第49話

 膨大な瀑布の如くあふれ出る怨念の現し身、醜塊しゅうかいなる異形。

 今のアンティアヴィラタを表現するならば、そうなるだろう。だがこれが、アンティアヴィラタの本来の姿だった。

 この姿を、アンティアヴィラタは殊のほか嫌った。自分を冷遇した、無能で無力な同族たちと同じこの姿は、同時に、自分こそが「無能で無力な」存在であることを嫌が応にも思い出させるからだ。

 今でこそ異次元勢力に属するアンティアヴィラタだが、本来は敵対する側に属する種族であった。

 異次元勢力におびやかされた「かつての世界」で、アンティアヴィラタの種族は、決して強くはないからこそ、他の種族と共闘する形でそれに抵抗していた。善戦こそしていたが、長く続く反抗は戦線に疲弊と膠着を生み、共闘軍は必死に挽回の策を練っていた。

 その策がついに実行に移されるという段階になって、しかし、あろうことか共闘軍の内部から裏切り者が出る。これによって均衡は一気に崩れ、共闘軍は壊滅し、結果、アンティアヴィラタのいた世界は異次元勢力が支配するものとなった。

 オレはキサマらとは違う、無能で無力で無様に死ぬような一生など、送ってたまるか。

 裏切り者はアンティアヴィラタだった。味方を売るのと引き換えに、自分の求める「力」を得るために。

 常頃から、生への執着と死への恐怖、嵩高かさだかな傲慢と鬱屈、力への過度の傾倒を露骨に態度に出していたアンティアヴィラタは、共闘軍の中だけではなく種族の中ですら孤立し、それゆえに冷遇されていたのである。

 逆恨みといえばそうだろう。だが、異次元勢力のもたらす強大な力に魅入られたアンティアヴィラタにとっては、同族を捨てる理由などそれで十分だった。何の躊躇も呵責もなく、むしろ自ら率先して同族を殺戮した。

 につくことで、アンティアヴィラタは望みどおり「力」を得た。得体の知れない力への怖じ気はあったが、それとて到底、「自分が強くなれる」という快感を上回るものではなかった。

 同族を裏切って異次元勢力についてからは、その尖兵として動いた。絶対的な力を持つ「あるじ」の下で、暴力の行使と誇示、そしてそれを楽しめる役目ポジションを得たことで、アンティアヴィラタは傲慢を露わにし、もとよりひねくれた性根を更に腐らせることを、大いに楽しんだ。

 とはいえ、所詮は「外様」の立場。それも、単なる我欲で簡単に同族を裏切るような輩が、要職に重用されるなどあり得ようはずもなく。

 自分など、いつでも使い捨てられる駒のひとつにすぎない、ということ。強大な力を得ながらも、その焦りと恐怖は常にアンティアヴィラタにつきまとっていた。

 だからだった。自分よりも「下」の存在を作り続け、なぶり、殺し、貶めることに躍起になるのは、自分はそれらとは違う、有能で有用で価値がある存在なのだと、常に誇示しなければならないからだ。

 自らの生存を確保するための最低条件。

 しかし今、この目の前の存在によって、それが完全に潰されてしまった

 ぐつぐつと煮え返る感情そのままに、体内から噴き出す異様の気は、明白な敵意と害意にみきり、周囲の大気をゆがませ、浸食するかのように滴り落ちる。

 アンティアヴィラタが身に着けていた「白」という色は「自分に指一本ふれさせることなく相手を殺せる」という、力と自信の表れであり象徴だった。その白を、「脆弱の象徴」ともいえる地球人を模した形にまとわせるのも、相手に対して「お前はそれ以下の力しかない存在だ」と知らしめるためだった。

 それが、一片の余白すら残さず、屈辱という色に文字どおりられる。

 精神的優位のみならず、身体能力の優位までも覆された。地球人に擬した形すら、保つのは既に不可能。自分を見舞う一切合切が、自尊心に対する染汚せんおであり汚辱であり、これ以上ない完璧な仕打ちとなった。

