し済みのようです。


 というわけで広い倉庫にトレント全部出しました。腕枝は2本づつ温存しました。燻製肉作りたいんだ、後ソーセージとかチーズとかも燻製にしてみたいのだ。


「競りは明後日を予定しとる、明後日の昼以降なら売上金を渡せるじゃろう」


「わかりました、明後日ですね」


「そうじゃ、嬢ちゃん昇級で3級になったんじゃろ、商会登録をしてそっちのポーターの坊主を商会員にすりゃ、坊主も税率適応されるぞ、やっていかんか?」


「それって、費用は」


「いや、かからんよ。嬢ちゃんが商会の会頭として、坊主が商会の者と認められるから、2人の商売は商会として扱われるようになるだけじゃ。いわば店主と店員じゃ」


 まあ、損するわけじゃないしやっとくか。


「1番の部屋へいくとよい、嬢ちゃんらに商売の女神の幸運が訪れますように」


「貴方にも商売の女神の幸運が訪れますように」



 倉庫を出て次は1番の扉に…と思ったが先に素材売っ払おう、買取部屋に先に行くことにした。前に一度きてるから場所は覚えてる。


 残してあった角兎の皮、ワーキングアントの攻殻、クロウラーの糸袋、ポイズンタランチュラの脚、査定に時間がかかるということなので明後日トレントの分と一緒に受け取れるように話をつけた。


 熊皮を鞣してくれるの業者を紹介してもらおうと尋ねると、出入りの職人に頼んでくれると言うので渡しておく。熊皮は大きいし野営時の敷物にちょうどいいのだ。今回ダンジョンで狩った角熊は大きさとしては中位、3人でギリギリ使えそうなのだ。自分で鞣すのは邪魔くさいのです。


 次は1番の扉だ。ついでにリュートも商会員に入れておいた。で、こんな感じになった。



  名前:エル・年齢:16歳

  出身地:ディヴァン領、オルフェリア王国

  拠点(登録地):オルフェリア王国、デュナン領、イチニ支部


  5級(オルフェリア王国) 登録:春の第二月

  3級(ウェイシア王国)登録:春の第二月


  【エルドール商会】 会頭

  商会員:アス・リュート


  賞罰:春の第二月、条件達成にて3級へ昇級


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  名前:アス・年齢:8歳

  出身地:シーデ村、北方連合国

  拠点(登録地):ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部

 

  ポーター(ウェイシア王国) 登録:春の第二月

  3級(ウェイシア王国)登録:春の第二月


  【エルドール商会】 商会員

  会頭:エル


  賞罰:ー


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  名前:リュート・年齢:18歳

  出身地:シーデ村、北方連合国

  拠点(登録地):ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部

 

  3級(ウェイシア王国)登録:春の第二月


  【エルドール商会】 商会員

  会頭:エル


  賞罰:ー


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 3人とも判定球を青く光らせました。



「おそろいでしゅ」


 はい、全員で同じ商業ギルドカードを持ちました。アス君も冒険者ギルドで試験受けたらさらに冒険者ギルドカードと合わせての二枚持ちになります。だからなんだと言われても困ってしまいますが。




「じゃあそろそろ冒険者ギルドに行きましょうか」


「はいっ」「ああ」


 お腹具合もこなれたようです。







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エルたちの商会の名前はパーティー名の【金色の翼】をフランス語でもじってみました。

エルドール=Aile D'ore=フランス語で『金色に輝く翼』だそうです。


あと、アルファポリスで賞に応募した作品が『優秀賞』をいただきましてちょっとそっちにかかる割合を増やすためこちらはこのまま亀更新になるかもです。この作品の元ネタ作品がかけてないんです。申し訳ございません。m(_ _)m

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