願いを叶える泉

 その村の近くにある森の奥には『願いを叶える泉』と呼ばれる泉があった。

 ある日、ひとりの少女がその森に向かった。


 少女は森に着くなり、泉に小石を投げた。

 すると、泉は輝きを発し、それはそれは美しい女神が現れた。

「あなたが落としたのは、金の小石? それとも、普通の小石?」

 少女は女神にうっとりしていたが、ハッとしてこう言った。

「ふ、普通の小石です。でも、女神様、願いを叶えて下さい。父が病に倒れてしまって、大変なんです。どうか、助けて下さい!」

 すると、女神はふふふと微笑んだ。

「私は正直者が大好きよ。あなたに金の小石を与えましょう」

 キラキラとした金の小石が少女の手に置かれると、女神は消えていた。


 少女は大喜びで村に帰った。

 そして、金の塊をお金に変えて、父を病から救った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る