「……お望みどおり滅多打ちにして殺してやるぞ、クソザコがぁ……!」

 平樽型の胴をぶるぶると波打たせながら出たのは、腹底に渦巻く怨念を、幾重にもみ固めたうめきの声。先刻ノーティが煽りつけた言葉を、反芻し累乗し、噛み潰すように吐き出す。

 スピンガスに寄越させた異様の「力」が、上空の毀裂から、赤黒く濁る濁流となってアンティアヴィラタの全身に注がれる。泥濘のようにどろつく憎悪が、流れ込む力によって際限なく増加していく。

 流れ込んだ力も、同様に憎悪によってね上げられ、アンティアヴィラタに異常な昂揚と横様よこざまな力を与えながら蓄積し、際限なく膨れ上がっていった。

「えげつねェパワーアップしやがって……!」

 その様子を見るノーティが、心底うんざりした顔で唾棄するように言う。今のアンティアヴィラタがどんな「状態」なのか、見ただけで理解したようだ。

「ヒャァ、ッ、ハ、ハハハ! 砕けろ! 死ね! ブッねェ!」 

 不快な響きが高低に入り混じる狂的な声──否、それは最早、声であるのかすら疑わしいほど歪みきった噪音の如き何か、である。

 アンティアヴィラタの頭部を構成する三角状甲細板の重なりの、蛇腹にも似たその真ん中が、ばっくりと裂けるように横開いた。口裂こうれつの如きその隙間から、ドス黒さを増した赤黒が満ち、あふれている。

 比喩ではない。赤黒い汚塊おかいが、文字どおりに物理的に、激しく嘔吐するようにアンティアヴィラタの口からあふれ出ていた。

「なッ……ンだ、ありゃァ……」

 異様の光景に、最大警戒の態を取っていたノーティがぎょっと目を剥く。

「いィい具合に間抜けたツラだぞクソザコがぁ……だが驚くだけで終わられても何も面白くないんでなぁ……!」

 アンティアヴィラタが、ゆがみきった顔で嗤った。向けられる視線に含まれる嫌悪けんお厭忌えんきを啜るように取り込み、一層の狂気と昂揚で、まるきり音階の狂った声で、ゲタゲタと。

「そぉら、たっぷり喰らえよ? オマエ自身が言ったとおりの〝滅多撃ち〟をな!」

 直後。極めて高い密度と質量をもった何かが、豪速ごうそく一散いっさんにノーティへ向けて飛来する。

 一発二発ではない。間断なく引きも切らず、際限なくされるそれは、おぞましい汚塊の「弾丸」であった。

 上空の毀裂から流れ込む横様よこざまな力が、アンティアヴィラタの内にみちみちと蓄積された憎悪を練り上げ、増殖し、凝縮し、際限なく射出はきださせている。

 クソザコをブチ殺す。殺さねばオレが死ぬ。死にたくない、死ぬのはオレじゃない、オレは死にたくない、だからオマエが死ね、ブッ死ね、さっさと死ねクソザコが!

 言葉どおり「滅多撃ち」を繰り出しながら、アンティアヴィラタの思考はただその一事で以て占められていた。

 強大な力の行使は、万能感めいた快感をアンティアヴィラタに与える。だが、本来以上の力を使えば、其処には当然、代償が必要になる。

 力を寄越せとスピンガスに要求したあのとき、この力に見合った「成果」を主に示すことを条件として課された。絶対の忠誠と確実な貢献、それができなければ、アンティアヴィラタはこの力に潰され、死ぬ。

