第14話『これだけ読めばOK!総集編』

 時に、西暦2098年。

 世界は人類存亡を賭けた最終戦争のさなかにあった。

 敵の名は、パラレイド。

 次元転移ディストーション・リープで時間も空間も問わず現れる、謎の機動兵器群……国を大地ごと消し飛ばし、何度も地図を過去の遺物へと更新し続ける脅威。それがパラレイド。

 全地球規模で戦争が日常化した中、学生たちもまた幼年兵ようねんへいとして戦っていた。

 女子供、一般人でも馴染みやすい主力兵器は、人の姿をしたパンツァー・モータロイド。通称PMRパメラは全高7メートル前後の人型機動兵器ロボット、戦場の主役である。

 少年少女たちは今、鋼の防人さきもりへと魂を灯して戦う。

 いざ、鈍色にびいろの青春を突き抜けて……未来に、あらがえ!


 消滅した北海道、地獄の最前線から帰還した男……摺木統矢スルギトウヤ皇立兵練予備校こうりつへいれんよびこう青森校区あおもりこうくへと転校してきた彼は、戦死した幼馴染の更紗りんなから機体を引き継ぐ。

 大破し擱座したそのPMRは、97式【氷蓮ひょうれん】……本土ではパーツ調達もままならない、北海道戦線に集中して先行配備されていた最新鋭機だ。

 復讐心を憎悪で燃やし、全てを憎んで【氷蓮】を修理する統矢。

 そんな彼を不思議と助けてくれる、クラス委員の五百雀千雪。彼女がほのかに寄せる一目惚れの初恋にも気付かぬまま、統矢は千雪の力を借りて【氷蓮】を蘇らせた。そして、エースだけを選抜した戦技教導部の仲間たちと共に、青森に再び現れたセラフ級パラレイド、ゼラキエルと交戦する。ゼラキエルは北海道を消し飛ばした、統矢にとっては仇でもある怨敵。アメリカ海兵隊や青森校区の幼年兵たちの力を借り、激闘の果てに統矢はゼラキエルを、続いて現れたサマエルを撃破する。

 そして、度々統矢が経験する不思議な極限状態。

 危機に陥る程に、統矢は集中力が無限に高まるのを感じた。

 全てがスローに見てて、あらゆる可能性が読み切れる圧倒的自明……それはDUSTERダスター能力と呼ばれる、死地から生還した兵士が稀に発現させる力だった。その力を託された統矢は、りんなの思い出を胸に、その死を受け入れ仲間たちと戦い始める。

 そんな彼の近くには、謎のPMR【シンデレラ】によって次元転移で現れた記憶喪失の少女……りんなにそっくりな更紗れんふぁがいるのだった。千雪に懐き、千雪を通して二人を優しく包んでくれるれんふぁ。三人で過ごした遺都東京での廃墟生活で、統矢は彼女のことを無視できなくなっていた。そして、彼女が乗ってきた【シンデレラ】のことも。


 そして、戦いは新たな局面へ……宇宙より新たなセラフ級パラレイド、メタトロンが襲い来る。統矢には最強の力、【氷蓮】をコアユニットとする全長300mを超える超弩級ちょうどきゅう全領域対応型駆逐殲滅兵装統合体ぜんりょういきがいおうがたくちくせんめつへいそうとうごうたいたくされる。その名は【樹雷皇じゅらいおう】、天翔あまかける戦略級兵器群である。

 初めて経験する宇宙戦闘の後、統矢はメタトロンと共に無人島へ墜落する。

 大自然の中、メタトロンの残骸と共に出会いがあった。

 人類同盟のパイロットと思しき少女、レイル・スルール。

 寒さを温め合う夜を過ごす中で、統矢はレイルに強烈な好意を寄せられる。彼女が発する「統矢様」という言葉の意味は? そして、レイルの正体は……? それが彼女自身の口から語られた時、統矢を悲劇が襲う。

 レイルはパラレイド、そしてメタトロンのパイロットだった。

 彼女の偵察機だと思われていた機体は、コアブロックに変形……残骸と化したかに見えたメタトロンの上半身と下半身を呼び寄せる。合体して復活したメタトロンと交戦する中、辛うじて脱出した統矢を待っていたのは……さらなる悲劇だった。

 明かされるパラレイドの正体。

 語られるれんふぁの真実。

 そう、パラレイドとは実は……

 次元転移とは、空間と同時に時間をも超える力で、未来の地球人が現在の地球人を襲っていたのだ。そして、その未来人の首謀者は……。れんふぁの曽祖父そうそふである、統矢本人、未来の統矢なのだった!

 今、未来は暴かれた……その先に明日はあるか?

 明日を探せ、なければ作れ……そのために戦いは続く!

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