キタキツネだけじゃなくなってた……

 日本全国お花見日和ですね。昨日ツイッターのタイムラインを眺めていたらバリィさんのアカウントが地元の桜の名所の写真を載せてつぶやいておりました。あれぇ? 地元も場所によってはもう満開なんだぁ……。って感じですよ。地域差大きいなぁ。


 そんな訳で今日(※執筆時)もいいお天気でお花見日和です。お花見の場所によってはモラルのなっていない光景も見受けられるようですけど、お花見はずっと昔から続く日本の風習ですからね。モラルやマナーもどうか継承して欲しいと思います。


 さて、昨日は群馬のパチンコ店でメダルの不正使用を試みた警察官が逮捕されたり、京都でパワハラを繰り返していた警部が部下に訴えられて懲戒処分及び自ら降格していたり、大阪でマンションの駐車場に停めてあった車がいきなりガス爆発を起こして車が大破したりと、この他にも様々なニュースがありました。


 今回取り上げるのはちょっと不安になってしまうようなそんなニュースです。かつての常識も今では変わってしまっている事、他にもあるのかも知れませんね。


 3月28日(※執筆時)、愛知県は知多半島地域で捕獲した野犬から3例、寄生虫による感染症・エキノコックス症の陽性反応があった事を発表しました。引き続き感染状況の調査をするとともに、適切に予防すれば人への感染の危険性はない事を呼び掛けています。


 エキノコックスとは元々は北海道のキタキツネにいる寄生虫の名前です。流行地域は北海道で、主にキツネや犬を終宿主、野ネズミを中間宿主に生活環が広がっており、犬のみを対象とした感染症法に基づく獣医師の届け出対象となっています。


 このエキノコックスに感染したキツネや犬の糞便で汚染された食物・水を偶然飲み込む事で、人にも感染する事があります。患者報告は毎年北海道で10~20人程度。

 症状が現れるのは一般的に感染してから10年前後で、人の体内には主に肝臓や肺に寄生し肝不全などの障害を引き起こす事がありますが、人から人への感染はないとされています。


 愛知県では2014年4月、阿久比町内で捕獲された野犬1頭においてエキノコックス症を診断した旨の届け出を県内の獣医師から受けた事を発表しました。

 その後、知多半島地域で捕獲された野犬の糞便を使って感染はないか検査を続けていましたが、今までは陽性例はなかったそうです。


 しかし、このたび愛知県衛生研究所が、国立感染症研究所との共同研究事業においてより精度の高い遺伝子検査を過去の検体に実施したところ、2018年3月27日付で捕獲犬3頭についてエキノコックス陽性が判明したのです。


 県は予防法として、野山に出かけ、帰ったときはよく手を洗う事、犬などとの接触や虫卵に汚染した可能性のある水、山菜などの摂取を避けるよう呼び掛けています。

 今後は捕獲された野犬の糞便を用いて感染状況を調査するとともに、感染リスクのおそれがある犬の飼い主に対して、市町村及び関係機関と連携し、医療機関や動物病院への受診の勧奨、周知に努めるとしています。


 北海道でキタキツネに触っちゃダメなのはもはや常識レベルで広がっている知識だと思います。ただ、キタキツネのみに気をつけていればいいと言うのが今までの認識でした。飽くまでも北海道のみの事例なのだと。


 しかし、エキノコックス自体はキタキツネにしか宿らない寄生虫ではないのです。だから本州にも渡ってくればそこで繁殖? しちゃうんですね。その事例が愛知県まできていると、そう言う事のようです。ネットコメントによれば以前埼玉でも発見されたのだとか。これはもう本州のかなりの地域で存在している可能性も考えた方がいいのかも知れません。


 どうかみなさんも動物に触れる時はこの事を意識して十分気をつけて欲しいと思います。犬もそうですが、猫だって宿主になるかもですからね。

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