 それがこの力を使うための「条件」であり、「代償」だった。

 死にたくない、こんなヤツにかかずらって死ぬわけにはいかない。そうだ、さっさと殺してしまえばそれで済むんだ、殺せばいい。死ね。死ね、死ね死ね死ね──

 アンティアヴィラタの思考は、ひたすら殺意の呪詛を繰り返す。繰り返すたびにと身を捩り、狂躁的な動きで口を、顔を、頭を四方八方に向け、おびただしい数の汚塊の弾丸を吐き出す。

 無尽蔵にも等しい力を供給されている今、跳弾などという小細工の必要は最早ない。今はアンティアヴィラタ自身が弾丸を撃つための銃身であり、砲台であった。

 辺りに轟く爆音。ノーティが汚塊の弾丸を避ければ、必然、それは周囲に撒き散らされることになる。

 周囲。其処にはこの戦闘を、固唾を呑んで見守る警護員たちの姿がある。

 無論、彼等とて防衛の第一線にあることを許された、高い能力を持つものたちであり、生半なことで崩れるものではない。

 しかし、それは避け得ぬゆえのものであった。

 硬質なものが砕ける音。ちれぢれと落ちるきらやかな欠片。動揺と悲痛に満ちたざわめき。

 その光景が何を意味するものであるのか、目の前の相手なら即座に理解するだろう。

「……テっメェ……何してくれやがンだ!」

 仲間たちを見舞う惨事のさまを目の当たりにしたノーティが、強い怒りと焦りの表情でアンティアヴィラタを睨みつける。明らかな損耗が出たことで、両者の間にそれまで以上の強い緊迫が張り詰めた。

