丘の上のアトリエ

作者 谷川流慕

40

14人が評価しました

★で称える

レビューを書く

ユーザー登録(無料)をして作者を応援しよう! 登録済の方はログインしてください。

さんがに★で称えました

★★★ Excellent!!!

――

 ピアノが弾けなくても、音楽の知識がなくても、立ち寄った読者を迎え入れてくれる調律師・佐倉波音の物語です。
 人に歴史があるように、ピアノにも歴史があります。
佐倉が慕う、店主の宇部が営む、アトリエ・ウベに集まる数々のピアノと、奇しくも人と符合する話の展開に、自然と未知の世界が知識として蓄積されます。

 音の土台に関わる人間模様も深く掘り下げられ、音が直接伝えられない分、作者様の卓越した表現と知識で読む側に伝えて下さいます。
専門用語も多いですが、分かりやすく解説されていますが、固い説明文にはならず、あくまでも物語の歯車として円滑に届けて下さいます。

 音が繋ぐ、苦節あり笑いあり最後は幸せ満載のアトリエ・ウベへ、皆様も訪れてみて下さい。

 宇部さんの親父ギャグ、私は大好きです。

★★★ Excellent!!!

――

ピアノの調律といえば、弦の変化で徐々に狂ってくる音程を正しい音に合わせ、汚れなどで鈍くなる動きを整える、ピアノをあるべき状態に戻すお仕事。でも、実は調律はそれだけじゃない。
ピアノに惹かれて調律を生涯の職にと思い就職した先で、量産メーカーのピアノとの付き合い方に少しなじめないでいた主人公。偶然、小さなピアノの工房を見つけ、そこで少し照れ屋の職人気質の調律師と出会う。主人公は老練で博識な彼を師と仰ぎ、様々な問題を通して調律の奥の深さを学んでいく。
音楽という芸術を縁の下で支える調律師とはどういう職業か。決まった数値だけでは語れない多彩な楽器の個性と、演奏者の個性、それを引き出す音を作っていく。調律とピアノのディープなうんちくを交えながら、調律という仕事の魅力と、量産モデルとは違う個性溢れるピアノたちの魅力が語られていきます。

また調律しなくちゃと少し面倒ごとのようにも思っていた調律が、今までとは違った魅力的なもののように思えるようになりました。
休日に娘がぽろんぽろんと奏でる、少し狂い始めた年を取ったピアノの音を聞いて、そろそろまた調律しなくてはと思いました。

★★★ Excellent!!!

――

意外と知られざる調律師の現場に迫る物語。
専門用語もわりと多いですが、コラムなどでわかりやすく噛み砕いて説明してくれているので、読んでいて全く疲れません。

それになんといっても、個性豊かな登場人物が魅力的。読んでいるうちにみんな愛おしく思えてきます!
コミカルに、時に切なくも優しく描かれる人間模様は必読です。

それから、忘れてはならないのが、各エピソードを彩るピアノたち。彼らも、まるでそれぞれに人格があるかのように生き生きと描かれています。

ピアノを通して、各人の人生に寄り添いながら、読んだあとはちょっと幸せな気持ちになれる、そんなあったかい物語です!

★★ Very Good!!

――

優しい文章で紡がれる物語。
クラシック音楽やピアノ、調律という分野は初めてというかたでも楽しめる作品です。

子どもの頃にピアノを習っていたことがあり、調律師のかたにもお世話になりました。
幼いながらに、ピアノの音が安定してまた弾くことができる喜びを感じたことがあります。
調律師は、日本であっても職人気質なイメージがあったのですが、意外に一般企業的ですね。

楽しんで読ませて頂きました。

★★★ Excellent!!!

――

最初はガチガチのお仕事に関する小説かと思いましたが、楽器店やピアノそして調律などの要素をベースにしてストーリーに説得力をもたせ、それだけでなく人間模様や恋愛的要素を時には切なくまたハラハラさせながら、最終的には心を温まらせる内容となっています。

さんがに★で称えました

★★★ Excellent!!!

――

ピアノの調律は絶対音感が必要――僕もそう思っていました。
調律師という聞き慣れない仕事の中で、丁寧に書かれており、とてもわかりやすかったです。
何より、調律師だからこその『人との繋り』が仕事小説としての面白さを引き出していると感じました。
音楽性の知識も比較的押さえつつ、要所でなるほどと思わせる話の運び。
今後も完結まで楽しみにしています!

★★★ Excellent!!!

――

楽器はプロの手でメンテナンスされると、驚くほど奏でやすくなります。
その楽器のベストコンディションは、その楽器を奏でる人のベストコンディションでもある。
専門用語や業界あるあるの解説も楽しく、より音楽を楽しめる物語だと思います。
ピアノだけでなく、他の楽器を演っていらっしゃる方でも共感できるのではないでしょうか。
古い楽器の魅力も伝わってきます。
楽器を大切に、音楽を大切にされていることが伝わってきます。
たくさんの魅力溢れるピアノが登場することを期待しています。