「随分と逃げ回るのが上手くなってたんでなぁ、テメェが逃げたらそのぶん周りがぶっ壊れるようにしてやったんだよぉ!」

 ゆがみきり、めくれ上がる口裂を吊り上げて、アンティアヴィラタは嗤った。横様な力はその嗤い声にも呼応し、次々と止めどなく弾丸を射出する。

 ノーティが避ければ、仲間が攻撃を喰らう。だが、避けなければ自分が喰らう。

 それまでは相応に余裕のあったノーティの動きと表情が、陥ったジレンマによって明らかに曇った。

 そうだ、そのツラだ。苦しみにうめき無力を歯噛みする表情こそ、アンティアヴィラタが最も望んだものである。

 更に、ここぞばかりに背を反らし、顔を仰のくように上へ向け、更なる弾丸を吐き出す。

 その弾丸の向く方向は、あろうことか。

「……ひかりッ!」

 響いたのは、短くもはっきりとした叫び声。驚愕と恐怖が色濃くのったそれは、アンティアヴィラタにとって、最高の心地よさを以て響いた。

 ノーティが飛んだ。射出されたの弾丸の前に、その身を曝す形で。

 爆音がした。何としても弾丸を落とすべく迎え撃ち、ノーティが光波を放つ。何度も、何発も。

 だが、出力増強のを受けた弾丸の威力は、無論それまでの比ではない。

 最早避けるには近すぎた。迫る弾丸は、ついに標的を捉え、そして。

 命中した。威力は絶大だった。

 爆発によって、強く大きな爆風と衝圧が放射状に拡がる。その余波が後続の弾丸を誘爆し、次々と連鎖した。

 周囲の空気ごと焼き占め、爆風によって巻き上がった塵埃じんあいが、虚空にあふれて撒き散らされる。

 破壊の首尾を期したアンティアヴィラタの口が、フハ、と笑いの形に開きかけた。しかし、その塵埃の晴れやらぬ前に、盛大な舌打ちにも似た不興の歯軋りに取って代わる。

 どうやらヤツは、身体の周囲にバリアを張って、弾丸をしのいだらしい。

 とはいえさすがに、無傷というわけにはいかなかったようだ。

 爆発の熱が生んだ蜃気楼のようなもやの向こう、高温に曝された空気がシュウシュウと音を立てる中に、防御を固めるように片腕をかざしているノーティの姿が現れる。

 その腕が、肘先半ばからごっそりと抉れ、消えていた。防御の態勢が間に合わず、命中した弾丸の威力をまともに喰らう形になったのだろう。

 先の折と同じ失態を、ヤツはやらかした。多少の余裕など、この程度のことで軽く吹き飛ぶというのに。

「オレだけ狙ッときゃいいだろが! ブッ死ねとかさんざんわめいてたクセによ!」

 これまで余裕という色をいていた顔が、今は強い憤怒の色に取って代わられていた。

 感情の動きは、すなわち動揺。自分の身に受ける創痍より、守るべきものに及ぶ被害の方が、相手にとっては大きな恐怖となる。

 ノーティの余裕をなくすのみならず、その感情を偏狭させることに成功した。アンティアヴィラタは、自分の目論見が図に乗ったことを確信した。だが、だ。

「そうだ、まだこんなものじゃあぁない……オレが受けた屈辱をこんな程度で済ませてたまるか……!」

「テメェが勝手に有頂天になって、勝手に鼻っ柱折れただけだろが……オレのせいにすンじゃねェ!」

「黙れぇ!」

 うんざりと言い捨てるようなノーティの言葉で、渦巻く憎悪の暗澹あんたんをいっそう凝り固めたアンティアヴィラタは、ひときわ大きな弾丸を、更に上に向けて吐き撃った。

 実のところ、これまで人質に当たらないよう警戒していたのは、むしろアンティアヴィラタの方である。

 無論、人質の命を斟酌しんしゃくしてのことではない。あの「人質」はあくまでもこちらの有利に事を運べる切り札にすぎず、だが、に手を出すことは、されていない。

 誰に?

あるじ」に。

 それだけである。だが、アンティアヴィラタはそれを十分に理解していた。

 今この瞬間、自分の命を握っているのはその「主」である。

 命令に背くことは自殺行為に等しく、主の意に沿わない行動をすれば即座に見限られ、容赦ない無残な死に至る。

 だからこそ、この状況は都合が良かった。万が一人質が巻き添えになろうと、それは自分の失態ではなく、相手の無謀によるものなのだから。

 吐き出された弾丸がノーティを見舞う。襲い来る弾丸を光波で破壊しようとしてはいるが、其処に「避ける」という動きはない。

 そうだろう、自分が避ければ人質が死ぬ。万が一取りこぼすようなことになれば、即座に大惨事だ。なればこそ、ヤツは避けるという選択を選べない。

 自らを盾に他者を守るなど、あまりにバカバカしい行為だ。だがそのバカバカしいことをするために、わざわざこちらの攻撃に当たりに来るのだから、腹の底からバカなのだろう。

 アンティアヴィラタは、大いにせせら笑った。今も今とて、相手は弾丸を撃ち潰すこともできず、ひたすらバリアを張り、被弾し続けている。

 じわじわと守りの手を押し狭められていく様を眺めながら、アンティアヴィラタは身の内からゲラゲラと哄笑を噴出させ、狂喜にねじれ嗤う。

 不快極まるその嘲りに、ノーティが敵に牙向く獣のような表情で、ギッと睨みつけた。

 その間も、破裂の衝圧が奮う暴威に、踏み留まろうと耐えるノーティの身体が、更に上へと押し上げられていく。喰らいながら必死に対抗策を考えているのだろうが、間断なく吐き出す弾丸が襲い来る中で、はたしてどれほどの余裕を持てようものか。

「いぃいザマだなぁ? それがいつまで保つのか試したいなら、協力してやらないこともないぞぉ?」

「試すまでもねェ、全部凌ぎきってやらァ!」

 アンティアヴィラタの粘ついた物言いに、ノーティが不快の色も露わに言い返す。苦悶にひくつく顔は、それでもまだ、不敵をにじませて笑えるらしい。

「だったら、存分に喰らえよなぁ!」

 消えぬ忌忌しさに体節を軋り鳴らす。アンティアヴィラタの口から、ゲラゲラと噴きこぼれるようにあふれ出る笑い声。

 感情が昂揚すればするほど、アンティアヴィラタは連射の利く引き金トリガーと化し、吐き出す弾丸を増やしていく。このまま弾丸を喰らわせ続ければ、いずれはそのバリアも破れよう。或いは後ろの地球人ごとし潰されるが先か──

 いや、それでは自分が受けた屈辱を返すにはあまりに釣り合わない。このクソザコには、もっと惨めに、圧倒的な力の下で抵抗もできないまま、無様に死んでもらわなければならない。

 ならばどうする。

「……こうしてやるんだよぉ……!」

 狂笑をたけびながら、アンティアヴィラタは全身を蠕動ぜんどうするように波打たせた。最も大きく蠕動する腹部の内側に、ぐぼりと浮き上がるような形で、いびつに大きな塊が形成される。

 グゴ、ゴボ、と気色の悪い音を立てながら、腹部から胸部へ、胸部から平首へと移動するそれは、やがて口腔をギチギチと満たしきり、口裂をそれ以上に裂けさせながら、アンティアヴィラタの身の丈以上の赤黒い汚塊となって姿を現した。

 汚塊の挙動はそれだけで終わらない。

 未だ延々と上空から注がれる横様な力が、それを二倍にも三倍にも膨れ上がらせる。見た目のみならず、濃度や密度そのものが増大している。

 弾丸と言うにはあまりに不相応、砲弾とすら呼びがたい、巨大な弾頭を備えた導弾の如き形状の、穢悪あいあくの巨塊。

 頭部で痙攣ひきつけたように震える不揃いの線輪コイル状器官の先、どろりと濁る赤褐色の眼球が、ぐりぐりと目を剥くように動き回り、そして、捉える。

 仇怨きゅうえんを積み上げた相手の姿を。

「喰らえ……喰らって死ね! 今度こそなあぁぁ!」

 発した声すらその巨塊に練り込まれ、アンティアヴィラタの感情の全てが、その一点に向けて叩き付けられた。全ての感情が引き金であり撃鉄であり火薬であり、発射された「塊弾」を豪速に至らせる推進力そのものとなって、標的へ向かった。

「ヒハ、ハハハ……! これでキサマも終わ」

「……らねェんだよなァ、コレが!」

 アンティアヴィラタの大きな哄笑を、それを上回る大きさで響く「声」が遮った。

 いったい何が。まぶたのない赤褐色の目が、ゴリッと膨らむように剥き上がる。その視界にあるはずの、捉えたはずの標的の姿はなく──

 否、「あった」。それは確かにあった。だが、それは既に過去形だった。

 捉えた時点の位置ではないそれは今、眼前にあった。焦点を定める間さえ与えない速度で、勢いで、アンティアヴィラタの眼前に「在った」。

 その体勢も勿論、防御のものではない。

 限界まで反りしならせた身体は、縒り戻る発条バネの如き勢いと速度を。大きく振りかぶる腕は、奔る矢の如き正確さと鋭さを。

 先の弾丸で折り砕いたはずの腕の先端には、ためだけに練り上げられた力の、黄金にも似た眩しさに輝く拳。それが、爆発の光熱以上の強圧を以て、アンティアヴィラタを強烈に殴打した。

 メゴォ、と鈍く響いた異様の音と共に、平樽胴が激しくいびつに凹み歪む。これが、相手の渾身の力で振り抜かれた拳をまともに喰らった結果である、ということすら思い至る間もない。

 続き響いた、ドンッ、と短く重く端的な音と共に、放射円状にくり抜かれたが、膨らむように一気に周囲へ波及する。

 ヤツが、オレの、いる、目の前に、何故。

 見えぬ断層によって生じた衝撃の中で、取り散らかった意識がようやく疑問を吐き出す。が、その疑問に答えを求める意味すら既にないことを、アンティアヴィラタは自覚できないでいた。

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